3歳と27歳 3
それから、ずーっとずーっと私はあの子と一緒にいた。
「私、和室行くね」
「ノアもー」
テクテク
「お姉ちゃん私お皿洗うよ」
「ノアもー」
テクテク
「私ドラマ見るわ」
「ノアもー」
テクテク
「私」「ノアもー」
「私「ノア」トイレ行ってくる」
「もー、ノアちゃん!
おばあちゃんたちと一緒に遊ぼうか。
あんたは早くトイレ行って来なさい」
お母さんありがてえ。
姉たちはというとお母さんたちがお出かけに行きなさいと外に出してしまった。
あー、もう!!
なんなのよ、あのガキは!!!
1人にさせてよ。
「あ、こら!だめでしょ」
ガチャンガチャダーン
何してんだ、あの子は……
「ゆきどこー」
ガチャガチャ
「ヒッ」
トイレのドアノブをガチャガチャし始めた。
「こら、雪は今トイレなの!
シッシッしてるの!」
「なら、ノアもするー」
「何言ってるの、もう」
「ノアー、私もう少しで行くから、お母さんと待っててちょうだい」
「えー、ノアここで待ってる」
「お願い、ノア」
早く行け、くそがき。
「じゃあ、ずっとノアといる?」
「……うん、いるから、ね」
だから、ゆっくりさせて。
「わかった!!!おばあちゃんいこう!!!」
「雪、ありがとう」
「ううん」
あんなこと言ったけど、何されるかわかんないんだよなー。
あー、お腹痛い。