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帰省 3

 シャーリーさんたちと話をしていると皆んなが起きてきたため朝食を食べ出発する。

 そして何事もなく夜となった。


「カミト、今夜はよろしく」

「よ、よろしくね……」

「あ、あぁ。よろしく」


 本日はセリアさんとソラの2人で寝ることとなった。


(リーシャたちを襲ってはないから襲われることはないと思うが……なんか変なアプローチをされそうで怖い)


 特にセリアさんは俺から襲われても受け入れるみたいなので、襲われるよう仕向けられそう。

 そんな俺に気づいたのかセリアさんが口を開く。


「大丈夫。カミトを襲ったりはしない。カミトの考えは尊重してるから」


 俺の考えとは魔王を倒すまで一線を超えないこと。


「そ、そうですか。それなら良かったです」

「ん。まぁ、カミトが私たちを襲ってきたら抵抗はしないけど」

「あはは……」


 そんな会話をしつつ俺は横になると2人が両サイドで横になる。


「そういえばカミトはソラのことを呼び捨てで呼ぶようになってる。やっぱり婚約者になったから?」

「そうですね。婚約者になった時、ソラから呼び捨てで呼ぶようお願いされましたから」


 俺の言葉に隣のソラも頷く。


「なるほど。ならカミトは私のことも呼び捨てで呼んで。それと敬語もいらない。だって私たちも婚約者だから」

「そうですね。セリアさんのことは歳上なので敬語を使ってましたが俺たちは婚約者になりましたからね」


 そう言って「コホンっ」と咳払いを挟む。


「セリア」

「ん、嬉しい」


 俺が呼び捨てで呼ぶと嬉しそうに口角が上がり、俺の腕に抱きつく。


「昨日、リーシャたちはカミトに抱きついて寝たらしい。だから私もカミトに抱きついて寝る」

「あ、私もー!」


 セリアに便乗するようにソラも俺の腕に抱きつく。

 ものすごく柔らかい感触とまではいかないが、2人から女性特有の良い匂いとほんの少しだけ胸の感触を感じる。


「カミトの腕、たくましい」

「ですね。男の子の腕って感じがします」


 そう言って蕩けた顔で俺の腕に頬ずりする2人。


「2人の身体は柔らかいですね。女の子って感じがします」

「確かにカミトと比べれば柔らかいけど……胸はメルくらいの大きさがほしかった」

「ですね。私もメルさん並み……まではいかなくてもBカップは欲しいです」


 そう言った途端、2人とも表情が曇る。


 ちなみに俺の身近な知り合いで胸の大きさを比べると…


 ルーリエさん>メルさん>クレア>>リーシャ、ユメ>レオノーラ>セリア>ソラ


 の順番となる。


 リーシャとユメは16歳、レオノーラは15歳でまだ成長段階だが、セリアは22歳、ソラは18歳と成長段階を終えているようだ。

 俺は落ち込んでる2人に向けて本心を伝える。


「何度も言ってるけど俺は胸の大きさなんて気にしてないよ。2人は胸の小ささなんか気にならないくらい可愛くて魅力的な女性だからね」

「カミト……」

「カミトくん……」


 俺の本心が伝わったのだろう。

 2人がさらに身体を寄せてくる。


 そして…


「カミト、大好き」

「カミトくん、大好きだよ」


 そう言って2人が俺の頬にキスをした。




 翌日の夜はリーシャ、レオノーラと寝て、その翌日をセリア、ソラと寝た俺は婚約者たちを襲うことなくリブロへ到着した。


「着いたー!」

「久々に帰ってきたな」


 馬車から降りた俺たちは久々のリブロを懐かしむ。


「ここがカミト様の故郷で生まれ育った場所ですね」

「王都以外の街は初めてですわ」


 リーシャとレオノーラは王都以外の街に来たことが初めてということでキラキラした目で辺りを見渡す。


「これからどうする?」

「時間もあるし先にアムネシアさんの所へ行こうか。アパートの一室が空いてたら久々に泊まりたいし」


 ということで宿探しは行わず、アムネシアさんのもとへ向かう。


 その道中、セリアやシャーリーさん、フィーネ先生といった美女に加えクレアたち美少女を連れて歩いているため…


「お、おいっ!あの人たちめっちゃ可愛いぞ!」

「ヤバっ!皆んなレベル高っ!」

「男が美女たちを従えてるのか?」

「ってかあの男、カミトじゃね!?」


 俺のことに気づいた男が声をあげたため、周りの人たちの視線が俺に集まる。


「さすがS級冒険者のお兄ちゃんだね!」

「S級冒険者ってことで注目されたこともあるが……絶対、支部長やラジハルをぶっ飛ばした男として注目されてるわ」


 周囲の人たちから憧れといった視線に加え、恐怖の視線も感じる。


「むっ、カミト様は素晴らしいお方です!恐怖の対象として見るのは間違ってますわ!」

「そもそもカミト様のことをイジメていたアナタ方が悪いと思います!」


 そんな周囲の視線からリーシャとレオノーラが頬を膨らませて怒ってくれる。

 リーシャたち婚約者には俺の過去を話しており、話した時は自分事のように怒ってくれた。

 そのことを思い出し笑みを浮かべつつ、俺は2人の頭に手を置いて頭を撫でる。


「2人ともありがとう。でも昔のことに未練はないから」

「「カミト様……」」


 ラジハルや支部長を殴ることができ、それ相応の罰も与えてくれた。

 これだけで俺は満足している。


 その後は周囲の反応を気にする事なく歩き、アムネシアさんのもとへ向かった。

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