表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/21

トランペット

 トランペット、小学生から大人まで知らない人はいない。それゆえに、良い意味でも悪い意味でも目立ってしまう楽器。


 さあ、金管のトップバッターは言わずと知れたこの方々です。金管を心待ちにして下さっていた方、お待たせしました!


 私の中で常に飲んでいるイメージのラッパ(特に男子)。陽気でやんちゃでブイブイ!!

 あ? マッピ忘れた? だーいじょーぶだーいじょーぶ、これ使えばいいから、品番一緒だろ? ナンクルナイサー!!!


 そんなラッパですが、ちょっと紐解いていくとどうやら内情は違うみたい。

 私には見せない姿が見えてきました。



 トランペット、吹奏楽でもオーケストラでも場所は似たり寄ったりの所にいます。

 後ろに横に一列。中央から順番に、1stファースト、2ndセカンド、3rdサード

 どちらにしても金管の花形。

 演奏の良し悪しの評価に金管が槍玉に上がったとき、必ずラッパが良かったラッパが悪かったと言われてしまうぐらい、重要なパート。それぐらい、良い意味でも悪い意味でも目立ってしまう。そんな楽器です。


 前出のクラの回で、ぽへっとやってしまう事がある、と言ったのを覚えていますか?

 そしてそれは、練習をしていないからではない、と。


 これを説明する為に、まずは金管楽器の音の出し方を説明しますね。


 木管は唇を振るわせず音を出すリード、又はエアリードの楽器に対して、金管は唇が振動して音が出るリップリードの楽器。


 唇が振動するってどういう事?


 ふふふ、皆さんでも今直ぐに出来ますよ〜

 お仕事されてる方は変な人扱いされるので、お家に帰ってからトライしてみて下さいね。


 では肩の力を抜いて〜

 ラジオ体○第二、よーい……って、違うわ!


 でも肩の力は抜いて下さいね。

 口をつむります。自然にですよ。力入れない。深呼吸するように鼻から息を吸って、唇を閉じたまま息をはいてみて下さい。


 …あの、鼻から息すって鼻から吐いたらそれは深呼吸。。。

 鼻から息をすって、口から息を出す。口を閉じたままですよ?


 ぶるって来ました?

 そう、少しでも唇が震えたら、それが唇を震わす事になります。

 もう少し長くぶるぶるぶると出来たらウォーミングアップ完了。金管のマウスピースを当てたらその場で音が出せます。



 このリップリードを駆使して金管楽器は音を出すのですが、木管楽器と違ってキーが沢山ある訳ではないので、息のスピードと唇の圧を微妙に調整して出したい音を当てるのです。


 トランペットを含め金管楽器は、同じ指のままで、いくつもの音を吹き分けているのです。凄いですよね。


 弦楽器のポジショニングと一緒で、どのスピードと圧で音を当てて出すのかは身体で覚えるしかなく、一生懸命反復して覚えるのですが、その当たるポイントを外すと、息の音が出て、ぽへっ、と何とも情けない音が出てしまう。

 もしくは気合が入り過ぎて息の圧力が強まり過ぎると、ピヒッ、と甲高い音が出てしまったり。


 本番や本番に向かう練習等、トランペット達は緊張しています。


 俺らってブイブイだよな、ブイブイなんだけどさ……万が一、ぽへってやったらどうしよう……絶対俺らだって分かっちまう……


 メインメロディ、金管の花形、皆を伴奏に従えて吹くのに……!

 ぽへピヒ、怖ぇよ〜〜〜〜!!!



 そんな事を思っているとですね、まあ、当たり前なんですが必要以上に緊張してしまうのです。

 いつもと同じスピードと圧を加えたつもりが……


 ぽへっ


 やっちゃった……


 ああ! 睨まないで睨まないで!! そんなに睨んだらっ!!!


 ピヒッ


 すまーーん! 練習してない訳ではないんだよ〜〜〜〜(泣)


 と本番中泣きそうになってしまうので、どうかお手柔らかに見守って頂けないでしょうか。。。



 ちなみにこの楽器も吹奏楽とオーケストラでやっぱり性格が違います。


 クラまで顕著ではないものの、吹奏楽は華やかで派手、突き抜ける音。オーケストラは柔らかく温かい、丸みのある音色を求められる事が多いです。交響曲の終楽章ですと吹奏楽並みに突き抜けさせられて、ゼハゼハしてますけどね。


 あ! あともう一つ!

 吹奏楽でもオーケストラでもチューニングが終わった後、指揮者が出て来るまでに少しだけ間があって、色んな楽器の音がしますよね。

 その時に、パラリラ とか、パパパパ とか、ラッパの甲高いパッセージが聞こえてきたら、必見です。

 その奏者はそのパッセージを重要視していて、ちょっとだけ心配!している。

 本番上手く行けるかどうかは……本人の気持ち次第です。舞台に乗っている私達も、ちょっとだけハラハラして見守っています。

 頑張れ、ラッパ。


 そして本番後、今日も今日とて飲み屋に繰り出します。

 上手くいった日は、

 やっぱ、俺たちって天才っしょ! ブイブイだもんよ! これが俺たちの実力よ!!


 やっちまった日は、

 やっちまったな……

 だーーーー! リハーサル完璧だったのに〜〜〜 ちくしょーー!! リベンジ!!!


 どちらにしても元気です(笑)




 そんな楽器に選ばれた人は。

 女子と男子で大きく違う。共通しているのは、明るい事。


 なぜか女子はラッパ特有の明るさはもちろんあるのですが、真面目な人多いです。

 音も外さない様に、みっちり練習。

 本番も余り外さない。

 そして、強い。


 男子……どうしようもない人が多い。

 ………

 いや、ほんと、この一言に尽きます。



 アデュー



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ