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クラスメイト編2.夏恋と佐奈とコンビニ

 上杉夏恋

 出席番号3

 女子

 7月21日生まれ

 得意科目:国語、英語、社会

 苦手科目:数学、理科、

 趣味:ゲーム(主にフルダイブもの)

 特技:護身術

 ブレイドクロニクルプレイヤー。そして『切り(これ以上はいけない)』。ナイフを使った武術が得意。整った顔立ちに抜群のスタイル、艶やかな髪ときめ細かい肌とかなりの美少女。アバター制作でもリアルの姿を参考にしても他のアバターとヒケを取らないほど。それゆえ、前作では1話から登場することもあり、他の美少女キャラの比較対象にされやすい。

 しかし、口はかなり悪い。本人としては人を遠ざけたくて口を悪くしてるのだが、『我々の業界ではご褒美です』な猛者に好まれてしまう。

 ブレイドクロニクルではフェンサーをしている。パーソナルカラーは赤。


 藤井佐奈

 出席番号18

 3月7日生まれ

 得意科目:ほぼ全部

 苦手科目:実習系、特に体育

 趣味:読書(主に官能小説、そっち系の漫画)、映画鑑賞(主に……おや誰か来たようだ)

 特技:絶対記憶

 ブレイドクロニクルのプレイヤー。絶対記憶の持ち主。この設定は前作で切り裂き魔を追い詰める為に……ていうかこの2人の組み合わせって気まずqあwせdrftgyふじこlp(###この級長は切り裂かれました###)。

 そして現総理大臣、藤井佐上と元々彼をハニートラップにかける為に送り込まれた妻、藤井奈々を妻に持つ。絶対記憶で既にキャラ立ってたのに何考えてこんな設定付けたのか。切り裂き魔の謎を解く鍵にしては第一部ラストで初めて明かされた後付け設て\ターンッ!/(###この解説は狙撃されました###)。

 オマケに番外でのキャラ崩壊を本編に引っ張る。なんかいろいろ暴走したため、ファンの間でも賛否両論で級長と解説が殺し合うほどの事態に。

 岡崎市 コンビニ


 上杉夏恋は事件の後、コンビニ経営者の大黒夕日に引き取られた。彼女は近年力を付けてきた大黒財閥の令嬢でありながら、常に最前線で商売する根っからの商人である。

 事件の前は一人暮らしだったが、彼女の傷を癒すにはパワフルな人物との出会いが必要と考えた癒野優により、彼女が紹介された。金髪で派手なバンダナを頭に巻き、関西弁で喋る美女である。

 「いやー、立派やなあ。別にバイトなんてせんでええのに」

 「いえ、暇してると嫌なこと思い出して」

 今、彼女が岡崎で店長を勤めるコンビニで、夏恋は働いていた。アルバイトである。ここはコンビニ激戦区で、様々なコンビニが軒を連ねる。今は亡き表五家の凍空財閥が経営していたコンビニなどもあるが、勢いも停滞して敵ではない。

 夏恋と夕日はレジで話をしていた。暇な時間と忙しい時間に差があるのはコンビニ故。

 この店の店員は夏恋の他に、ロッカー上がりのおじさんにその母親。母親の方はおじさんの姉が残した赤ちゃんをおんぶしている。何処の20世紀少年冒頭だ。

 「あ、いらっしゃいませ。雅じゃない」

 暇な時間に一人の来客。クラスメイトの三好雅だ。雅は迷わず成人向け雑誌のコーナーに向かい、いかがわしい本を手に、堂々とレジに出す。

 「お客様、間違っています。女性向け成人雑誌はあっち……」

 「僕は男だ!」

 「ハイハイお約束お約束。どっちみちあんた16歳でしょ?」

 18歳以下にそういう雑誌は売れない。夏恋は条例の奴隷と化していた。

 「おーい、佐奈。作戦は失敗だ!」

 「でも買う意思を見せたので成功です!」

 雅に呼ばれて店に入ったのは、同じくクラスメイトの藤井佐奈。所謂『綺麗系』の夏恋とは違うベクトルでかわいいと噂の人物である。雰囲気がほんわかしており、刺のある夏恋とは好対照。

 「何の作戦?」

 「いや、僕が男であると初対面の人にお伝えする作戦」

 佐奈が考えたのは、雅を男であると初対面の人に面倒な説明を省きながら伝える方法。雅は説明無しでは女性にしか見えない。

 「いやしかし、世界には色んな人がいましてね。女性に恋する女性もいますから雅さんがこれで男に見られるは別の話なんですよー」

 「じゃあ何故やらせた」

 「無論、私が欲しかったから!」

 「金くれたんのも買う商品指定したのもそのためか!」

 しかし雅は見事に佐奈の政略に引っ掛かってしまった。佐奈は間違いなく18歳以上には見えないため、買うには誰かの手を借りるしかない。

 「えー、これ毎月買いたいんで毎月雅さん使おうと思ったのにー」

 「使うな」

 「……どうしてこれを?」

 夏恋は相変わらずな佐奈を見て、どうしてこんな本を買いたいのか気になった。

 「うちのお父さんとお母さんには考えがありましてねー。この手の知識を臭い物に蓋方式でひた隠しにすると、こういう本みたいな興味本意な情報しか得ない様になるんですよ。だから両親は私が思春期入ると同時に正しい知識を教えてくれましたー」

 「なるほどね。大人は避けたがるけど性教育ってそういう意味だと大事よね。正しい知識が無いとドラマで美化してるけど14歳の母なんて事態になりかねないからね」

 「ずいぶん古い知識持ち出すやん」

 佐奈の両親は正しい選択をした。夏恋はそう思った。夕日は例に取り上げられてるドラマがやけに古いことが気になったが、スルーすることにした。

 「まあコウノトリやキャベツ畑でぼやかされた奴らが様々な問題引き起こすことは否定出来んけどね……」

 「それと本買うことは関係無いんじゃない?」

 しかしそれはそれ。佐奈が本買うことと関係は無いはず。夏恋はそこに気付いた。

 「正しい知識があるからこそ、なるべくこういうもので発散した方がいいなーって」

 「わかったけど、18歳までお預けよ」

 「はーい」

 佐奈は素直に諦めた。夏恋相手に抵抗するのは無意味だと悟っていた。佐奈は本を戻し、缶コーヒーとバタピーをレジに出す。

 「趣味が完全にオヤジ!」

 「アルコールあったら完璧やな、これ」

 オヤジ全開な好みに驚きつつ、夏恋はレジを打つ。未成年故にアルコールは無し。当然といえば当然だ。この店、煙草に関してはレジで販売すると銘柄が多くて面倒なので、外の自販機で販売している。

 「あ、椿さんがこれ渡して下さいってー」

 「何?」

 佐奈は夏恋にあるものを渡す。一枚の封筒なのだが、封がされていない。今読めということなのだろうか。

 「何これ? ホテルに招待?」

 「クラスメイトみんなで行くんですよー。来ます? 海行きましょうよー」

 椿が計画した旅行の案内だった。夏休み中、やれサイバーガールズ事件だやれ切り裂き魔事件だであまり遊べなかった夏恋達と遊ぶ口実を作ろうというのだ。

 夏恋も切り裂き魔の件などでわざと口を悪くして周りと距離をとっていたが、椿はわざとせずとも雰囲気から自然に距離を産んでしまう。ヤクザのボスを勤める少女など、否応なしに迫力を滲ませてしまう。財閥令嬢の真夏も大概だが、裏社会のトップと表のトップでは違う。

 椿なりにみんなと距離を縮めたいと思ってのことだろう。彼女はまだ、裏の顔と表の顔を使い分けられるほどの歳ではない。

 「そんな人達にインファイト仕掛ける遊人って……」

 遊人は距離を取る2人に対し、共通してかなり接近している。椿は幼なじみだからであるが、夏恋は高校で初めて会ったのだ。空気読まないのか、『観察眼アナライズ』で夏恋を意図を読み取ってるのかは不明である。

 「さ、というわけで着ていく水着選びに行きましょー」

 「狙いはそれか……」

 「連れてってかまへんで。うちら暇やし」

 夏恋は佐奈に連れ出された。佐奈は本心からクラスメイトの水着姿が楽しみであった。女子高生の水着が楽しみとか、この辺完全にオヤジ。

 (こんな日が来るだなんてな)

 切り裂き魔事件の犯人、上杉夏恋はその被害者、藤井佐奈と良好な関係を続けていた。佐奈は夏恋を犯人と知りながら並々ならぬ事情を察し、庇ったのだ。

 その事情となる表五家にさせられた犯罪は教唆犯の力が強すぎるために、殆どが不問となった。夏恋が起こした事件も全て無かったことになり、前科が一つも付かずに済んだ。

 殺人すら「しなければ生きていけない」と法律でいう『緊急回避』が適用されるレベルで強制が可能だったほど強い力を持った表五家はもういない。これからは今を生きる若者が未来を作るのだ。

 大黒財閥、その知られざる『超ホワイト企業』

 表五家の凍空財閥が分裂して久しいが、それに代わって経済界の頂点に成り上がったのが大黒財閥。

 急成長の秘密はその超ホワイト企業ぶりだ。所謂ブラック企業から次々に人材が流入、競う企業の弱体化と自身の拡大が同時に行われた形となる。社長は今も社宅に住み、給料も中間管理職くらいだという。曰く、金持ちが性に合わないらしい。

 役員も社長自ら選び出した変わり者揃い。役員が高級を取らないことで社員に充実した保障が付き、就活生の間では人気No.1。

 ブラック企業達も人材流入を防ぐ為に脅しをかけるが、渦海政権が崩壊して以来労働基準法は厳しくなる一方だ。ライバル企業は人材流入を防ぐべく必然的に福利厚生を極めねばならず、労働条件の底上げに繋がっている。

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