プロローグ
たぶんラブコメです。
初投稿ですがよろしくお願いします
「ねぇねぇ、あの男子カッコよくない!?」
教室の隅でコソコソと耳打ちする女子がいる。
話題になっている男子は、その話に耳を傾けてはいたがこれといった反応を見せてはいなかった。
「お前、よく平然としていられるな。普通の男子だったら、もっと顔にでるぞ。」
そう言って話しかけてきたのは、広瀬千秋。彼の友人、その1である。
すると、話題の男子はいじっていたスマホを机に置き、広瀬の方を見た。
そして、当然のように言い放つ。
「俺がカッコいいなんて当たり前じゃん。ばっかじゃねーの。」
-宮永稜。
小さい頃から可愛がられてきたせいで、見た目はいいのに中身がクズのような性格になってしまった高校2年生。
成績優秀、容姿端麗。オマケに運動神経も良い。
そんな彼は、この性格のせいで全くモテない。
第一印象までは良いが、いざ喋ると女子たちは宮永の存在がなかったかのように消えていく。
例にさっきの女子達も
「やっぱないわ」
「そだねー」
こうなる。
女子の様子に気づくことなく、性格クズ男子は自分の自慢を友人その1に聞かせている。
聞いている側は仏教面だが。
宮永は自分のことを最強だと思っている。自分より最強の女子じゃないと付き合わないと誓っていた。
彼自身、そんな人間はいないと思っていた。
そう、“天使”が来るまでは。