異世界転生
ん?なんだ?俺は死んだはずじゃ。なんかやたらと眩しい気もするんだが。それに体も思うように。ま、それは死んだから当たり前か。
俺はそう思っていたが俺の前にちょび髭が生えた髪型がスポーツ刈りみたいな髪型の男と顔が綺麗で髪型も綺麗な女性に俺はなぜか見られていた。
「おー!カーミラ!可愛い可愛い私達の子供が起きたよ。ほーら。サイト。よしよししてあげよう」
俺はなぜかよくわからんがちょび髭の男に頭を撫でられる。あれ?なんで肌の感触が伝わるんだ?俺は死んだはずじゃ。
「もう!あなたったら!サイトちゃんは私達の可愛い子供なんだから可愛いのは当たり前よ!」
今度は俺は髪の綺麗な女性に腕のなかでゆられていた。
......これは異世界転生とかいうやつか?前に依頼を受けている時に依頼をこなした後暇だったからそいつの部屋の本を読んでいたら異世界転生の本だったから多分これはそういうことなんだよな?
俺の名前はサイトか。まぁ名前なんてのはなんでもいいが。
俺が生まれてからこの異世界に転生し四年が経った。俺は二歳になったあたりで家の書斎の本を読んでこの世界のことについて調べた。
この世界は予想していた通り俺が転生する前の世界とは全くことなり魔法とかも使えるらしい。それを知ってから俺は魔法の本をひたすら読みあさり勉強した。魔力の高め方、使い方。それらを一人で特訓し俺はそれなりにこの世界で生きていけるようになっていた。
「サイトちゃーん。どこかしら?」
俺の住んでいる家で女性の声が響く。今の俺を呼んでいるのはこの世界で俺の母親であるカーミラだ。俺の母さん、カーミラはかなり面倒見が良く母親の愛情を注いでくれる。ほんといい母親だ。こんなに母の愛がいいものとは思えなかった。
「カーミラ母さん。俺はここだよ」
俺を探すカーミラに言うとカーミラは俺に抱きついた後抱っこをし
「もう!うちの息子はほんと可愛いわ。今日は何をしていたのかしら」
「はい母様。今日は魔法の勉強をしていました」
「まぁ!素敵ねぇ!将来は魔法使いになるのかしら?」
カーミラは俺に言うと俺は首を傾げる素振りを見せる。まだそうしようと決めたわけじゃないからな。母様を心配させるわけにはいかないし。
「あ、サイトちゃんに言わないとダメなことがあるんだったわ。サイトちゃん。しばらくはお外に出たらめっ!だからね」
「なんでですか?母様」
あまり外には出ないが最近確かに外がなんだか騒がしい。何かあったんだろうか?
「うちの、ウルエルド領に今盗賊が出るらしくて。お父様が警備を強めてくれてはいますが今ウルエルド領にいる盗賊がなかなかあしを見せないらしいの。だから外に出かけちゃダメだからね!わかりましたか?」
母様が念押しするなら仕方ない。大人しくしておこうかな。
母様に注意された日の夜。僕は母様に警告されたにも関わらず家の外に出ていた。うちはウルエルド領の領主を父様がしている。俺の住んでいる街はウルエルド領のマングス街というところだ。俺は領主の息子とバレないように背景に混ざりやすい黒いライダースーツみたいなやつをきた。顔はとりあえず口に軽くマスクをして口もとが見えないように隠す。俺は領内にある建物付近をまわっていると一つの家の前で領内であまり見ないような男が家の前を警備していた。
あいつなんか怪しいな。
「すいませんー。お兄さん何してるんですか?」
俺は男に話しかけると男派イラつきながら
「坊主。今なら見なかったことにしてやるからはやくかえりな。後今日見たことは内緒にしな。わかったか?そらはやくかえりな」
男は俺に言った後俺は速攻で男の背後に周り足カックンをくらわせる。子供の俺だと体格差はあるけどそこは魔法を使って身体強化でうまくこづく。ただ加減を間違えたのか男の両足からボキッとでかい音が聞こえた。
......まさか折れるとは。結構手加減したんだけど。
「お、おおう!い、いてぇ!骨が、足のひざの骨が!」
やばいなこれ。人が来る前に中に入ろ。
俺は男が警備していた家に「お邪魔します」と小声で言ってはいると家の中では家の住人らしき人が倒れており、家の中を荒らす人が三人くらいいた。
「おい!誰かきたぞ!外に警備させてたあいつはどうした!」
俺に気づいた男が叫ぶと家の中を荒らしていたもう一人の男が家の窓から外を見るとそこでは倒れている、というか俺が足の骨を折った男の姿を見て
「あいつなんか足押さえて悶えてる。変態だからサボってるんじゃないか?」
ん?変態なのあいつ?
「呆れた。盗賊してる間は変態的に悶えるのはやめろと言ったのに」
俺に気づいた男が言うと腰に装備していた剣を抜き
「小僧。私達に見つかったのは運がなかったな。私の名はアクセクト。盗賊、朧の頭目だ」
盗賊の組織名は朧か。ま、俺の領地を荒らすやつは殺してやろうかな。もと殺し屋として。