悪魔召喚編6話
無残にも体を切断されているドレッドウルフたち。
次々とドレッドウルフたちの体から淡い光が放出されてゆく。
次第にドレッドウルフの体を淡い光が包みこみ
突然光がはじけ飛ぶそこには、様々な種類の物がドロップアイテムとして落ちている。
(本当にドロップアイテムって斃すと落ちるんだ。なんだろうこれ…)
沢山のドロップアイテムの中で一際目立つ物があった。
それは、ハルバートと謂われるものだった。
ハルバートは、2m程の大きさである。
漆黒のフォルムに紅い刃で刀身部分に何かの文字が彫刻されている。
刃から持ち手まで二つの龍の刻印が彫られている。
そして、魔導具であった。
因みに魔導具とは、文字通り魔力を吸収し効果を発揮する道具である。
効果は、様々で武具類や、日用品型などの形がある。
武具類などの場合は、炎を纏う、魔法威力上昇などの魔法に対する補助や、疑似魔法の能力がある。
日用品型の場合は、光を灯す、物を温める、冷やすなどの生活が便利になる物がある。
それ以外だと冒険者、商人の殆どが持っているとされ、物を見た目の倍以上に収納できる魔導袋などがあって、どの分野にしろ、活躍しすぎなぐらい活躍している。
値段は、便利なため、通常の物と比べ高価である。魔導具の中でも
ダンジョン産-ダンジョンで得られた物-は、
効果が人工産-人の手で造られた物-の物にも
よるが倍以上な為、高価だ。だがドロップアイテムとしても希少な為、普及率が人工産の二分の一
にも満たない。
人工産は、人が造っている為、効果は、低いが圧倒的に平民にも普及している。
魔導具は、このように別れており、特にダンジョン産は、ミツハ達
高ランク冒険者でも持っていない場合がある。
話は、戻り
そして突然だが冒険者には、掟があり
略し、そして簡単に内容を説明するのなら
ギルド承認では、ない場合は、喧嘩するな、
盗賊以外の人を殺生するな、
ドロップアイテムや、盗賊の財宝などは、
元の所有者がいない場合、討伐者が貰える
など沢山の掟があり、こうしてある程度の自由を与えつつ争いを起こさないよう制限するために
存在している。
「このハルバートとかは、後で配分を決めよう…
いいか?」
掟、何てちっとも覚えていないミツハは、提案する。
「なにを言っているんだ?所有権は、ミツハにあるんだぞ?」
普通に真面目なブロンは、掟を憶えているため
ミツハの考えを否定する。
当たり前の事なのだがミツハは、簡単にいえば単純な彼らしい考えに至る
(優しいな、ブロンは、優しすぎだ。騙されるのでは、ないか?)
「ブロンは、優しいな」
いきなり素っ頓狂な事を言い出すミツハに、
笑い出すブロン
「へ…フッフフハハハッハッハハハ…」
「何故だ。なぜ笑う。」
笑い出したブロンにご立腹なミツハ
ブロンは、後ろを向き
「フフ、すまんな突然褒めてくるからな。でも…ね、
嬉しかったよ、ありがとうね」
発言した彼女は…
太陽の光が後ろから彼女を照らしてるのもあるのだろうが天使のように美しかったという。
(俺は、ロリコンでは、ないぞ違うのだ照れてないぞ!よし)
(言葉の裏の意味に気づかなかった…かな?様子を見るにまだ…か、
鈍感ミツハ君は、早く気づいてくれるかな)
子供っぽい姿にぴったりな素の口調で話す
ブロン。
幾ら子供っぽいっと思われるから、といっても
大人ぶって口調を変えなくてもいいと思うがな…
少なくとも頬を軽く赤に
染めている彼の前では…