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開星詩 第五章

 水の日。

 村を旱魃が襲った。陽光を防ぐ術は誰も知らず、雨を呼ぶ知恵を誰も持っていなかった。

 神の代行者ユーファンは、その旱魃を彼女の知恵で終わらせる。

 彼女の噂を聞いて、西の賢者が村を訪れた。

 多くの知恵を持つ、この星で最も賢き哲人。

「ユーファンよ、私は貴方に問おう」

「何を問う」

「貴方は旱魃を終わらせたという。だが私は、今まで私以上に賢き者を見たことが無い。一体どうしてそれほど貴方は賢いのか」

 書物を広げながら、西の賢者はユーファンに問う。

「私は貴方ほど賢くはない。だが私は貴方より賢い者を知っている」

「誰だ」

「神である。私は彼らの知恵を持つのだ」

 西の賢者の広げた書物を彼女は反駁する。

「おお、ユーファン、神とはなんだ」

「神はこの星を作りし者。この宇宙を作りし者。故に彼らの知恵は、世界を操る術に等しい」

「その術は如何にして学ぶのか」

 賢者は跪き、彼女に教えを乞う。

「神の言葉を学びなさい。世界は神の命令に従うゆえに、神の言葉を学べば、貴方は宇宙の真理に到達できるであろう」

 賢者に、ユーファンは神の言葉を教える。

「おお、ユーファン。貴方はこの星で最も賢きものである。私は草木が如何に育つかは知っていたが、その仕組みを知らなかった。私は雨が雲より落ちることは知っていたが、どのようにして雲が生まれるかを知らなかった。私はあの恒星が我らの星を温めることは知っていたが、どのようにして光を放つかを知らなかった。おお、ユーファン、神の代行者、この世界で最も光を得し者よ、貴方こそ最も世界を理解する者である」

「神は我々を愚知に分けず。我々は誰もが上知になり、誰もが下愚に陥る。神の言葉を皆に教えなさい。私が貴方にしたように」

 賢者はユーファンと使命を共にし、地上に神の言葉を広める。

 大いなる神々は、ユーファンの行いに大層喜んだ。

 神の知恵を広めることで、人々は神々へ信仰を捧げた。

 人々は神とその代行者を讃える。

 彼らは旱魃を凌いだ。陽光を防ぐ術を知り、雨を呼ぶ知恵を得た。




『開星詩 第五章より』

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