ブラッドシェパード
サイト達が去った後、ガウロンが拠点にしていた洞穴に二人の男がガウロンの死体を見下ろしていた。一人は眼鏡をかけたインテリ男のような見ため。もう一人はインテリ眼鏡の護衛、筋肉隆々で背中には長い斧を二つ背負っていた。
「こりゃてひどくやられましまなあ。ガウロンはん」
「そうですねバルム殿。刺青のガウロンが死んだ今傭兵組織ゴウトルムも解散ですね。どうなされますか?」
「そりゃ代表がやられたんやし私の方でゴウトルムにいた傭兵はひきとりますよー。ガウロンはんより強い傭兵はいくらでもいましたからなあ」
インテリ眼鏡の男、バルムはガウロンの死体を蹴りながら言う。
「しっかしこんななんもない村、いや食品がさかんでしたかな?そんな村でくだらない商売をしていたからこんなくだらない死に方するんやでこの人。君もよう覚えときー。ブラッドシェパードに入ったんならなあ。こんな器小さい男、私はほしゅうなかったんやけどボスがこの男の率いていた傭兵部隊欲しがってたからなあ」
「はい。わかりました。こんなくだらない死に方しないように私も頑張ります。バルム殿には私をあのクソみたいな組織から引き取ってもらった恩もあります」
筋肉隆々の男は背中の長い斧を腕に一本ずつ持つとガウロンの死体をバラバラにした。
「さすがやわあ。タイドル君。私君引き取ってよかったほんまに思うわ。片腕で長い斧を二つも扱う人そうそう見たことないしなあ。さすが通り名は赤鬼のタイドル君」
「その赤鬼はどこからきたか知りませんが私はブラッドシェパードの期待を裏切らないよ全力を尽くしますよ」
「そうしてやー。でないと私の顔に泥を塗ることになるからねー。それだけは勘弁してや」
バルムは笑顔でタイドルを見たがタイドルからすればバルムの笑顔はかなり怖かった。表面は笑ってはいるが心から笑顔なわけではなく失敗したら殺すみたいな感じに伝わるからだ。
「ま、ここでの仕事は終わったさかい後は撤収だけや。帰るで。タイドル君」
「了解です。バルム殿」
二人はガウロンの死体の処理だけしていくとガンスゥ村の賊の拠点である洞穴から出て行った。
次の日俺は起きるとアクセクトが俺を見上げながらなぜか呆れていた。
俺朝からなんか悪いことしたか?
「おはようございます。サイト様。申し訳ありません。このような顔を見せて。サイト様の隣にいるやつに呆れてまして」
隣?確かになんかあるような気はしていたが。
俺は真上から隣の方を見るとそこにはなぜかアンナが寝ていた。
......なぜアンナが俺の布団で寝ているんだ。
「アンナにはサイト様を起こすよう頼んだんですがまさか一緒に寝ているとは」
「ちなみに俺は知らんぞ。知らぬ間にアンナが寝ていたんだ」
俺は一応寝る前には索敵の魔法とか探知の魔法をかけて周囲の危険を探りながら寝ているんだがアンナは全くそれにかからなかった。だがこんな隣で寝てしまうとは。
「アンナ。起きろ。朝だぞ」
「え?朝ぁ?私まだ眠い。後朝ごはん食べさせてー」
寝ぼけているのかわざとなのかわかりやすいくらいのことをいう。朝ごはん食べさせてくれとかもうどっちが主人かわからんな。
「アンナ。サイト様に対して失礼だぞ。後明らか起きてるだろ」
「えー。さっきまで寝てたよ。サイトが私に熱い視線向けてきた時点で起きたよー。うちにメロメロなんだと思って」
アンナは俺に言った後アクセクトはアンナな頭をちょい強めに叩く。よくやったアクセクト。
「サイト様。すでにご飯はできていますので下に降りてきてください。申し訳ないですがなるべく早くお願いします。マリン嬢が外でお待ちです」
まじか。あんまり人を待たせるのは嫌だから急ぐか。待ってと頼んだわけではないが遅すぎると何かされそうで嫌だしな。
俺は急いでご飯を食べ、準備を整えた後宿の部屋から出るとマリンがハヤテと宿の前で待っていた。
「すまない。マリン。待たせたな」
待ってくれとは頼んでないが
「いやいや全然待ってませんわ。さっききたくらいですわ」
いや普通に嘘つくなよ。俺飯食って急いで準備して宿から出てきても三十分以上は待たせてるぞ?
「お嬢様がここまで言うんだからそれでいいんですよ。サイト様」
ハヤテは若干呆れながら俺に言うとアクセクトが
「それではガンスゥ村の前に馬車の人がもう待っているので急ぎましょう」
俺たちはガンスゥ村の入り口に向かい、入り口にはすでに俺たちをガンスゥ村まで運んでくれた馬車が待っていた。
「それではのりこみましょう。マリン嬢。席はどうなされますか?」
「もちろん私はサイト様の隣に座りますわ」
何を当たり前のように。俺は許可してないが?
「え?うちもサイトの隣がいい!うちは護衛やから当たり前だよね?」
いやいやアンナ。お前あんまり護衛として機能してないだろ。何を言ってるんだ?




