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47話





ご近所さんへお詫びのクッキーを配って、子供達の挨拶も済ませ、ついでにお店の開店の日付を伝えてから数日、明日はとうとう新規開店の日である。ちなみにカレーの日は金曜日であることを告げてあるので、もし購入するのであればお鍋を持参してもらう話をしている。


明日は月曜日なので唐揚げ定食だ。

味付けはシンプルなものでまずは慣れてもらうとして、塩唐揚げにしようと考えている。

小鉢はピーマンの肉詰めのトマトソース煮込み、スープは野菜たっぷりコンソメスープ。

あとは白米!


お味噌汁を出したいが、アルとエルも最初は警戒していたぐらい色の問題があるので、しばらくはコンソメ系のスープにして、様子を見て、豚汁などを提供しようと思っている。


とはいえ、仕込みを始めるにはまだまだ早い時間である。

というかぶっちゃけまだ午前中で、アルとエルは勉強中、シャドウはインの行動を確認に行っていて、自分は自室でさて、どうしようと悩んでいる最中だ。


そうそう、日替わり定食とは言ってもこの世界では馴染みのない料理を作るわけで、なので見本をお店の前にショーケースの小さいものに入れて見せることにした。

そうすれば今日の定食が何かということがわかりやすいだろう、元の世界の近所の定食屋さんが日替わりをいつも同じようにわかりやすく見本としてお店の前に出しているのだ。

なのでそのアイディアを利用させてもらうことにした。


そうそう、イシュタル様とはあれから毎朝、一緒にご飯を食べるようになって、最初の方こそ子供達は緊張していたのだけど、子供達に対してイシュタル様はとても優しくて、あっという間に慣れて、かつ懐いてしまった。

最近では、お昼は一緒に食べないの?と聞いてくるほどだ。

お店を開店したら、開店前に軽めに食事をすることにしているのでその時にイシュタル様はその日の日替わりを食べに来るという話をしたら、やったー!と喜んでいた。

素直な反応に自分もイシュタル様もほっこりしました。


特別急いでやることがとりあえずないので、買ってきたDVDを見ることにする。

ある家に家族が移り住み、おじいさんが亡くなり、孫に霊能力が目覚め、家族に襲い来る危機に対して立ち向かわざるをえなくなってしまった2005年に放送された作品だ。

これ、今では人気俳優になってしまった男優さんの若い頃の作品で、とても面白い。


明日のことで少し緊張しているので気分転換にお昼ご飯を作る時間までゆっくり見て、お昼まで時間を過ごした・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「それで、仲間がとりあえずできたんだ?」


「ああ、あれよりはるかに常識を知っている者が見兼ねたみたいだな」


「そういえば、彼女ってどうしてあんなに非常識なのかな?」


「ああ、詳しくは教えていなかったな」


お昼ご飯を作りながらシャドウから現在のインの状況を聞いている最中だ。

ちなみにシャドウにはキャベツ用のピーラーでキャベツをせん切りにしてもらっていたりする。


「うん、そういえば詳しく教えてもらってなかったねぇ」


ちなみに自分は現在、豚カツを揚げている。

明日に向かって気合を入れるためである。


豚肉の筋にあたる部分を包丁で切り、塩、胡椒をして、バッター液に付け、パン粉をまぶして油で揚げる。

バッター液は以前にも使用したがフライを作る上で、小麦粉、卵、パン粉とつけるのではなく、バッター液、パン粉という2行程でできるようになる液のことだ。


卵を割って、混ぜた後、小麦粉を加えてさらに水を加える。

小麦粉と水だけのバッター液もあるが、今回は卵を使ってます。

豚肉はしっかり火を通さないと危ないお肉なので硬くならないように見極めながら揚げている。


さて、そんな揚げ物をしている最中なのだが、インはなぜあんなに非常識な行動をしたのか?ということについてシャドウが詳しく教えてくれる。

あ、キャベツのせん切りが終わったので次は大根をすりおろしてもらってます。


彼女はいくつかある竜人の一族の中で閉鎖的だが実力や権力を持っている一族のいわゆる王族という立場なのだそうだ。

彼女はその一族の教育を受けて育ったため、常識に偏りがあるとのことだ。

なので世間一般でいう常識を教えてもらってこなかった為、早朝から相手や近所のことを考えずに大きな物音を立てたり、居住区に巨大な獲物を血まみれで担ぎ込みあんな騒動を起こしたらしい。


「え?ということはアルとエルもその一族でいうところの王族なの?」


「ああ、そうなるな。」


だからいまでも躍起になって子供達を探して亡き者にしようとしているとのことだ。

王族に異種族の血が混じった、そんなこと許せるはずがないという理由で。


でもって、今、その一族のトップにいるのがインの兄。アルとエルには伯父さんなのだそう。

インには兄弟が全部で10人いるそうで、その内の長女にあたるのがアルとエルの母親。

本来ならば彼女がトップに立っていたそうだが、駆け落ちをしたため、次子である長男がトップ、つまり王になったそうだ。


で、インは兄弟の中では6番目のためある程度自由に動ける為、現在その一族が住んでいる場所から家出同然で出てきているとのことがなのだが、いかんせん、いままでそういう特殊な場所で育った為、常識を知らないというのが現状である、と。


「その、仲間にしてくれた人たちって、大丈夫そうなの?」


「冒険者ギルドの中でもそれなりの立場の者たちだから大丈夫だ。

妖精たちにも身辺調査をさせたが特に問題もない。彼らに任せておけば大丈夫だろう」


「それならよかった。あれでも二人の叔母だから、変な人たちに目をつけられたらどうしようってちょっと心配してたんだ」


「たしかにあれだけ世間知らずだと騙されていることにも気付きそうにないからな・・・。

しばらくは様子を見させておこう」


妖精さんたちには申し訳ないが、その方がいいと思う。

何をするかもそうだけど、その仲間になってくれた人には失礼だが、騙されたなんてことになったら、二人のことを考えるとね。


さて、そんな話をしている間に豚カツが全て揚げ上がるのだが、すぐに切らずにしばらく余熱で中心までしっかり火が入るまで放置する。

その間にせん切りにしてもらったキャベツを水でさっと洗い、水気を切る。

こういう時便利なのがハンドルを回すと水切りをしてくれる商品である。

これはホームセンターや百貨店なんかに売っているので、よくお野菜をサラダで食べる人は水切りの手間が少なくて済むのでおススメです。


一人暮らしの方だと調理器具が増えると邪魔になると思うのでザルで一度しっかり水を切った後、さらにキッチンペーパーなどで水分を拭き取るほうがいいだろう。

キャベツの水分でせっかくサクッと上がった豚カツがシナっとなったら悲しいのでキャベツの水分はしっかりとるのがおススメである。


あとはレモンを切る。果汁を絞ったものが販売されているのでそれでもいいと思う。

違いはしぼりたてのやはり香りだろう。

ただ、気をつけてもらいたいのは国産レモンと外国産レモン、どちらであるかということ。

レモンを絞る時に皮目を下にして絞るとレモンのいい香りがしっかりするのだが、外国産のレモンには皮の部分にワックスなど、商品の品質を保持するための薬品が塗られているのでその場合は皮をしっかり洗い、絞る時は皮目は上にして果汁だけをかけるようにしたほうがいい。


まぁ、無理に生のレモンにしなくても絞った果汁のでいいと思うけどね。

その方がほかの料理に使えるし、保存が便利だからね。


さて、というわけで、余熱でしっかり火の通った豚カツを切って、キャベツを盛ったお皿の上に並べる。

ソースは好みになるが、百円なお店で小さめのすり鉢でゴマをすってそれに豚カツソースを入れてつけながら食べてもいいし。

お塩で食べたり、大根おろしとポン酢なんかも美味しい。豚カツはいろんな食べ方があるので楽しいよね!


「とりあず、ご飯が出来たのでご飯にしましょうか!」


アルとエルの伯父さんがどういう人物なのか、はまた後で聞くとして。

シャドウに手伝ってもらいテーブルの上に豚カツとソースなどの調味料。

あとはご飯と即席のお味噌汁を準備して、今日は勉強が少し長引いている子供達を呼んで食事にすることにする。


もちろんイシュタル様のところにはお届け済みである。

いろんな味を楽しめるように大きめの豚カツを皿を別にして三枚。

すっごいいい笑顔でどれから食べようかしら!!と喜んでおりましたよ。


さて、今日は晩御飯と明日の仕込みを頑張りますか!

その時に話の続きもしてくれるとのことなので、自分にどうこうできることではないが、状況だけは理解しておこうと思います。










読んでいただきありがとうございます。(*^^*)


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