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 俺は疾風さんを見逃したあとしれーっと屋敷に戻り、しれーっと部屋に戻って寝たあと次の日の朝、俺が殺した疾風以外の二人の暗殺者が屋敷の前に倒れていたことにより朝は屋敷は大騒ぎだった。


「サイトちゃん!私の可愛いサイトちゃん!無事!?」


 カーミラ母様が俺の部屋を慌てながら勢いよく開いた。母様、せめてノックしてよ。

 俺が寝たふりをしていると母様は俺のベッドにまで近づいてきて布団をとりあげると


「サイトちゃん!無事!?怪我はない?」

「おはよう母様。一体なんのこと?」


 知らないふりで俺はカーミラ母様に聞くと母様は泣きながら抱きついてきて


「何もなくてよかったわ!母さん!朝から色々あってびっくりして全然落ち着けずにいたのよ!はぁー!サイトちゃんに抱きつくと癒されるし落ちつくわぁ!」


 母様が興奮しながら俺に抱きついたあとにめちゃくちゃ頬擦りしてくる。こういうの今だになれないんだよな。スキンシップってやつか?この世界に来る前はこんなこともあまりされなかったからな。


「か、母様。俺は大丈夫だから。それより屋敷にいたみんなは?」

「執事もメイド達も皆怪我人はいないわよー。お客様でもあるテムジンさん達もピンピンしてるわ。あ、そうだったわ!そのテムジンさん達がサイトちゃんのことを呼んでたのよ。屋敷の広間に来てくれないかしら?怖いなら私が一緒に行ってもいいわよ?」


 母様は興奮気味に言うけど俺は「一人で行くから大丈夫だよ」と言うと母様はかなりショックを受けて


「そ、そんな、ま、まさか!サイトちゃんもう反抗期なの!?母さんそんな嫌なことした?ねぇお願いだから反抗期にだけはならないでー。お願いだから」


 母様は俺に抱きつきながら顔を擦って泣いている。いや反抗期じゃないよ。母様には感謝してるし心配してくれてるのも嬉しいからさ。反抗しようなんて思ってないよ。


「母様。大丈夫だよ。母様は疲れてるから俺が父様たちと話している間は休んでいてほしいな」

「サイトちゃん、なんていいこなの!?もう私の中では神よ神!子供の中の神よ!」


 子供の中の神ってなんだよ。後これくらい普通じゃないのか?母様が少し過保護すぎる気がするんだけど。


「わかったわ。母さんサイトちゃんの為にご飯作りながら待ってるからお父さんとのお話早く済ませてきなさいね」


 母様は俺に言った後俺の部屋から出ていく。母様の料理は美味しいからはやく父様からの話を終わらせないとな。俺は急いで広間に向かい、広間に着くとそこには父様とエイルズ、エイルズの親が待っていた。エイルズの親は長い黒髪に枝毛の方が白色に染まっているのが特徴だった。


「父様。話って?」

「ああ。呼んでごめんなサイト。後私のことはパパンと」


 父様が喋っている時にエイルズの親が「ごほんっ!」と大きく咳き込んだ後


「今回の暗殺者の件だがすまなかった。謝らせてくれ」

「え?なんで俺にそんなこと言うの?」


 俺はとぼけるようにエイルズの親に言う。あれ?俺があの二人の暗殺者を殺したのはバレてないはず。魔法で一応痕跡は消したから部屋にいるってアリバイの方が確実だと思うけど


「いやいや。怖い思いをさせてしまって申し訳ないということさ。まさかここまで奴らが狙ってくるとは思わなくてな。君に怪我がなくてよかったよ」

「そうなんですか。俺は大丈夫ですよ。むしろ大変な時に部屋で呑気に寝ていて申し訳ない」

「気にすることはないよ。しかしあの暗殺者達、一撃でやられていたけど一体誰がやったんだろうか。あれほどの実力を持っているならぜひうちの護衛として雇いたいくらいだが」


 エイルズの父は頭をかきながら残念そうにいう。どうやら俺がやったのはバレてないみたいだ。よかった。


「ご用はそれだけですか?エイルズのお父さん」

「ふむ。私からはそれだけなのだがエイルズが何やら話があるらしくてな。エイルズ。話なさい」


 エイルズの親は俺の前にエイルズを押すとエイルズは


「ぼ、僕はと、友達がいなくてね。どーしてもというなら僕の友達にしてやらなくもないが?」


 ......なんだ?話が見えないんだがようは俺と友達になりたいってこと?しかしなんで?


「エイルズから聞いたよ。君はエイルズとちゃんと遊んでくれたみたいだね。悔しがってはいたがこの子は才能溢れる自慢な子でね。君に泣かされたとまで聞いたよ。親としては複雑な気分だが嬉しそうにそのことを話すエイルズをみてるとそれもこの子のためかと思えたよ。それでこの子は友達付き合いが上手くなくてね。親の私からも頼むよサイト君。エイルズと友達になってくれないか?」


 エイルズの親がエイルズをたてながら俺にいう。友達か。そんなものいなかったからいざ友達になろうって言われたらこうなんだろうか。胸がざわつくな。これは嬉しいのかな?

 俺はエイルズの手をとり、エイルズと友達になった。

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