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短編小説

あなたのいない人生

 あなたのいない人生がこんなにも辛く、虚しいものだとは思ってもいませんでした。


 隣を見ればいつものように無防備な寝相の、あなたの寝息が聞こえてくるようです。


 少し頬をつついてから背中を向ければ、またいつもの様に後ろから抱きしめてくれそうです。


 家の周りはもう梅の花が見頃を迎えます。


 今週末までもってくれれば……。またいつもみたいに二人でお花見がしたいですね。


 潮干狩りに苺狩り、梅に桜に菜の花に。

 毎年春先はやることが多くて大変でしたよね。


 今日はスーパーで、あなたの好きなタラの芽と芽キャベツが安かったのでつい買って来てしまいました。


 料理をしていればあなたはいつもつまみ食いをしに来ましたよね。


 その無骨で大きな手で器用に私の目を盗んで素知らぬ顔で。


 でもあなたは悪い事をするとすぐ顔に出る人なんですよ。


 いつも素知らぬ顔をしていたのは私の方なんですが、知っていましたか?


 あなたの匂いも声も顔も何もかも、今目の前にあるかのように鮮明にはっきりと思い出せます。



 私の名前を呼んで下さい。


 いつもみたいに物陰から飛び出して私を驚かして下さい。


 石鹸が無いタオルが無いティッシュが無いと、また子供のように私の手を煩わせて下さい。


 あなたのいない夜は寒いです。またいつもの様に湯たんぽ代わりになって、冷たい冷たいと言って下さい。

 



 半年。

 突然の海外出張、しかも半年間は長すぎます。

新婚の奥さんと話をしてて、直接はこうは言ってなかったのですが直訳したらこんな感じでした。

知らないところはうちの人の話で補完…絶対見せれません。

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― 新着の感想 ―
[一言] 読ませて頂きました。 やさしい時間とゆるやかな愛が漂っている様で、素敵な詩でした。 実は状況を勘繰りすぎていて、最後の一行でホッとしました。(汗) 素敵な時間をありがとうございました。
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