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05話 決着?

ミラのヘアカットパフォーマンスが

ちょっとしたショーのように人だかりを作ったが


それがミラと共に移動する。

民族大移動。


おいおい。


アイドルみたいな事になってんぞ。

確かに超絶かわいいミラちゃんだったけど。


俺の元には誰も残ってないぞ

崇拝恩寵カリスマどこいった。


でも……


うまい事人払いができた。


さっきから〝輝神ノ剣(ルミエール)〟がずっと反応してたから

アイツが来てるみたい。


あいつの土地とか言ってたし、人がたくさんいるとちょっとした事でも騒ぎになりそうだしね

混乱は避けたい。


「ルーノ=グラムナハト! いるんだろっ?!」


名前を呼ばれた神様が堂々とした態度で登場する。


「不意打ちでもしてやろうかと思ったが、気づいておったか」


前回は散々喚いてたくせに平然とした態度がむかつくな。

というか不意打ちって俺達が戦ったら町ふっとぶぞ?


そんな事に気づかない訳ないけど、本気で言ってそうな所が怖いな。


「用は終わったか? 人の頭を洗うのもいいが、自分の首は洗ったのじゃろうな?」


シリアスなテンションでなんか言ってるけど


ドヤ顔むかつくー。


「いや戦うのはナシだ。前も言ったけど俺の背後に誰もいないし侵略なんてするつもりはない。勝負をしかけたつもりもない! ここは友好的にいこうぜ!」


「……??」


うん。解ってたよ? これで通じたらそもそも戦いに発展してないもん

前回は聞く耳持たなかったから、今回はもしかしたらって思ったけど、ダメか。


さてどうするかなぁ。


「そんな事を言っても、民の安全が保障されない限りやすやすとお前の言う事を信用するわけにはいかん。わらわがはいそうですかと物事を決められるほど世界は優しくない。大体あんな力を持った奴が普通の人間のはずがない」


「何らかの神の加護を受けた〝神人デミゴッド〟と考えるのが自然じゃ。なら敵じゃっ!」


その理屈はなんとなく解るな。でも異世界出身でって話をした方が纏まらなくなるだろ。


「ならこれはどうだ? 俺はここで生活する許可が欲しい。その代わりに、お前の土地、民の為に全力を尽くそう、その中でお前が少しでも不信感を感じたら、今度こそ殺し合いをしよう。どうだ? お前の目の届く所にいた方がすぐに対処もできていいだろ?」


負ける気はないけどね。死にたくないし。無罪だし。


「俺には何もないから信用しろというのも難しいんだ。行動を見てもらうしかない。お前だって確証もなく無駄な殺し合いなんてしたくないだろ?」


「行動を見るというのはどういう事じゃ? お前の力でわらわの手伝いをするのか? 戦いに身を投じるのか?」


そうじゃねーそれじゃ矛先が変わっただけだ。そんな事に興味ない。


「俺がこの町をお前が想像もできない姿に変えてやる。他の神の土地なんて奪わないでも、お前が見た事のない世界を見せてやる。俺は奪わない、与える」


「この町を賑やかな町にしてやる。食う物に困らない、綺麗な格好をして、楽しい事をして戦いとは縁のない幸せな町に」


もっと解りやすく……簡単に……説得力のある……


「さっきの女の子の笑顔を見たか?」


「ああ。我が民がわらわ以外の前であんな笑顔をするなんて珍しい」


「この町の全員、あんな笑顔ができるようにしてやるよ」


「俺の野望でお前を、お前達を幸せにしてやる。俺を信じろ神様っ!!」


「――な、な、な!」


なんだ野望って? テンション上がって変な事口走った。

楽しく生活したいだけだったんだけど、ノリと勢いって怖いな。

こんな事言えるなら、結婚の一回や二回できたと思うんだけど……


なんか顔が熱い。恥ずかしいな。久々に熱くなってしまった。


熱くなったのは俺の顔だけじゃなかったみたい

ルーノの顔がプスプス、そんな表現がピッタリの状態になる。


頭から煙が出始めたぞ。大丈夫か!?


「お前が敵なら――はず……いや――トドメを……スパイなら――いい……民に害をもたらし――死刑……本当に――がないなら……んー……んー……むぅ――うーん…」


パタッ


ボフンという音と共に頭が爆発したように見え、その瞬間ルーノは前のめりに倒れた

え? 考えすぎて知恵熱でのオーバーヒート!?

  

そんな事あるの!?


「おい! あそこで人が倒れて……ル! ルーノちゃん!? き!貴様ぁぁーーー!!!!」


「ちょ、えっな! や! やめ……やめれーー!!」


ルーノが起きるまでの少しの間で俺は町人にボコられた。

話し聞かない、血の気が多い

間違いなく、ルーノの民だわ。


そして俺、すっごく弱いみたいね。抵抗むなしくボロボロ


痛い。


「――――っ!」


「――――!!」


感覚がなくなり、意識が遠くなる中、頬に柔らかな感触と風の心地良さだけは感じる事ができた。


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