転生するっきゃない!!
連載は初投稿ですね!粗いところもたくさんあると思いますが!お鍋の中のねぎくらい温かい目で見てくれると嬉しいです!
ドドッ バサバサバサッ
「ぐがっ!」
ああ、あんな高いところの本になんて手を伸ばさなければ、本の下敷きになんかならなかったのに...
「お嬢様!?レイスお嬢様!?」
あれ、私、レイスなんて名前だったっけ...?そういえば、この人は誰、だったっけ...?ここ...は...?どこだった...かな...?あれ、いしき、が...
パチッ
あれ、私、何をしていたんだっけ?私ってこんな黒髪ストレートな美少女じゃなかったはず。というか、ここは、どこだったかな?お姫様が住むようなきらびやかなお部屋だけど、こんな部屋私見たことない。えっと、えーーっと......
「お嬢様!目を覚まされたのですね!もう3日間も寝込んでいらしたんですよ!?もう起き上がっても大丈夫なのですか?」
「あら、私3日も寝ていたのね。マーサ達には迷惑をかけたわね。」
考えるよりも先に、口が動いた。私ってこんな口調じゃないはず...ちょっと1人で考えたい。
「ちょっと悪いんだけど、まだ体調が優れないの。少し1人にさせてもらえないかしら。」
「ええ!もちろんです!しばらくしたら、お茶をお持ちいたしますので、それまでごゆっくりお休みください。」
よし。とりあえず、この広い部屋から、何か手帳と書けるものを探して、状況を整理したい。
えっと、手帳は、多分あそこかな。私の机の中に新品の手帳と羽ペンとインクがそれぞれがひとつずつあるはず。って私なんで分かるんだろ。初めて見るはずの部屋なんだけどなあ。
とりあえず、状況を整理しよう。私がこの部屋で目覚める前は確か、私は『山木凛』という名前だったはず。そして舞台女優をしてた。
今の名前は、多分レイス・ローゼンタールって名前だったと思う。しかも見た目からしてかなり若そう。でも、レイスなんてアンデッドの名前だけど、よくこんな名前にしようと思ったなぁ。
それから、山木凛がなぜレイス、つまり今の私になっているのか。確かもともとの私の最後の記憶は曖昧だけど、舞台装置の故障で舞台装置が落ちてきて、舞台装置の下敷きに...うぅ。
なんとなくだけど、この展開って異世界転生ってやつだよね?演技の幅を広げるためにいろんな本とか漫画とかを読み漁ったし、ゲームもやった。まあ趣味が半分、いや4分の3、くらいは趣味かも...
こういう展開はよく見るけど...でも、カーテンの外を見る限り王道のバトルとか無双系ってより乙女ゲームとか、ノベルゲーっぽい世界観なんだよね。中世ヨーロッパっぽいっていうか。
「自分がやってたゲームの中に入っちゃった!?」みたいな展開の小説も読んだことはあるけど、私は乙女ゲームとかはしたことないんだよなぁ...この世界の人に聞いたら何か分かったりするのかな?
「お嬢様、お茶をお持ちいたしました。」
「ええ。ありがとう。今日はマーサも一緒にどうかしら。」
「ええ、喜んでご一緒致しますが、珍しいですね。」
「少し聞きたいことがあるの。目覚めたばかりで記憶が曖昧なのよね。」
・・・・・・
「もうこんな時間ですね。それでは、私は夕食の準備がありますので。」
「ええ。ありがとう。」
この赤茶色の髪の女性はマーサって名前らしい。マーサの話を聞いてたらもうこんな時間になっちゃった。この体だと眠くなるのも早いだろうし、本とかも調べなきゃ。
マーサに聞いた話をかいつまんで書くと、こんな感じだった。
・この世界は髪の色で使える魔法が分かる。赤だと炎、青だと水、黄色だと電気、緑だと土、ピンクだと風魔法が使える。
・髪の色が薄いほど、強い魔法が使える。
・この世界の勇者だけが白い髪で、光魔法が使えるという伝承がある。
・大昔の魔王が黒髪で闇魔法を使っていて黒髪自体も珍しいから、黒髪は忌み嫌われている。
・この世界の人はみんな学校に入学して卒業することを義務付けられていて、私も来年から入学する。
闇魔法が使えるってだけでなんで虐められなきゃいけないの!?こんな差別、令和だったら速攻訴えられてるはずよ!!でも闇魔法で何ができるっていうのよ〜...でもなんで闇魔法についてレイスやマーサの記憶がほとんどないわけ?
そもそも闇魔法は魔王が使っていたから忌み嫌われているわけで、その魔王を倒すために闇魔法の研究とかしなかったのかしら...してたらこうはなってないはずでしょうに...
私には凛だったころの記憶が濃いけど、レイスの記憶もあるみたい。うっすらとだけどね。7:3くらいで人格が混ざってるっていうか、喋り方とか考えが変わって賢くなったんだよね!
他にも、レイスの知り合いと出会うと、勝手に言葉が出てくるっていうの?なんか知らないはずなのに相手の記憶を思い出すっていうか?
そんなことより、闇魔法の使い方が知りたい!どんな魔法かとかもよくわかってないし、ちょっと家の書庫で魔法の使い方調べてみよっかな〜
「ああ、レイス。さっき起きたとマーサから伝えられたよ。もう体調は大丈夫なのかい?」
「あら。ロットお兄様。ヴァンとパイアはどう致しましたの?」
「もう遊び疲れて寝ちゃったよ。全く、いたずら好きなんだから。ふふっ」
書庫に行く途中で出会った黒髪の男性はレイスの兄らしい。朗らかに笑っているけど、頭にスライムみたいなの被ってるし、服がぼろぼろ。一体何があったんだ...
レイスの家族は、父、母、兄、姉、双子の妹達、弟がいる。なぜか全員闇魔法使い。普通はこういう使える魔法とか遺伝しないはずなんだけどなぁ...
兄は今一緒にいるロット。姉はネクロ。妹はヴァンとパイアの双子で、弟はポルター。父と母はヴォイドとグール。私も入れてだけど、なんでみんなアンデッド系の魔物の名前をもじった物なんだろう?って、いやいやいや、そんなことよりなんでお兄様はスライムを頭から被ってるのよ!?
「お兄様、先程から思っていたのですが、なぜスライムを頭から被っていらっしゃるのですか?」
「なぜって、パイアが召喚魔法を使えるじゃないか。忘れたのかい?」
「いえ、そうでしたわ。変なことを聞いてごめんなさいね。」
いや、答えになってないよっ!でも、闇魔法は召喚魔法など様々な種類があったし、双子はかなりのいたずらっ子だった。だけどレイスはまだ魔法が使えないんだっけ。
「そういえば、レイスはこれからどこへ?」
「魔法の勉強をしに、書庫へ行こうかと。お兄様はこれからどこへ?」
「なるほど。レイスはうちで1番の魔力が多いから、魔法が使えるようになったらすごいだろうね。俺は見ての通りスライムを流さないといけないから。それじゃ、夕食で。」
「ええ、それではまた。」
トトト...
私ってこの家で1番の魔力量だったの!?どんな魔法使えるんだろう!すっごいワクワクする!そのためにも早く書庫に行かなきゃ!
「あら、じいや。悪いのだけど、闇魔法の文献があるところまで案内してくれないかしら。」
「お嬢様。目覚めたという話はマーサから伺っております。どうぞこちらへ。」
今案内してくれている老執事はじいや。本名はわからない。でも、なんで教えてくれないんだろ?髪が白に近い緑だから、土魔法かな。しかもかなり強そう。あと庭師も兼ねてるんだって。
「こちらが闇魔法に関する文献がある棚でございます。それでは仕事がございますので私はここで。」
「ええ、ありがとうじいや。」
うわぁ...こんな家だから予想はしてたけどかなりいっぱいある。ていうか書庫自体がもう図書館レベルで大きい。
なんか、手っ取り早くいろいろまとまってるのとかないかなー。おっ、あった。《闇魔法とは》だって。わっかりやすーい。えーっと?
・・・
なるほどね!闇魔法っていうのは、わかりやすく言うと人々の恐怖を具現化できるみたいな魔法ってことなんだ!なんかさ、恐怖を具現化って酷くない?いや多分本に書いてあることは実験した人の考察だから一概にそうとは言えないはず。言えないでほしい。
まあ確かに?お父様とお母様は、破壊魔法と天候魔法っていういかにもな魔法だし納得かも。ヴァンとパイアも魔獣を召喚して使役できるし、お姉様は人を無理矢理従わせる魅了魔法、お兄様は瘴気魔法、いわゆるウイルスとかで病気にさせたり、デバフを相手にかける魔法とか、幻覚を相手に見せる魔法が使える。ポルターも浮遊魔法っていう念力的なポルターガイストっぽいものを起こせるから、世の中の恐ろしい物を具現化できるってことなのかな?
よく怖がられてる妖怪ほど強くなるみたいな感じかなあ。とにかくかわいい子猫ちゃんになるみたいな魔法とか、人々から怖がられていない物に関する魔法以外なら使えるってことかな?
でも、肝心な使い方がよくわからないのよね〜
使いたい魔法を念じてうんたらかんたら〜みたいな。念じるってそれを考えるってことであってると思うんだけど...
レイスは気弱で体が弱くて、お父様が過保護すぎるのもあってあんまり外に出たことがないのよね。魔法が使えないのは人生経験の少なさもあるんじゃないかな。双子はきっと想像力が豊かだから魔物をしっかりイメージして召喚しているんだろうし...ポルターもわんぱくでいたずらっ子だからなあ。
うーん、ポルターみたいな浮遊魔法みたいなやつなら私の漫画ゲーム知識でカバーしてしっかり念じればいけるんじゃないかな。善は急げって言うし、考えるよりやってみた方が早いかも。善じゃないけど。
よーし、自分が浮くイメージと恐ろしい物のイメージをしっかり念じて...
『そう、私には翼がある。レイスの背中には悪魔の様な真っ黒で大きなツノがついていて、コウモリの様な翼が背中についているの。』
ポンッ
「うわぁっ!」
びっくりした!背中が爆発したのかと思った!
もしかしてもしかして...やっぱりついてる!背中にコウモリみたいなちっちゃい羽がついてる!これで飛べるってイメージをしっかり念じたら飛べるんじゃない!?
よしもう一回。
『私の背中についた黒い悪魔の様な恐ろしい翼はとても力強く、たった一回羽ばたくだけで宙に浮き、自由自在に動き回れるの。』
バサッ
ふわっ
「うわわっ...おっととと...」
すごいすごい!!私今浮いてる!!!バランスは取りにくいけど、しっかり浮いてる!前に進んだりしたら安定感があって飛びやすい、自転車を運転している時みたいな感覚で飛べるっていうか...
これで移動が楽になる!でも、これってどれくらいの体重を支えられるのかな?
「お嬢様、夕飯の支度が...ってえぇええええ!?」
「マーサ、すごいでしょう!!私、初めて魔法が使えたわ!!!」
誤字脱字報告とかってどこで見れるんでしょうか...?




