表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強な俺より最強な彼女  作者: 稲葉零
4/6

第3話 昼休み

学食を食べに食堂へ行く者、中庭や屋上でお弁当を食べる者。多くの生徒が会話に花を咲かせる昼休み。教室に居る生徒の数も多くはなかった。


「宮永、ご機嫌ななめだね。どうかしたの?」

「別に」

宮永は苛立っていた。その後もさくらに格の違いを見せつけられ、自分より出来るということを認めざる得なかったからだ。

怒りのぶつけ所が分からず、宮永はさくらがいる方をキッと睨みつける。


「さくらちゃんほんとすごーい!体育で男子に余裕勝ちしたし!」

「ホントホント!さっき勉強教えて貰った時もすごく分かりやすかったしー」

「可愛くって勉強も出来てスポーツ万能とか、最強じゃん!」

沢山の女子に囲まれ、褒め称えられるさくらは照れた様な表情で言葉を返している。


しばらくして女子の波が引くと彼女の周りに2人の女子が残る。

「ふぅーー、落ち着きましたー」

「大丈夫?疲れてない?」

和泉蓮と柚希美緒である。

さくらはその問いに首を振る。

「うんうん、全然平気だよー。それより、私に興味を持ってくれる方が嬉しいんだ」

純粋なさくらの笑顔に皆がほっこりする。


「宮永が見てるの、鈴野さん?可愛いよねー」

柔和な声で話しかける彼は、皐月竜星。

爽やかでありながら甘い声。世間で言うところのイケボな彼は、宮永の友人その2である。

少しウェーブのかかった明るい茶髪。赤い瞳は力強く、王子のようなルックスの中に力強さを感じる。

物腰も柔らかく、誰に対しても優しいため女子から高い支持を得ている。

そして、その2までしかいない宮永の友人の中で唯一彼女持ちである。


彼女持ちである!


その彼女こそ柚希美緒という少女。小動物のように可愛らしく、守ってあげたくなる女の子ランキング1位(クラス調べ)の彼女と皐月は、クラス公認カップルである。


「お前、そんなこと言って柚希に嫉妬されても知らねえぞ」

少し茶化したように宮永が脅すと、王子はクスッと笑い、淡々と言葉を述べる。

「僕はそれでも構わないよ。美緒が僕の大切さに気づいてくれるのであれば、本望だよ」

「ひょーーー!ラっブラブだなー」


(軽いヤンデレなのでは)


楽しそうに談笑する自分の友人達に溜息をつき、広瀬は読書に戻るのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ