第4話 俺にしかできない看病
4限の体育が終わり、俺はすぐ保健室に向かった。
誠〈えっ!?ちょw待ってよー。僕も行くよー!あと、かっちゃんー水着のまんまだよぉ!
チーン。
時既に遅し・・・
俺は迷わず、保健室に入った!
一道〈もみじ!具合よくなかったか!?
もみじ〈!?・・・兄さん!?って・・・兄さんっ!なんて格好をしてるんですか!そんな格好してたら!うっゴホッゴホッ
もみじは何故か怒ってる。俺には、なんでもみじが怒っているのか、さっぱりわからなかった。
一道〈格好なんてどうでもいいだろ!っそれよりもみじ、お前ホントに大丈夫か?
もみじ〈・・・
兄さんが私みたいに
風邪をひくと悪いから
私は兄さんに今
『怒ったの!!!』
一道〈えっ・・・あっごめん。さっきの言葉はそういう意味だったのか。ありがとな。もみじ。(それにしても風邪か・・・。まったく、もみじのやつは・・・。)
もみじ〈うんうん、いいの。だって私はホントに兄さんの事を心配したんだから・・・。
一道〈(俺の心配をするより、まず自分の身体の心配をしろよ。まったく・・・)じゃあ俺、今すぐ制服に着替えてまたここにくるからな!待ってろよ!
もみじ〈ちょ兄さん!待っゴホッゴホッ
・・・
昼休み、俺は再びもみじがいる保健室に向かった。
そこで俺はもみじと一緒に昼食を食べることにした。
※言っておくが、俺は決してシスコンではないからな。
もみじ〈あれ?兄さん、またきたの?
一道〈おう、さっきまたくるって言っただろ?
もみじ〈うん・・・っで何で来たの?理由は?
一道〈お前を看病しながら昼飯を食べよう!と思ったから来た、理由はそれだけだ。っていうかここにくるのに理由なんてなくてもいいだろ。
もみじ〈・・・えぇ!?兄さん、私を食べるの!?
一道〈はぁぁぁぁ!?誰もそんなこと言ってないだろ!さっき俺は『お前を看病しながら昼飯を食べよう!』って言ったんだよ!
もみじ〈あっなーんだ。そう言ってたのか。ごめんね、兄さん。私ね、実はさっきからなんだか頭がぼーっとしているの。看病してくれるのはありがたいんだけど、ごめん。今は一人にさせて。
一道〈・・・おう、それがお前の望みなら俺は自分とこの教室に戻るぜ。
もみじ、もし本当にやばくなったら、無理しないで早退しろよ。
もみじ〈うん、わかった。じゃあね、兄さん。あともう少しで昼休み終わるから、早く昼飯を食べた方がいいよ。
一道〈(お前が昼飯を食べてないのに、どうして俺だけ、昼飯を食べれるか?いや食べれない。)おう、わかったぜ。じゃあな。結局、一道はもみじと一緒に昼飯を食べることが出来なかったとさ。
帰りのSHR終了後、俺はもみじのクラスに向かった。だが、そこにはもみじがいなかった。もみじのクラスメートに、もみじがどこにいるかを聞いてみたら、どうやらもみじは、まだ保健室にいるらしい。俺は急いで保健室に向かった!
ガラガラッ
保健室に入って俺はまず驚いた。
何に驚いたかって?
それは
もみじが保健室にある小さなイスに“ちょこん”と座っていて、通学鞄を自分の太ももの上にのせていたことにだ。
もみじ〈あっ兄さん、えへへ〜やっぱり来てくれた。あれ?なんかこいつ、やたら嬉しそうな顔をしてるぞ?
一道〈・・・なんで通学鞄を持ってるんだ?
もみじ〈あっこれ?( ̄ー ̄)私のクラスメートが持ってきてくれたの。
一道〈あっそうだったのか。
もみじ〈なにしてんの?兄さん。さっ帰ろ。
一道〈あっああ・・・。
俺は、もみじの後ろをついていくかたちで家に帰っていった・・・。
俺らは家に帰ってから、夕飯を食べて、その後勉強をした。ちなみに俺は数学と英語が苦手だ。もみじ曰く、『兄さんは数学と英語が苦手なんじゃなくて、ただその2教科の勉強をしたくないだけでしょ。』だそうだ。
もみじは苦手科目がないから、そんなことが言えるんだよ。まあ勉強の話はこれぐらいにして。
俺はもみじと一緒に2時間くらい勉強をした後、
大好きなアニメ『黒と白』を見た。
もちろん1人で。
今回は6話だった。
俺の嫁は相変わらず、可愛かったぜ。
そういえば8月の下旬に瀬奈様の抱き枕カバーが発売するらしいから、予約しとこっと。
俺は予約してから床についた。