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スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活  作者: 昼寝部
4章 エルザリア王国編
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研究室へ 1

 魔道具お披露目会が終了し、俺たち4人はステージ裏へ向かう。


「あ、お疲れ様です」


 するとメアリーさんが俺たちを見つけ、駆け寄ってきた。


「お母様との話し合いは別の場所で行います。案内しますね」


 とのことで俺たちはメアリーさんの後に続く。


「お母様は先に転移魔法で研究室へ戻られました。多忙なためお許しください」

「いえ、それくらいで怒ったりしませんよ」


 俺は申し訳なさそうに言うメアリーさんへ一言告げる。

 お披露目会が終わった際、終わりの挨拶としてステージで挨拶をしていたが、その挨拶が終わったと同時に転移して研究室へ戻ったらしい。


「ねぇねぇ!メアリーさん!」

「はい、なんでしょうか?」


 研究室まで向かっている道中、ずっとウズウズしているヨルカさんが話しかけた。


「あの魔道具、凄いね!ウチの知り合いがずっと研究してたけど、無理だって断念した魔道具だよ!実際、ウチが念話スキルを持っていても魔道具にできる自信はないよ!」

「っ!ありがとうございます!完成まで250年ほどかけましたからね!そのように仰っていただき嬉しい限りです!」


 パーっと嬉しそうにメアリーさんが言う。


(ってことはメアリーさんって250歳以上か。20代のお姉さんにしか見えないんだが)


 と思ったのは俺だけではないようで、側にいるソラとユメも驚いた表情をしている。


「あ、そういえばカミトさんはS級冒険者とお聞きしました。近くにいらっしゃる3名の女性はカミトさんの婚約者ですか?」

「1人は違いますが他の2人は俺の婚約者です」

「ウチはカミトくんと婚約してないんだ!」

「そ、それは失礼しました」


 丁寧に頭を下げて謝るメアリーさん。


「カミトさんは女好きでたくさんの婚約者がいらっしゃるとお聞きしておりましたので……」

「お、女好き!?」

「カミトくん、変な噂になってるね〜」

「カミトさんは女好きなのですか?」

「違うから!いや、婚約者が7人もいるので否定できないけど!」


 ニヤニヤしながらソラが俺の横腹を突き、ユメが疑問系で問いかける。


「あははっ!カミトくんは女好きというより天然タラシだよ。婚約者を増やそうとして増やしてるわけじゃないからね。無自覚に女の子を堕としてしまい、女の子の方から寄ってきてるだけだから」

「な、なるほど……」


 ヨルカさんの発言にメアリーさんが頷く。


「すみません、女好きと決めつけてしまい」

「いえ、気にしてませんよ。ちなみにエルザリア王国では俺のこと、どんな風に伝わってますか?」

「え、えーっと……」


 何やら言いにくそうな顔をしたメアリーさんだが、すぐに口を開く。


「可愛い女の子を次々と婚約者にする女好きと伝わっております」

「………」


(いや間違ってないけど)


 全員が美女、美少女ということと怒涛のペースで婚約者が増えたため、変な噂が広まっているらしい。


「実際、S級冒険者で7人もの方と結婚されてる方はいないので……」


 この世界では俺とメルさん以外に4人のS級冒険者がいる。

 その内、3人は結婚しておらず婚約者もいない。

 残り1人は結婚しているが、7人も奥さんはいないらしい。


「誤解されても仕方ないね」

「だな」


 そう思い、メアリーさんには噂を否定してもらうようお願いする。

 そんな話をしながら研究室を目指した。




 メアリーさんと談笑しながら歩き、研究室に到着する。


「コチラにお母様がいらっしゃいます。案内しますね」


 そう言って中に案内された俺たちは研究室へ入る。

 すると、至る所に魔道具と思われる道具が置かれていた。


「おぉ!すごい!こんなに魔道具があるなんて!」


 その光景にヨルカさんは大興奮。

 目をキラキラさせながら周囲を見渡している。

 その様子を見て「ふふっ」と笑うメアリーさん。


(魔道具を作る人からすればヨルカさんみたいな反応をされたら嬉しいだろうな)


「お母様は奥の部屋にいらっしゃいます。コチラへどうぞ」


 とのことで俺たちは魔道具を見渡しながら奥の部屋へ入る。

 すると作業していた手を止めてマツリさんが俺たちの方を向く。


「ごめんなさいね。あの場所で長話するわけには……えっ!?」


 そしてとある人物を見て驚く。


「マツリちゃん!おひさー!」

「ヨルカ様!?」


 俺と出会った時は魔道士長という肩書きが似合う落ち着いた女性だったが、ヨルカさんを前に総崩れ。


「お、さすがマツリちゃん。ウチのこと覚えててくれたんだ」

「もちろんです!この国を救った英雄の1人ですから!なぜ今も生きていらっしゃるかは分かりませんが!」


 ヨルカさんの登場にテンションが上がっており、立ち上がってヨルカさんの前に移動する。


「お、お母様がヨルカ様って……え。も、もしかして昔、数多のドラゴンから国を救ってくれた『賢者』ヨルカ様?」

「そうよ。この方が昔、我が国を救ってくれた勇者パーティーの1人。ヨルカ様よ」

「えぇぇぇーっ!」


 小さな研究室にメアリーさんの声が響き渡る。


「ヨ、ヨルカ様は450年くらい前に亡くなったのでは……」

「若返ったんだ!ウチの魔法で!」

「さ、さすが賢者様です」


 そう驚きつつボソッとメアリーさんが呟く。


「私、ヨルカ様のこと10代くらいの女の子と思って接してしまいました。失礼な態度を取ってないと良いのですが……」


(そう思ってたこと事態が失礼だと思う。まぁ、ヨルカさんの容姿を見たら誰だってそう思うか。ソラやユメよりも背が小さいからな)


 そんなことを思った。

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