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トレーダーが棲む世界  作者: イナゴ
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欲にまみれた通貨

初投稿作品になります。

固有名称は、ぼかしていますが少しリアルに寄せて作ってみました。

自分の興味のある分野で一度、小説を作ってみたくて、挑戦してみましたら以外に(個人的に)面白く出来ていたので投稿したくなりました。

読んで頂いた方も楽しんで頂けると幸いです。

 17時30分。

 営業時間が終わったのに社内では、まだ仕事があるのかPCに向かって作業してる人や仲の良い人と談笑をしたりしている人ばかり。仕事が終わった事が嘘のように騒がしい。


 そんな中、出入口扉の前に立ち「お先に失礼しまーす。」と騒がしい音にかき消されそうな声で僕(春馬(はるま)はると)は、定時退社を決める。事務所の扉を出たすぐのエレベーターを待ってると部屋の中からの声が漏れてきた。


A「アイツ、いっつも定時で帰ってるよな〜何かあるのか?」

B「特に聞いてないけどなぁ…付き合い悪いし、何考えてるのか分からん奴だよなぁ〜。」

やっとエレベーターが来て、誰も乗ってないエレベーターの中で1人ため息をつく。

(まぁ…皆んなには変な奴だって思われてるよなぁ〜でも会社のルールは守ってるし、定時で帰るって普通の事だと思うんだけどなぁ…)と考えながら会社が入ってる高層ビルから出る。



 僕の家は、最寄り駅から一駅と好立地にあるので、このまま家に帰れば18時には家に帰れるだろう。

でも、最近は寄り道をして帰る事が多い。会社から徒歩10分程にある繁華街の中にある雑居ビル。その地下にあるバーが最近のお気に入り場所になっている。


カランコロンと扉に付いてるベルが鳴り響き、入店する。

店長「よう〜ウルフ!定時退社お疲れい!!」

筋肉隆々な親父さん(山田太郎さん)が明るく挨拶してくれた。

「こんにちは店長!まだお客さん一人も居ないみたいだね。」

「まぁ〜この時間に来るのなんて、ウルフみたいな暇人だけだろうよ。他の常連はナイトセッション(17時〜23時59分)中盤の20時くらいにならんと来ないぞ。」

「まぁ〜そうだよね。あの…ちょっと、調べ物したいんだけど、いつものPC使わせてもらって良いよね?気になる株の銘柄(めいがら)があるから。」と言って店の端に並べてあるPCで作業をする。

カウンターにもモニターが並んでおり、リアルタイムで為替・株価・債券等を表示している。ココはいわゆる証券バーだ。


作業をしてると多分、初来店だろう3人組が入店してきて、BOX席で談笑し始めた。

証券バーの広さは席数で15人座れるかどうかな大きさなので、嫌でも声が聞こえてくる。


ツーブロックヘア「いや〜ツンさん流石は神トレーダーッスね!あんなタイミングで買うなんて誰もいないッスわ!空想通貨パないっすね!(笑)」

ツンさん?「フッ、まぁ〜俺くらいの場数踏んでると分かるんだよタイミングがな!」

七三分け「でも、価格ヤバイッスよね。最初、一ヶ月前くらいに俺が見てたときは1vit10万円くらいだったのに…今は400万円ってエグ過ぎですよね。」

ツンさん?「嫌、こっからよこっから!寝てればお金が増えるんだし、今日もまた金増えっから!」


僕は、最近良く見る光景だなぁ〜と思いながら銘柄を調べて、1時間後くらいに店を出た。




 その日の夜中、空想通貨は一時的に1vit450万円を付けた後に、大暴落した。


翌日の朝刊一面には「空想通貨暴落、欲にまみれた通貨」と書かれ、ニュースやSNS等のメディアを賑わせていた。

僕は証券バーて調べていた空想通貨を扱っている会社の銘柄を調査して、この高騰バブルは短期間なもので、直ぐに崩れるだろうと読んでナイトセッションで空売り(からうり)(暴落すると利益が出る)をしていた。

ウルフって名前は店長が付けたあだ名だけど、あだ名の理由を聞くと「狙った獲物は逃さなそう」だからだそうな。

お読み頂き有難う御座いました。

書き溜めて居ないので不定期になりますが続けて行ければと思います。もし、宜しければ、感想も頂けると嬉しいです。有難う御座いました。

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