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第56話 ヤバっ 

このページまで来ていただき誠にありがとうございます。お待たせいたしました。ようやく更新できました。ではよろしくお願いいたします。

シェルリーさんの説明が続く。


俺も含めて、この景色を初めて見るメンバーは絶句し、圧倒されているかと思ったが、アビゲイルだけは違った。


「フフッ、ヤバいのいーっぱいいそう。ヤッてみたいなー。」


完全に獲物を狙う目になっている。

あのモードにまた入ちゃった。


やっぱり、アビゲイルはそうなるのね。

っていうか、最近スイッチが入りやすくなってねえか?


それを見たクリスが、アビゲイルを落ち着かせる。


「こらアビゲイル、落ち着け。」


「ごめん。」


戻るスイッチも早い。


これからこんな場面が増えるんだろうな。


やっぱりアビゲイルにはクリスが必要だな。

アビゲイルが暴走した時に、彼女を止められるのはクリスしかいないな。


はい、今後ずっとペア決定。

どんな事があってもこのペアだけは崩さないようにしよう。


いかんいかん、観察に集中しないと。


ここから見るとシェルリーさんの言う通り、ランスーク教の本部が3ブロックで構成されているのが確認できる。


防護壁を抜けてあるのが高額献金者だけが住むことができる居住区だ。


ここから見ると建物の色が派手で、ちょっとうざい気がする。

果たして落ち着いて生活ができるのだろうか?

俺は確実に無理だ。


ここの住民は贅沢をしなければ、衣食住すべて基本的に無料だが、お金持ちばかりなので贅沢三昧らしい。


しかし人間、贅沢も慣れてくるとそれが日常になり、更なる刺激を欲するようになってしまうもの。

施設内にはいろいろなアトラクションがあるそうなのだが、その中で、最も人気なのが『狩り』だそうだ。


動物からモンスターまで、強力なサポート付きで安全に狩りができるらしい。


この狩り場の獲物で一番高いのが『人間』。

そう私達、『人間』までが狩りの対象になっているそうだ。


その為の『人間』が準備してあるそうで、狩る対象は全て実際に見て選べるらしい。


『人狩り』

想像するだけで虫酸が走る。


『金』さえ払えば何でもして良いものなのだろうか?

狩りではなく、『人殺し』だろ。


『宗教』って、人が正しく生きる道を説くものではないのか?


遊興の為だけに『命』を狩るのかよ。

しかも、人まで狩りの対象にするなんて。


そんな事を許す宗教を、信仰する奴の気が知れない。

奴ら、宗教の名を語って金集めしたいだけだろ。


「許せねえ・・・あいつら・・・」


「リュー、俺もだ。」


みんなのランスーク教本部を見る目が怒りに満ち溢れている。


俺も含めて、みんな冷静じゃないよな。


「ちょっとみんな落ち着くわよ。今日は敵を知るための日よ。」


オーブリーがみんなを落ち着かせる。


「みんな、落ち着こう。俺も腹が立って仕方ないが、今の俺達では、奴らをどうする事もできない。次のために、今日はあいつらを『見て知る』んだ。」


場が少し落ち着いた。


「説明続けるわね。」


その奥に進むと広大な森が広がっている。

シェルリーさんの説明がなければランスーク教の敷地だとは思わなかったろうな。


ここは主にワイバーンやリザードマンの居住区であり、狩りの場所だ。


オーブリーとシェルリーさんが『死の森』と言っていたのも理解ができる。


その奥にあるのが総本山だ。


険しい山を背にして、金色の屋根に漆黒の外壁を持つひときわ大きい建物があり、目の前にはその建物を守るかのように大きな建物が2棟並んで建っている。


腹立たしいが、ここを大きな要塞と見た場合、穴が見当たらない。


空には多くのワイバーン。


防護壁を突破して最初に迎え撃って来るのは、捨てゴマであろう人間。


本丸を守る広大な森に、多くのリザードマン。

ゲリラ戦も仕掛けてくるだろう。


背後には険しい山があるので、そこからの攻略も難しい。


攻略とは言っても、俺達なんて今のところ9人しかいないけどね。


改めて思うけど、ほんと俺達どうするんだろう?

9人対1国分の兵隊。

特別に強い訳でもないし、普通に考えて太刀打ちできそうにもない。


目の前の現実を見ると、弱気になってしまいそうな自分がいる。


周りを見て、オーブリーが笑みを浮かべる。


「どう?みんな、大変そうでしょ。これがランスーク教よ。私達はここと喧嘩してるのよ。まずは戦う相手をきちんと知らなきゃね。まあ、これからの事は、まだ決めてないけど。シェルリーだったらどうする?」


「オーブリー、あんたらまず、こんな奴らを敵にまわすこと事態が大馬鹿よ。状況わかってる?あんたら死ぬ気なの?フッ、私はそんな大馬鹿具合が大好きだけどね。で、オーブリーの事だから、策がない訳じゃないんでしょ?」


(あ、あるんだ。よかった。)


オーブリーを信じていないわけではないが、周りを見ると、みんな心なしか先ほどより安堵しているように見える。


「あるにはあるんだけどね。最良の案はちょっと嫌なのよね。まだどうするか迷ってる所。この件は改めて・・・」


「みんな伏せてーっ。」


マルゴーが慌てて叫んだ。


一瞬、ランスーク教総本山の方から、何かが高速で向かってくるのが見えた気がした。


俺達は慌てて地面に伏せる。


ドゴーン


かなり強い衝撃。


水しぶきと共に、俺達が隠れていた大きな岩の上半分が粉々になった。


マ、マジで?

しかも水属性かよ。


みんなは大丈夫か?


なるべく落ち着いて、状況を確認する。


幸い?魔法の威力が強かったおかげで大きな岩屑はなく、俺達はただ細かな岩屑だらけになっただけみたいだ。

確認したが、怪我もなくみんな無事だった。


「みんな大丈夫そうね。距離があるけど、あそこの森までゆっくりと、ほふく前進で行くわよ。」


オーブリーからの指示だ。


岩場をほふく前進で進む。

ゴツゴツして結構痛い。


「大丈夫か?」


リューガルドがフレシアに声をかける。


「ありがとう大丈夫よ。リューちゃんこそ大丈夫?」


「大丈夫だ。」


「大丈夫かアビゲイル。・・・あっ、お前はゴリラだから大丈夫だな。」


「クリス、ゼッテー後でぶっ殺す。」


俺達は時間をかけて、どうにか森までたどり着く事ができた。


「さすがマルゴーありがとう。お陰で助かったわ。それにしても、かなりの使い手がいるとは聞いていたけどまさかここまでとはね。しかも水属性の魔法で、これだけ離れてこの命中精度、威力、共に化け物よ。そうね・・・もしかしたらわざと外したのかも。私達への警告でね。みんな、今日の所はお開きよ。降りるわよ。」


こうして俺達は、ランスーク教本部の偵察終え、下山する事にした。



Respect エリック クラプトン/ティアーズ イン ヘブン

我が家に来て3ヶ月目の愛猫が、発症したら致死率ほぼ100%の猫コロナにかかって、天国へ旅立ってしまいました。とても懐いてくれていたので非常にショックでした。やっぱり健康が一番ですね。ペットを含め、何かあったらすぐに病院に行きましょう。

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