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ガンスゥ村の賊 2

 俺たちは宿屋に向かい、部屋を二つとり俺とアクセクト、アンナが一部屋でわけたあと夜まで少し休み、夜遅い時間に俺は黒装束に着替えてアクセクト、アンナと共にガンスゥ村の入り口に向かう。


「あ、やっときましたか。サイト様」


 ガンスゥ村の入り口に着くとすでにマリンとハヤテが立っていた。


「よう。疾風。どうだ?恥を晒して生きる気分は?」

「悪くはないですよ。生き恥も晒してないですけど。そちらこそ執事になんてなってどうしたんですか?朧の頭さん」


 ハヤテとアクセクトが会った瞬間に睨みあう。疾風?疾風って名前どこかで聞いたような。


「あー!何年か前にエイルズが家に泊まっていた時に屋敷に攻めてきた殺し屋か?」

「そうですよ。もとは疾風というコードネームでいきてました。ですが今はマリンお嬢様の執事、ハヤテとして生きています」


 こいつもアクセクトと同じもと殺し屋か。だからこいつら知り合いなのか。


「これで私がサイト様を知っている理由がわかりましたか?」

「そうだな。確かにこれならよくわかった。疾風は俺が生きて逃した数少ない殺し屋だからな」


 俺はマリンに言うとなぜマリンは自慢げに胸を張る。


「さて。それじゃ賊の狩りに向かいましょうか。私が案内しますわ」


 マリンが先頭に立ち、その背後にハヤテ、そしてその背後に俺、アクセクト、アンナと続く。

 賊が拠点にしているらしい洞穴についた瞬間マリンが


「サイト様。最初の一撃は私に任せてくださいですわ」


 へぇ。このお嬢様戦えるのか。ならばお手並み拝見といこうかな。


「自信がありそうだな」

「もちろんですわ。損はさせませんわよ」


 マリンは洞穴の入り口にまで近づくとちょうど門番的なやつが出てくる。


「あら?ここはあんたみたいな可愛い嬢ちゃんのくるところじゃないぜ?それとも遊んでほしいのかい?」


 ハゲた頭が特徴の下っ端的な賊はマリンに言うとマリンはハゲ頭の顔面を蹴りぬいたあと


「そんなクズみたいな目で私を見ないでくださいまし。汚れてしまいますわ」

「ぶち殺してやるよ。クソ女!」


 顔面を蹴られたにもかかわらずハゲ頭の男は背中に背負っていた斧でマリンに斬りかかる。


「ハヤテだったか?本当に助けに入らなくていいのか?」


 俺はハヤテに聞くとハヤテは首をたてにふり


「邪魔するとお嬢の機嫌が悪くなるので。見ていてくださいよ。マリンお嬢様かなり強いですから」


 ハヤテが言ったあと俺はマリンの方を改めて見るとマリンはハゲ頭の男の前に片腕をだし


「こおりなさい」


 マリンがハゲ頭の男に言うとハゲ頭の体は一瞬で全身凍る。あれは確かにすごい。一瞬、しかも一撃で体全体を凍らせるなんて。


「マリンお嬢様は水と氷魔法はかなりできますよ。俺はあんなすごい氷魔法見たことないですから」


 ハヤテは自分の主人を自慢するように言う。俺も強い氷魔法を扱えるやつは初めて見た。俺と同い年でここまでできる奴がいるとは。世の中、いやこの世界は面白いもんだ。


「サイト様。どうでしたか?私の実力は」

「ああ。驚いたよ。まさかあそこまでできるとは」

「えへへ!すごいでしょう。私サイト様の為に強くなろうと思ってここまで努力しましたの」


 マリンは嬉しそうな顔で俺に言う。ストーカーは嫌だがマリンの実力は確かに強くて今後楽しめそうだ。


「じゃマリンの実力は見せてもらったわけだし次は俺かな」


 俺は賊の拠点、洞穴にはいるとそこには体に全身刺青の入った筋肉粒々の男が立っていた。なんだ?こいつ一人しかいないのか?


「サイト様。賊のボスの名前はガウロン。体の刺青は魔法の刺青で触れただけでその刺青に付与してある魔法を使えます。それを使うことから奴の名は刺青のガウロンと呼ばれています」


 マリンは俺の後についてきて俺に刺青男のことを説明する。

 あれ?俺一人でやるつもりだったんだけど


「なんでついてきたの?」

「そんな当たり前ですわ。サイト様の勇姿はこの目に焼きつけませんと」


 マリンはうっとりするような目で俺を見る。ああ。これがストーカーね。おひきとりねがいたいわ。素直に思う。


「なんだなんだガキどもが俺様の拠点にきやがって。まさかの奴隷志望か?」


 洞穴の奥にある巨大なソファ的なものに座っていたガウロンは立ち上がると首をポキポキと鳴らす。


「俺はお前を始末しにきたものだが?」

「俺様を始末しにきた?く、くく。ははっは!そんなこと言うやつがまだいたなんてなぁ!」


 ガウロンは右腕にある緑色の刺青に触れると


「風の刃」


 俺に一直線に俺に向けて風の斬撃的なようなものがとんでくる。あれは風の初級魔法ウインドカッターか?初級魔法にしては速度が速い。これは楽しめそうだな!


「ほう。俺様の風の刃を避けるとはガキにしてはかなりできるっぽいな。この刺青のガウロン。少しは本気を出してやろう」

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