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クラリネット

 クラリネット、それは吹奏楽とオーケストラで全く役割が違う楽器。


 言うなれば、姉御的存在であり、艶のある優男である。


 何故そんなに、対極なのか? 私なりに考えてみました。


 吹奏楽、というのは基本管楽器、(コントラバスはいますが)だけで構成されています。

 その中でクラリネットは、常にメインのメロディを吹く、オーケストラでいうヴァイオリンと同等の存在です。

 言わば、吹奏楽を背負って立つ存在。

 場所も必ず指揮者の近くで、さらにトップの1人はコンサートマスター、コンサートミストレスとして全楽器のリーダーとなります。



 前出のオーボエでも言いましたが、クラリネットに最初に触るきっかけは中高の吹奏楽部が多いでしょう。


 中高で部活、文化部です。女子が多い。

 多感な時期で女子ばかりをまとめるコンサートミストレス。想像してください。

 キリッと真面目で、しかも、怖い。

 そんなイメージ、出てきませんか?


 私のはるか昔の記憶でも、クラリネットの先輩(パイセンなんて恐ろしくて言えません)は怖かったです。でも自分にも厳しい人が多かったです。

 間違ったら他楽器でもビシバシ言う。

 自分達も言われない様に真面目に練習。

 後ろのラッパ隊がぽへっと音を外そうものなら、吹きながらでもギロリと睨む、、、


 ひょーーーー…


 あ、あくまでイメージです…ハイ。


 ちなみにラッパ隊がぽへっ、とやってしまうのは、練習してないからではないのです。

 そこら辺、姉御達は分かってくれないのでギラ見するのですが、、、

 ラッパ隊の苦労はまたの機会に。


 そんな姉御が初めてオーケストラに乗った時は、戸惑ったでしょうね。



 オーケストラでは、まず立ち位置からして違います。メインメロディではなく、管楽器の中でも前から二段目の位置に座り、もちろんオーケストラに取って必要な楽器ですが、あくまで管楽器の中の一員、という立ち位置。

 求められるのはリーダーとして引っ張る力ではなく、優しく包み込み、合わせ、潤滑油の様に曲を繋いでいく……素敵。


 また、A管アーかんB管べーかん、という同じクラリネットですが、基本二つの楽器を自在に操る器用さを求められます。何故ならば、曲の途中で持ち替えを要求されるのです。

 これは楽譜に書いてあり、作曲者の意思、という事になります。


 A管は少し暗く柔らかい音色。

 B管は明るく華やかでちょっと硬質な音色。


 曲調によって自在に操るオーケストラクラリネット奏者は素敵です。

 個人的に後ろから柔らかく包まれる音を貰うとゾクゾクします。


 余談ですが、吹奏楽はB管オンリーで、人数も多いので持ち替えもしません。

 Esクラ(エスクラ)、バスクラリネットは特殊管扱いとなり、曲が終わるまでその楽器を吹きます。


 オーケストラでは、どうでしょう。Esクラぐらいは持ち替えでも吹いているかな。

 バスクラリネットは流石にバス専門で人数に入れてた様に思うのですが。


 おっと、Esクラ、バスクラとはなんぞ? の方の為に。


 Esクラリネット=B管べーかんよりもサイズが短く、音域(この楽器が出せる低い音から高い音)が高い楽器。

 バスクラリネット=B管の二倍ぐらいの大きさで音域も低い楽器。


 専門的になってしまいました。

 基本的に音楽なんて興味ない〜という人にも読んで頂きたいので、わけわからーん、となったら声掛けてくださいね(汗)



 戻しますが、吹奏楽とオーケストラでは立ち位置が違うので性格も変わってしまう、というのが私の印象です。



 そんな楽器に選ばれた人は。


 最初は姉御、兄貴としてブイブイ言ってたけれど、数年の後、しっとりとバーが似合う大人の女性、男性になれる幅の広い人。

 悩みは、日によって使い分けなければいけないので、オーケストラの時に吹奏楽のイメージで吹いてしまって、指揮者にもっと柔らかく!!と言われてしまう事。

 オーケストラ時は肩をすくめて、了解、と目で合図するのですが、これが次の日吹奏楽に行くと、はい、隊長! すみませんでした!! とピシッとなってしまう……日々、お疲れ様です。



 アデュー

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