15.幸せな日々
あの日から1週間経った。
現在僕はサラさんの膝の上にいて、背後から抱きつかれて窒息死しそうである。
「サラ。次は私の番よ。早く変わりなさい。ほら、シルフもそう言ってるわ。」
「だめ。シルフは私が良いって言ってる。このふわもち美幼女は、今は私のもの。」
僕を取り合って争っている。
別にサラさんのものでもないんですけどね。
だけど、【私のもの】って言われて悪い気はしませんけどね。寧ろかなり嬉しいんですけどね。
見ての通り、あれ以来2人がずっと僕にべったりだ。
それはもう何から何まで。
朝のおはようからおやすみまで。
トイレにまで付いてこようとしたから、流石に恥ずかしくてダメって言ったんだよ。
そしたら捨てられた子犬みたいに泣いちゃって、僕が折れたよ…。
一応あの日どうやって僕の居場所が分かって助けに来れたのか聞いた。
リュウシンをトゥレイターさんが密かに追っていたらしくて、数日で見つけれたそうだ。流石だね。
その後は、ギルドの皆と色々して勝ったって言ってた。
少し気になって詳細を聞いても
「シルフは知らなくていいわよ。それよりお風呂入りましょ。」
「ん。知らなくていいと思う。それよりお風呂に行こう。」
2人は頑なに話してくれない上に、お風呂魔人と化してた。女性はお風呂が好きっていうもんね。
特に知りたいって訳でもなかったから良しとした。
ギルマスのガロウ含め、ギルドの皆にもお礼をして、なんかいっぱい撫でられた。たまに舐めようとしたり、チューしようとしてくる人がいたけど、シオンさんとサラさんが本気で追い出してた。南無。
そしてやる事やって今はもう3人でぐーたらしている。
「サラ。そろそろシルフニウムが不足してるの。お願いよ。」
「だめ。まだまだ私のシルフ。シオンは見てるだけ。」
シルフニウムってなんだろうと思いつつ、これはどうするべきか考えた。
シオンさんを手招きして、僕の前に来てもらい、後ろから抱く。
「これで皆仲良しです。」
僕は満足した顔で言った。
そしたら2人がプルプル震えてるのに気付く。
「シルフ可愛すぎる。いい匂い。食べたい。」
「抱くのも良いけど、抱かれるのも悪くないわね。サラ。シルフを食べる時は私と一緒に食べましょ。」
……これ僕ここにいて大丈夫なのかな。
確かに見た目幼女だし美味しいかもしれない…。
いやいや2人がそんなことするわけないよね。
そう思い、後ろのサラさんをチラッと見てみると、
獲物を狩る目をしていたのが見えた。
………え?本当に食べられるの?
そんなことを考えながら、この幸せの日々を噛み締めていた。
今の僕の願いはただ1つ。
これからもずっと3人仲良く生きていけますように。
今回の話で1章が完結しました。
予想より遥かに多くの方に見てもらえて、本当に嬉しいです。
次は2章に入りますが、何日か休憩しようかなと思います。まだ全然思いついていないです!本当に!
これからも頑張りますのでよろしくおねがいします。
もし良ければ評価等を頂きたいですおねがいますへへ。