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俺とボクとの青春譚  作者: あららー
2度目の入学
5/9

Vライバー育成プログラム

この送り主が分からない手紙。なんとなくだが目星はついている。 なんせこのタイミングで送ってくると言うのは偶然ではないだろう。


「島田が動き出したということか?」


「だろうね。手紙の内容は「あなたはVライバー育成プログラムに伴う新設高校への入学者に選ばれました。」だって」


 Vライバーか。一見島田が関係しているとは思えないが、おそらく裏があるはずだ。でなければ選ばれた意味がわからない。


「あと、入学の手続きを既に済ませてあることと国の政策の下だから無償でいけるってことが書かれているね。」


「それはありがたい。明後日が入学式だから、準備する時間もないらしいしな。」

その後、送られてきた手紙の中身に関連することを携帯で調べることにした。


日本学校には寮があるようだ。さらに、国が直接関わっているだけあってとても豪華な外観をしている。内側も今までよりさらに科学技術が使われているらしい。俺は明後日に向けてすぐに家を出ることにした。ばあちゃんには適当な説明をつけて挨拶はしてきたから、多分大丈夫だろう。


俺が今住んでいるところ、海に浮かぶ海上都市エスパーニェは日本の領海内にあるものの都道府県とは逸脱した名前をしている。それは、この都市は科学の発展した今、国という境を本当に無くしてみようという試みのもと作られた場所だからだ。


 結果的に言うとこの実験は成功した。耳に機械を取り付けることで、そこを通り抜けた音が自分たちの母国語として聞こえる機械ニュージーを始めとする多くの科学技術により文化や言語の壁を取り除く。世界平和への第一歩だ。

 しかし、科学技術が世界にもたらすのはそれだけではない。核に匹敵するほどの威力を持つ兵器なども作られたのだ。人間は裏切られることがよほど怖いらしい。一国が力を持とうとすれば、他国がそれに反応して力を持とうとするという負の連鎖。だが、日本はそれに乗ることはなかった。千年以上前に結んだ平和条約を日本はまだ破棄していなかったからだ。これは、誇らしいことだと俺は思っていた。だからこそ日本の裏で島田を始めとする政府が戦争を起こそうとしていたことに驚いた。


 

エスパーニェから東京までは最新の電車を使えばおよそ1時間もかからない。本来ならまだ家にいてもよかっただろう。だけど、俺はこれ以上家族という縁を持つことが嫌だった。今俺に必要なのは世界を変える覚悟と旋だけだ。


早速東京に着いたが、そういえば確認しないといけないことがあったな。

「旋、お前本当に俺以外に見えていないんだよな?」

見えているとしたら、動き方がだいぶ変わってくるから確認しておかないといけない。


「見えてないと思うよ。リセールを使って次元干渉したら見えるのかも。」


「別に信用してないわけじゃないんだ。でもなんで島田や、間たち科学者には見えていたんだ?何かそいつらに特別な共通点があるのか?」


「脳の解放率なんじゃないかな?推測でしかないけど…」


「だとすると旋の姿は、天才とかの解放率が高い人間に見えてしまうんじゃないか?」

厄介だな。旋の力についてまだ何も知らないが、凄い力なら他人にはあまり見せたくない。せめて、見える人間を把握したいが…。


「心配ならボク、律の中にいようか?もとは同じ人間だから脳の形も同じで、完璧にランクさせられるから会話が成り立つはずだよ。」


「そんなことまでできるのか…。早く言え!」


「ごめんごめーん」

 どのくらいかは知らないが間から情報をもらっているんだ、俺が知らない情報がいくら出てきても不思議じゃない。もうこいつの言うことには驚かないようにしよう…。


 俺はまず駅の近くのカプセルホテルに予約をとった。二日間泊まっても安く済む。食料調達も済ませたらあとは2日間この場所で生活をする。


「そろそろ生活の質高めとかないと、世界を変えるんだろう?」


「そうだな。さすがに体動かすか…」

日課にランニングを追加した。



 あっという間に明後日が来た。学校まで着くとまず寮に案内された。調べて見ていた通りきれいな部屋だ。


「制服もあるのか。やっぱ高校なんだな。」


「律、目的忘れないでね?」


「ああ大丈夫だ。覚えてる。まず、他の入学者の調査と接触、学校の実態調査、律との訓練。」

訓練に関してはまだよくわからないが、この学校は大きなグラウンドがあるらしいからそこで訓練をできればいいと思っているらしい。俺も楽しみではあるが。


「それじゃ、教室に行こうか。」







読んでいただいた方、ありがとうございます。

今は塩梅が分からなくて2000文字前後で書くことを意識しているのですが、何文字くらいがいいのか教えていただけたら嬉しいです。

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