九 愛(三)
なんだかんだで遅れでてスイマセン。
テスト前なんで出せなくなるかも。
でも、続けます。
「パソコンだよ、パソコン。」
「ぱそこんってなんですか?」
首を傾げ、言ってきた。
「まあ、一言でいえば、何でも出来る機械だな。」
俺が自慢げに言う。
「なんでも出来るんですか?出来ないものとかあるんじゃないんですか?例えば、勇様とデートしたりとか、勇様と一緒にお風呂はいったりとか。」
そこを言うな。俺がかっこよく決めたのに。しかも、言ってたらキリがない。
「もう、いい。いろんな事が出来る機械だ。」
俺は訂正した。
「例えば、何出来るんですか?」
「メールとか、インターネットとか、買い物とかゲームなど。」
「本当ですか!!」
こんな事で目をうるうるさせている。ある意味ですごいな。
「お前の国じゃ、パソコンないのか?」
エリスは頷いた。
「パソコンやってみるか?」
一応聞いてみた。
「やります!やります!」
一時間後
「カーソル下げたいんですけど、このまま下にマウス動かすと、下に落っこちちゃうんですけど。」
「そういう時はマウスを一度上に持っていくんだ。」
「なるほど~~~。」
「じゃあ、次はアイコンのクリックの仕方だ。」
「はい!」
エリスが可愛らしく返事をする。
「このアイコンをマウスでクリックしてみて。」
「らじゃー!」
「ゴンッ」
なんと、エリスはマウスで液晶画面をぶつけたのだった
「・・・・・・」
「あれ?なんにも反応しませんね?」
エリスは今のが間違いだと思ってないようだ。
元姫だから物覚え悪そうな気はしていたが。
そういう所に萌えを感じる俺のほうが馬鹿かもしれないが。
昼十二時頃
「勇様?」
エリスが不意に俺に声かける。
「どうした?」
「今日は祝日でしたよね?」
「そうだけど。」
俺の予想があたっているなら今日は木曜日だ。
今日が何の日だか知らんが。
「では、明日はどうするんですか?」
「どうするって何を?」
いきなり聞いてきたエリスの意味が分からなかった。
「学校です!!」
忘れてた。完全に。
たしか今、アイツ(アイレ)に追われているんだよね。すっかり忘れてた。
しかも、殺す気まんまんだったし。
そういえばこいつってアイレみたいに戦えるのか?
俺は不思議そうにエリスを見た。
エリスは可愛らしく首を傾げた。
「顔になんかついているんですか?」
「ぜんっぜんっ!!」
でも学校の件はどうするか。
「そういえばお前って学校行きたいか?」
一応聞いてみる。
「どうせなら、ずっと勇様と一緒にいたいです。」
これってフラグ?
「まず、一番の問題は手続きだ。」
「手続きって何ですか?」
こいつ本当に何にも知らないんだな。
「入学するのに必要なものをそろえたりする事だ。」
「へぇ~~。」
エリスが関心する。
「でも、困ったな。」
「どうしたんですか?」
「お前は生まれた記録さえない。しかも、地上人には俺以外一度も見られた事がない。だよな?」
「あっ、はい。」
エリスが切なそうに返事をする。
「つまり、お前に関するものが一個もないままで、入学とは99.9%無理だな。」
「・・・・・・・。あっ!」
エリスは深刻な顔から一気に笑顔になった。
「この方法ならできますよ!」
「ちょっと聞かせて。」
「・・・・・・・・・・・・。これでうまくいくのか?」
「あ、もしもし理事長ですか?俺は3-Aの扇です。こんにちは。実はですね、今日もラノベを買いにいこうと思ってたんですよ。ええ、アニ○イトに。そしたら、戸のすぐ横にダンボールがあったんですよ。開けてみたらビックリ!!猫耳をつけた女の子が入ってたんですよ。俺がすぐに自分の家に入れたんですが。
エリス・シルペリアです。確か歳はひゃくにじゅう・・・・あ、間違えました、十七です。
彼女は気づいたころから監禁されてたらしいんですよ、俺の部屋の外に来るまでは目隠しされてたらしいし。俺の意見としては彼女には学校でつらい経験を忘れて欲しいんですけどね。え!いいんですか。あ、はい。あ、それは構いません。あ、はい。宜しくお願いします。あと、この事は本人の前で言わないでください。それでは。 ピッ!」
「どうでした?」
エリスはうるうるの目で迫ってきた。これで「ダメだった」って言ったらどんな反応するんだろ。ちょっと見てみたい気もする。
「いいって。」
「 わーい。ありがとう。」
また抱きつかれた。これで何回目だっけ?でもひとつ言えるのは忘れるぐらい多かったって事だ。
「でもね。」
「でも?」
「制服が在庫切れらしい。」
「えーーーーーーー」