第50話 目的地へ
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「姉さん、オーブリー大丈夫かな。」
「大丈夫よ、命はあるわ。」
「私も聞いてて怖かったわよ。お母様に怒られた時の事を思い出したわ。」
「シェルリーさんって女だったんすね。トラさんとリューさんは気づきました?」
「・・・なんとなく。」
「僕も声でわかったけど、それより怖かった。」
「ホントかよ、二人とも。俺はイケメンとしか思わなかった。それにしても、オーブリー早く帰って来ないかな。この部屋、豪華過ぎて落ち着けねよ。」
オーブリーを特別ルームに残して、俺達はシェルリーさんに3階のゲストルームに通された。
シェルリーさんは簡単な挨拶の後、俺達に部屋の説明をしてオーブリーの待つ2階に消えていった。
2階特別ルームの遮音性が高い為、どんな状況かが全くわからない。
結局、俺達は心配で眠れず、みんながウトウトしだした夜明け前に、オーブリーは帰ってきた。
オーブリー顔がやつれて見える。
声にも元気がない。
「今日はごめんね。待っていてくれたの。寝てて良かったのに。さあ寝ましょ、今日も連れて行きたい所があるの。」
とりあえず寝よう。
朝はすぐに来た。
身体が重たい。
明らかに寝不足だ。
「おはよー。みんな起きて。シェルリーが朝ご飯できたって。シェルリーの作るご飯、とーっても美味しいのよ。」
良かった。
いつも通りのオーブリーだ。
いや、若干高めか?
それにしても元気だな。
部屋から出ると、朝ご飯の良い匂いがした。
大きいリビングのテーブルには、美味しそうな朝ご飯が並んでいる。
その奥のキッチンに、シェルリーさんの後ろ姿が見える。
昨日見たボブの黒髪に、着ごごちが良さそうなゆったりとしたパンツルックだ。
凛とした立ち姿が美しい。
ポットを片手に飲み物を入れているようだ。
シェルリーさんが、俺達に気が付いて振り返る。
「おはようございます。昨日は私達の事情に巻き込んでしまいすみませんでした。」
シェルリーさんは俺達と顔を会わすなり、深々と頭を下げてきた。
オーブリーも頭を下げている。
「頭を上げてください。俺達は大丈夫だから、な?」
みんなを見ると同様の反応だ。
ずっといい匂いだったから、お腹がすいた。
という訳で朝ご飯だ。
シェルリーさんの作った朝ご飯は優しい味だ。
なんか、お袋のご飯を思い出してしまった。
「ほら、言った通り美味しいでしょ。」
みんなご飯を頬張りながら頷いている。
「ありがとう。」
シェルリーさんがとても嬉しそうだ。
人柄が料理の味に出てるのか、本来のシェルリーさんは口数こそ少ないが、穏やかな優しい人だ。
オーブリーも、よくもまあこんな優しい人をあんなに怒らせたものだ。
よっぽど長く連絡してなかったんだろうな。
そうだ、親父とお袋に手紙を書こう。
俺が書けば、リューも書くだろう。
俺も人の事は言えないかも。
その穏やかな時間も、今日の予定の話になるまでだった。
朝食を終えると、手短に準備を整え外に出た。
朝に見る夜の街に色彩はない。
たまにすれ違う人達も含めて、魔法が解けたシンデレラのように、あんなに綺麗だった輝きが消えている。
俺たちの目的地は、娼館ブロックの先だ。
所々の店の前に馬車が停まっているのは、娼館に泊まった金持ちが使うのだろう。
それにしても物凄い娼館の数だ。
朝食で聞いた通り、シェルリーさんの店みたいな一部の老舗を除いて、ほぼ全ての店がランスーク教の運営なのは本当なのだろうか。
シェルリーさんが言っていたので信じていない訳ではないが、数が多すぎて驚いた。
比較的大きい筋道から、1つ向こうの通りが見えた。
馬車が走っているのが見える。
リューガルドが小声で口を開いた。
「オーブリー、あれの向かう先が・・・・」
「そうよ、今日の目的地よ。」
しばらく歩くと向こうに人通りが見えた。
人数はそんなに多くはない。
あそこが朝食の時に言っていた“最終ブロック”か。
やっぱ歩きたくないな。
意を決して通りに入ると早速子供が声をかけてきた。
「おじさん、わたしとあそぼ。」
「ぼくとたのしいことをしよ。」
中には
「したいことなんでもするよ。」
「おねがい、買ってくれないと怒られちゃう。」
まで言って客引きをしている。
それをあからさまに卑猥な目で見るおぞましい奴ら。
店の前や通りの真ん中では、大人が監視の目を光らせている。
そう、ここは子娼街だ。
昔から貧民街に夜の町である“裏町”はあったが、子娼街ができたのはランスーク教が入って来てかららしい。
つまり、子娼街もランスーク教が経営に関わっている可能性が高いって事か。
一組が店に入って行った。
身の毛がよだつとはこの事だろう。
子供がこんな事しか道を選べないなんて・・・・・
親はいったい何をしているのだろう。
遠くで男の子が泣き叫ぶ声が聞こえた。
「アレを・・・。アレがなきゃ・・・。」
「うるせぇ黙れ。あとふたり・・・。」
そんなような事を言っていた気がする。
俺達はただ通りを歩た。
目に入ってくる現実。
決して目をそらせてはいけない。
しばらく歩いて、子娼街をぬける事ができた。
何であんな歳の子にそんな事をさせる訳?
俺には理解できない。
現実を見たときに、確かにここは貧民街であり、もしかしたら掴み取れる夢は、一般の子供と比べてそう多くはないかもしれい。
しかし、それでも子供の輝く未来や可能性は必ずあるはずだ。
しかも、そこに人の生き方を説く宗教が加担しているなんて。
この通りは歩いていて長く感じた。
ようやく娼館街をぬけると貧民街が広がっていた。
道幅が急に狭くなる。
同じ貧民街とはいえ、壁の近くの家よりも更に酷い状況だ。
砂嵐が来たら吹き飛ばされそうな家ばかりだ。
シェルリーさんが住人と笑顔で挨拶を交わしている。
シェルリーさんは人気者らしく、一旦立ち止まるといろんな人たちが声をかけてくる。
しかし、俺達に向けられるに目つきは厳しい。
この反応は想定内だ。
そんな俺たちに、朝食の時言われた注意点は一つだけ。
それは『手を必ず外に出しておく』それだけだ。
何処かに手をいれたら、攻撃とみなされ問答無用で住民から襲撃されるらしい。
シェルリーさんの言った通り、ドゥルスコウの町で見た、ぼーっと座っている人もちらほらと見かけるようになった。
小高い丘に差し掛かる。
更に道幅が狭くなった。
家というより掘っ立て小屋が密集して建っている。
通路は傾斜がきつく、狭くて入り組んでおり、もはや迷路だ。
「もうすぐです。」
突然、道が門で塞がれた。
門には武装した門番が二人立っている。
門番がシェルリーさんに気がつくと笑顔になった。
しかし俺たちに気がつくと、すぐに武器に手をかけ警戒をする。
シェルリーさんが俺たちの事を門番に説明すると、門が開いた。
門の中は、簡単な造りの大きな建物が建っていた。
ここから上全てがこの施設の敷地だそうだ。
「ようこそ。我らの保護施設へ。ここが朝にお話した、重度の薬物中毒者と保護を希望した子供達の為の施設です。フレシアさん、早速だけど約束通りポーションをいただけますか。」
「はい。もちろんです。」
「ありがとうございます。今回のポーションを試してみたい患者が多いので、できれば皆さんも手伝っていただけますか?」
もちろんそのつもりだ。
みんな気合十分だ。
薬物中毒者と接するのは前世以来だし、重度の中毒者は
初めてなので少し心配だが、優秀なスタッフも多いみたいだからきっと大丈夫だろう。
俺達はそれぞれに意を決して施設に入っていった。
Rspect BUCK-TICK 櫻井敦司/迦陵頻伽 Kalavinka 、キミガシン..ダラ
学生時代から大好きだった、BUCK-TICKの櫻井敦司さんがお亡くなりになってしまいました。私はコンサートを2回、ラジオイベントに1回行ったことがありますが、今までで見た人の中でダントツナンバーワンのイケメン。今でも良い思い出です。美しい男性が好きな方、ファイナルファンタジーのセフィロスが好きな方は彼の若い頃を画像検索してみてください。びっくりしますよ。
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