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最強な俺より最強な彼女  作者: 稲葉零
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第4話 最強宣言

(はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。気分悪いわぁ)


皆が転校生に注目している中、快く思ってない人物が1人。

皐月である。


(何であんな可愛くもない転校生を飽きもせずに見ているんだ。何をどう考えても、みおたんの方が可愛いのに!控えめな笑顔、女の子らしい仕草!何をとってもみおたんに敵う者なんていない!あぁ、みおたん天使天使超天使。もはや女神!)


これが皐月竜星の本性である。

元々女子が嫌いだった皐月は、唯一好きだと思える相手、美緒のことを神格化しており美緒以外の女子をゴミ屑程度にしか見ていない。彼女狂信者である。

高校2年生にして、もう美緒に生涯を捧げることを誓っている。


「ん?どうかしたのか、皐月」

「なんでもないよ!」

もちろん他人に心中を明かす気はない。


さくらは、仲良さげに喋る男子達をじっと見つめていた。

「どうしたのさくら?何か気になることでも?」

蓮がさくらの様子に気づき、瞳をのぞき込むように問いかける。

「宮永くん達、楽しそうだなーって。あの3人、いつもいっしょにいるの?」

「うん。まあそんな感じかな。宮永の数少ない友人だからね」

「宮永くん、そんなに友達少ないんですか?」

「あの性格だししょうがないんじゃない?それにほら、類は友を呼ぶってゆうし」

そう言って、蓮はチラリと広瀬を見る。

残念ながら、皐月も含め正解である。

広瀬も女子の方を見ていたのか、偶然目が合い同時にフッと逸らす。

「りゅっ、竜星くんはそんな酷い人ではありません!」

皐月の性格が酷いことを美緒は知らない。

いきなり立ち上がり、抗議する美緒に、蓮は苦笑する。


宮永の性格が悪いってことは認めてるんだ。


「ははは。確かに皐月は優しいね。宮永や広瀬とは違って」

そしてもちろん、蓮も知らない。

「・・・でも、竜星くんが一緒にいるお友達ってことは、悪いところだけじゃなくて、いいところも、あるんだと思います。宮永くん達にも」


二人の会話を聞き、入るタイミングを見失ったさくらが、おそるおそる手を挙げる。

「ところで、美緒ちゃんはどうしてそんなに皐月くん?を庇うんですか」

「あぁ、それはね、、、」


宮永は少し見ないうちに女子の方がおもしろくなっていることに気がついた。

さくらと蓮が耳打ちをし、美緒があたふたとして頬を染めている状況だ。


(あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛、みおたん可愛い!!)

皐月は顔を覆い、悶絶している。


「ところでさ、宮永はさくらが自分より出来ることを認めたくないんだろ」

「認めたくないんじゃなくて!俺の方が上って証明したいんだよ!」


広瀬は今日のさくらの姿を見て、察していた。

宮永じゃさくらに勝てることはないなー、と。

しかしあえて言わない。

なぜなら面白くないからである。


広瀬は宮永がさくらに恋をしていることに気づいていた。宮永がさくらと初めて目を合わせて2秒で気づいた。しかし、決してこのことを言わない。


宮永本人も感が鈍い方ではないので、気づいてはいるだろう。しかし、ただただ勉強やスポーツ、性格面で劣っていることを認めたくないがため、恋の気持ちも認めたがっていない。それだけだ。


広瀬は、プライドの高い友達(仮)が好きな子と触れ合っていくことで、自分の気持ちに気づく様を眺めたがっている。

それなのに、恋をしていることを気づかせていまうと自分の野望が叶わなくなってしまう。


よって、広瀬は友達の恋をゆっくり眺めることに決めた!


「よし!決めたぜ!」

宮永は拳を握り宣言する。


「俺は、絶対に鈴野さくらに勝ってみせる!勉強でもスポーツでも全てにおいて、俺の方が上だと、最強だと証明してみせる!!」


キーンコーンカーンコーン


さくらにも聞こえるような大声で堂々と宣言すると同時に、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響くのであった。

登場人物が多くなったので、次は人物紹介を載せたいと思います

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