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メルさんを救え 2

 最速ルートでダンジョンを駆け巡る。


「どけぇっ!」

「「「グォ……ォォ……」」」


 通りすがりにランクAのモンスターであるミノタウロスを瞬殺する。

 今の俺は19階層に来ており、ここまで来るのに要した時間は20分。

 1分で1階層を攻略してる計算となる。


「賢者さん!メルさんの状態は!?」


『解、先程よりも疲弊しております。魔力も底がつきそうです。そして側にいる女性2人は体力の限界で動ける状態ではありません』


「っ!」


 その言葉を聞いて、さらにスピードをあげる。


「ここか!」


 そして20階層にあるフロアボスの部屋に到着する。


「ランクSのケルベロスって聞いてるが30秒以内で片付けるぞ!賢者さん、サポートをお願い!」


『了解しました』


 俺は賢者さんの声を聞き、扉を開ける。


「「「グォォォォォォォっ!」」」


 すると目の前に3つの首を持つ犬が現れた。

 その大きさは4メートルを超えており、上から6つの目が俺を威圧してくる。

 しかし、ステータスの差から全く恐怖を感じない。


「時間がないんだ。さっさと始めるぞ。賢者さん、鑑定!」


『了解しました』


 俺の指示に賢者さんが応えてくれる。



*****


名前:ケルベロス

レベル:5000

筋力:20000

器用:20000

耐久:20000

俊敏:20000

魔力:20000

知力:20000


スキル:【噛みつき】

    【威圧】

    【闇魔法 Lv.5】

    【六つの眼】


装備:なし


*****



「コイツも事前に聞いてた情報と違うな」


 S級ダンジョン『炎焔』でサラマンダーと戦った時と同様、ステータスが事前に聞いていた数値と違っており、かなり強化されている。


 ちなみに俺のステータスは…


*****


名前:カミト•ヴィオレ

年齢:18

レベル:5940(51up!)

筋力:37223(130up!)

器用:37109(119up!)

耐久:37116(124up!)

俊敏:37218(130up!)

魔力:36917(101up!)

知力:37348(135up!)


スキル:【剣聖】

    【賢者の眼】


称号:〈ジャイアントキリング Lv.4〉

〈無傷の冒険者 Lv.5〉

〈少数精鋭 Lv.1〉

〈S級ダンジョンを踏破した者 Lv.1〉

〈火事場の馬鹿力 Lv.1〉


装備:純黒の長剣(全ステータス4,000上昇)

   純黒のコート(全ステータス4,000上昇)

   純黒の靴(全ステータス4,000上昇)


※純黒の長剣、純黒のコート、純黒の靴は〈無傷の冒険者 Lv.5〉の効果終了。


*****



 ここまで無駄な戦闘は省き最速で来たが、戦闘を回避できなかった時や10層のフロアボスは討伐したため、エンシェントドラゴンを討伐した後と比べ、多少のレベルアップがある。


 ケルベロスのレベルが俺より下なので〈ジャイアントキリング Lv.4〉は発動しないが、〈少数精鋭 Lv.1〉と〈S級ダンジョンを踏破した者 Lv.1〉の効果で俺のステータスは約40,000。


「同じステータスのサラマンダーは10秒もかからず討伐したんだ。10秒以内に終わらせてもらう!」


 俺は俊敏ステータスをフルに使い、ケルベロスの背後にまわる。


「もらった!」


 俺は横一閃に剣を振り、ケルベロスにダメージを与えようとする。


 しかし…


「「「バウゥっ!」」」

「っ!」


 俺のスピードについて来たケルベロスが俺の身体目掛けて【噛みつき】スキルを発動。

 俺の身体に三つの口が襲いかかる。


「くっ!」


 俺は瞬時に攻撃を中断し、転がるように回避する。


「嘘だろ。何で俺のスピードについて来れたんだ?」


『解、ケルベロスのスキル【六つの眼】の効果により、マスターの位置は常に特定されております』


 との声と共に、【六つの眼】の鑑定結果を教えてくれる。



*****


【六つの眼】


 六つの眼で全方位を視認することで死角はない。また、六つの眼で視認し続けた対象を絶対に見失なわない。ただし、絶対に見失わない対象は1人のみ。


*****



「なるほど。これにより俺の位置は常に把握されるのか」


 よってスピードを上げて死角からの攻撃は無意味だ。


「となると正面からの攻撃か。俺の位置が分かっても防げない攻撃をしてやる」


 そう呟き俺は剣を構える。


「『星剣技』初の型〈牙突〉」


 突き攻撃を極めた『星剣技』を披露し、異次元のスピードと攻撃力でケルベロスに迫る。


「「「バウっ!!」」」


 俺の攻撃に反応し、【闇魔法】でシールドを展開する。


「こんなシールドじゃ俺の攻撃は防げないぞ」


 “パリンっ!”と割れ、初の型〈牙突〉がケルベロスの身体を貫く。


「「「バウ……ゥゥ……」」」


 俺の攻撃で胴体に大きな穴を空けたケルベロスが力尽きて魔石をドロップさせる。


 そして下へ続く階段と報酬部屋へ続くワープゾーンが出現した。


「今は報酬部屋に寄ってる時間はない。また今度いただくよ」


 俺はワープゾーンに見向きもせず階段を駆け降りた。

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