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最強な俺より最強な彼女  作者: 稲葉零
2/6

第1話 天使な転校生

この世界に見た目の概念は存在しません。

「おーい、席に着けー」

担任の先生の声で、宮永達は自分の椅子に腰掛ける。

「突然だが、今日から新しくお前達の仲間になる子がいるぞー」

のんびりとした先生の口から予想外の言葉が飛び出す。

いきなりの転校生の発表に、クラスがザワつく。

しかも、今は5月。2年生になってから1ヶ月程しか経っていない。このような時期に転校生が来るなんて、誰が予想しだろうか。

まだ修学旅行も言ってないのに!

「それじゃあ、入っておいでー」

まだ生徒のざわめきが収まってないのに、さすが『変人先生』って呼ばれているだけあるなぁ。

そんなことを思いながら、宮永は至って冷静であった。


そこまで転校生に興味がない。

それは広瀬も同じのようで、あくびをしながら本を読んでいる。


「失礼します」

かわいらしい女の子の声が聞こえたと思えば、転校生が教室に入ってくる。


その瞬間、誰もが転校生に釘付けになった。


「鈴野さくらです。よろしくお願いします!」

ぺこりとお辞儀した少女は、絶世の美少女と言っても過言では無い程の美貌を持っていた。

白い肌に細い肢体。純白の髪は見ただけでサラサラとしているのが分かる。真っ白な髪に淡い水色の瞳がよく映え、整いすぎた顔立ちが彼女の笑顔と合わさり、可愛さ美しさが2倍増しになる。


あまりの美人さにクラスの全員が黙り込んでいると、沈黙を破るように変人先生が転校生、さくらに指示を出す。

宮永の席は窓側の端っこ、主人公席である。

さくらは指示された通り宮永の横の席に座った。その様子をクラス一同ドキドキして見守っていた。性格はどれ程腐っていても、イケメンであることに変わりはない宮永と、たった今クラス1の美少女に認定されたさくらが隣同士なのだ。

このようなシチュエーションで、何か起こらないはずがない!!

しかし、全員が宮永に顔を向けた瞬間げんなりとした表情になった。

その理由はただひとつ。

宮永は、スースーと寝息をたてて眠っていたからである。


彼女が教室に入る2秒前。


あーもう転校生見るのめんどいから眠たいし寝よ。


そんな感じで彼の全機能が停止した。


やっぱこいつ駄目だな。

クラス一同がそう思い諦めた瞬間、思いもよらないことが起きた。

「今、ホームルーム中ですよ。起きて下さーい」

さくらちゃんマジ天使。

クラスの殆どの男子がそう思う中、彼女の声に宮永が反応した。

「もうちょっとー。あと5分ー」

寝ぼけているのか、全く転校生だと気づかない宮永に、さくらは更に大きな声を出す

「だーからー!!起きて!!!くださーーーい!!!!」

「アァァァァーーー!!うるっさいな!!!!!」

あまりの大声に、宮永も怒ったように飛び起きる。

そして固まった。


目の前の人間に一目惚れしたのだから







不定期更新ですが、見てくださると嬉しいです

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