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~第六回~

はい、零堵です

続きの話です。

次の日、俺、市倉優希いちくらゆうきは、今日も姉の代役をやる事になっていた。

まず、一言言っておく。別に好きでやっている訳ではなく、姉貴に頼まれたからやっている訳である。

なので、別に好きで女装をしている訳ではない、断じてな?

まあ・・・働いているお店も普通の店じゃあないんだよな・・・

とりあえず俺は、先に学校に行き、学校が終わったら、バイト先に向かう事にした。

クラスの連中に来てほしくないな・・・と思いながら、授業を受けて、学校が終わったので

即効教室からダッシュ、一旦家に戻り、家族にバレナイ様に

服装を変え、ウィッグを付けて外に出る事にした。

一体、今の姿・・・他人からどう思われてるんだろうな・・・?

ま、見た目は、姉にそっくりだから、少なくとも男には見えてはいないと思われる

そう思いながら

働いているお店、マイ・ドリームに辿り着く。

早速店内に入ると


「いらっしゃいませ~、あ、ユキちゃん」


そう言って来たのは、どうみても小学生にしか見えない

ロリ幼女の店長だった。

俺は、姉貴の声で

「おはようございます」

と言うと、店長が

「おはよ~ん、じゃあ、早速着替えて来てね~」

と言ってきたので、俺は軽く返事をして、更衣室に向かった。

更衣室の中に入ると、誰もいなかったので、誰も入ってこれないように、鍵をかけて

ロッカーを開けて、服を着替える。

着替えが終わり、鏡を見てみると、そこに写っているのは

姉貴の姿をした、メイド服着用の俺だった。

「あ・・・・マジでそっくりだな・・・姉貴に・・・」

まあ、双子だから似るのは、当然なのか?とか思ったが

まあ、頼まれたんだし、やるしかないか・・・と思い、身だしなみをチェックして

鍵を開けて、更衣室の外に出た。

外に出ると、同じバイト仲間で、何故か姉貴をお姉さまって慕っている

ガチ百合少女?の萌がいて、こう言って来た。


「お姉様、おはようございます、一緒に着替えたかったです・・・」


「そ、そう・・・でも私は、もう着替えたから行くわね?」


「あ、お姉様?今日・・・」


なんか、萌が顔を赤らめて、何か言いたそうにしていた。

うん、一体何を言うのかは分からないが

多分と言うか、ろくな事にならないかも・・・と思ってしまい

俺は、こう言う事にした。


「ごめん、話なら、後で聞くわ?それじゃあね?」


なんかやな予感がしたので、俺は、そそくさと移動する事にした。

何か小さい声で「お姉様素敵、絶対、付き合ってもらいますぅ・・・」とか聞こえたような気がしたが

うん、気のせいだな!じゃないとやってられないしな?

そう思う事にして、俺は、姉貴として、今日も仕事をやってやるのであった。

俺こと、市倉優希いちくらゆうきは、姉の市倉由紀いちくらゆきの身代わりとして

メイド喫茶、マイ・ドリームで働く事になっていた。

うん、姉貴・・・今、家にいないので、早く帰ってこの交代を早く終わらせてほしいって感じなんだが・・・

とりあえず俺は、姉のフリをして、メイド喫茶なので、メイドとして行動する事にした。

「いらっしゃいませ、ご主人様」

姉の声が出せるので、姉の声でそう言う。

うん、こんな姿、クラスのやつらには見せられないよな・・・

そう思いながら、相手の姿を確認してみると、グラサンにスーツと言った

いかにもヤクザ?って感じの男が入店してきた。

つ~か、場違いじゃないか?その服装

男は、俺に案内されて席につく。

席に着いたので、俺はすかさず

「メニューが決まりましたら、御呼び下さいませ」

と言って、席を離れる事にした。

席を離れて、移動していると

「お姉さま、あの人場違いな服装ですよね?」

そう言って来たのは、美少女なんだけど

どうも姉貴に惚れてるんじゃないか?って感じの

ガチ百合少女、萌が話しかけてくる。

俺は、姉貴の声で

「そうね・・・でも、お客様だし、どんな格好してもいいのじゃない?」

「でも・・・ちょっと怖いです・・・お姉さま」

そう言って、なぜか抱きついてくる。

何で抱きつくの?って疑問に思いながら顔を見てみると

うるうるな目をしているというか、なんか顔が少し赤かった。

「私、あの人に呼ばれたくないですぅ~」

そう言われてもな・・・あと、店の中だから、思いっきり注目の的になってるんだが・・・

そう考えてると、萌に指名が入ったので、俺から離れて行った。

やっと離れたか・・・と安心していると

「全く、羨ましいですわね・・・私も、由紀となら・・・」

と小さくつぶやいている、金髪縦ロールを発見した。

確か、名前はカレンと言ったっけ?

「カレン、どうしたの?」

「ゆ、由紀・・・な、何でもありませんわ!」

そう言って、傍からいなくなった。

ま、まあ・・・ほっとく事にしよう・・・うん

深く考えない事にしよう・・

そう思っていると、俺も呼ばれたので、お客の所に行く。

呼んだのは、さっきのヤクザ風の男で、俺はまずこう言う。

「ご注文はお決まりでしょうか?」

「そうだな・・・この店で一番甘いのはどれだ?甘い物が大好きでな・・・」

「そうですね・・・」

そう言って、俺はメニューを見て

「こちらの、スペシャルフルーツパフェになります」

「じゃあ、それで」

「かしこまりました、少々お待ち下さい」

そう言って、厨房に向かって、数分後

品物が出来たので、お盆に乗せて、お客の前に運んだ。

「お待たせしました、スペシャルフルーツパフェになります」

「ありがとう」

「では、ごゆっくりとお楽しみ下さい」

そう言って、席を離れる。

うん、見た目じゃ怖いけど、話した限りじゃ普通の人だと思った。

そんな事もあって、すっかり仕事に馴染んだ俺は、

店長が「あがっていいよ~ん」と言うまで

仕事に専念する事にした。

時間が過ぎていって、店長があがっていいと言ったので、俺はすぐに着替える事に

部屋で着替えてるときに、誰か入ってくるとまずいので、しっかりと施錠し、私服に着替える。

着替え終わった後、荷物をチェックし、更衣室から出て

店長に挨拶し、誰にも声をかける事なく、真っ直ぐ家に戻る事にした。

家に戻る途中、かなり視線を感じたので、後ろを振り向くと

遠く離れた所に、男を見かける。

もしかして・・・と思い、ダッシュすると男も離れてるけど、ついてくるみたいなので

おいおい・・・俺にストーカーかよ?と思い、まず、急いで人のいない所に行き

装着しているウイッグを取って、鞄の中に入れて、何食わぬ顔で人通りに出てみると

さっき見かけた男が、キョロキョロと何かを探している風だった。

うん、どうやらばれてない見たいなので、そのまま真っ直ぐ家に戻る。

家に戻った後、姉貴が帰った時に言っといたほうがいいな・・・と、思う事にしたのであった。



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