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風に薫る花のように  作者: 深郷田 恋
4/5

翌朝

 まずった。完全にまずった。薫子さんに嫌われた。別に口説きたいわけじゃない。どうにかして男として意識してもらいたい、好意があることを知ってもらいたいんだ。会ったことないのにキモいと思われるかもしれない。でも、薫子さんの言葉遣い、プライベートの話になった時の口調や笑い声、節々に可愛らしさと几帳面さが滲み出ていて大切にしたくなる。これは一種の恋心ではないのだろうか。と、その旨を翔先輩に相談した。しかし翔先輩は、『お前薫子に会ったこともないのに何言ってんだよ。あんま変におだてると嫌われるぞ。』

とのことだった。翔先輩は会いたいなら連絡してくれるそうだが、そこは自分から誘いたい。しかしから回って変なことを言ってしまう。ああ、どうしたものか。


✿*・゜゜・*:.。.✿ .。.:*・゜゜・*✿


 始業してすぐ内線がなった。林田くんだった。確認の連絡をして切ろうとして、謝られた。昨日の残業中の内線のことだった。正直気にしていなかったから笑った。律儀なんだよね。

 内線を切った後ふと思う。林田くんは律儀だ。仕事も丁寧だし飲み込みも早く、コミュニケーション能力も身についているから、いわゆる仕事のできる人という感じ。実際にあっちの立花、つまり翔から期待しているという程の話は聞いた。

 だがしかし、いやだから余計に、いつからあんな口説き文句のようなことを言うようになったんだ。最初の内線なんてガチガチだったじゃないか。段々慣れて舐められたのか?うーん、わからん。彼のことは全く分からない。なんせ会ったことないもの。

 あ、確認しておくことがあったのに聞き忘れた。くそぅ!電話をかけよう。

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