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囚われのキミ  作者: 放浪の旅人
第3章
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初めての戦闘・リリアの力

♢ショオン T172

髪は黒の短めだったが、リリアと恋人(契約)になった事で、何故か赤と黒の混合で長髪になった。服装も変わっているが本人は触れないでいた。


♡ リリア T160 B?? W?? H??

黒髪ツインテール。こちらも恋人(契約)になった事で、赤と青の混合に。服装もきわどい場所もあるものの、ゴシック風の服に変わっている。本人は触れてない。

  目の前の一面に草木が生え広がる、広大な緑の草原が現れた。ゲームの世界のエリアがそのまま俺の目の前に現れたみたいだ。それとも俺がゲームの世界にいるのだろうか?・・・そんな感覚になるくらい目の前の光景に感動していた。・・・いやまぁ、ここまでの出来事もまるでゲームの世界そのものなんだけど。

  遠くの方には高原のエリアもあるようだ。っていっても夜になってきたのでよく見えない。明日の朝になるまで待った方がよかっただろうか。まぁ大丈夫か。星空が広がってて夜は夜できれいだ。

 リリア「ショオン?なにぼ〜っとしてるの?」

 リリアが浮いたまま俺の顔を覗き込む。

 ショオン「・・・ん、いや、きれいな景色だなって思ってさ、驚いてたんだ。」

 リリア「そう?・・・まぁショオン初めてだもんね。」

 ・・・リリアが驚いてないところを見るに、リリア達の世界の方は割とそのままなのだろうか?それとも単に感心がないのか。いや、何度かここを通ってる、が正解か。


  景色の感動が薄れてきた俺は早く冒険したいのを堪えてまで、どうしても言いたい事があった。

 ショオン「それより、リリア?」

 リリア「なぁ〜に、ショオン?」

 ショオン「この左手首に付いてる物についてなんだけど…」

 と言いながらリリアをチラッと見る。目をそらしたような気がする。

 ショオン「俺に何の許可も得ずに勝手に付けたよね?いや別にそれはいいんだよ?痛みとかも無かったし。・・・上手くいって良かったし。でも逆に言えば、失敗する可能性もあったって事じゃ…?」

 再びじーっとリリアを見る俺に、リリアはギクゥッとする。

 リリア「いっ、いいじゃん!上手くいったんだしぃ!それに私にかかれば成功する確率の方が高いわ!しかも私が改造して凄く便利になったのよっ!きっとショオンも私に感謝するわ!」

  すごい早口で言ってくる。まぁこの際失敗したらどうなるかは聞かない事にした。

  それにリリアの趣味だろうか、ゴシック風の腕時計みたいになってて格好いい。・・・でも何で俺で試すかな。

 ショオン「自分に付けたら良かったんじゃないのか?」

 リリア「私はあんまり移動とかしないから、地図とか必要ないの。誰かに会う時も迷わないし、魔力感知もあるし。・・・あ、ショオンそれに触れてごらん。」

 ふぅん、と思いながらマップ時計に触れてみる。すると2人の目の前にモニターみたいなのが出てきた。生成した時よりも何倍も大きい。

 リリア「ワールドマップよ。全部載ってるわ。指で拡大・縮小も出来るわよ!・・・ちなみにこの青い点は私達の現在地よ。」

 本当だ、拡大・縮小ができる。・・・え?こんなに広いのか?っていっても8割位真っ黒だが…。これ実は結構凄いアイテムじゃ…?リリアを見るとドヤ顔をしていた。

 ショオン「・・・分かったよ。凄いよリリア、ありがとな。・・・ただ今度からはちゃんと言ってからしてほしい。」

 素直に凄いと思ったのでここは褒めてあげた。次いでに頭も撫でてあげた。

 リリア「〜♡。・・・分かったわ、ごめんなさい。」

 抱きついてくるリリアが可愛くて仕方ない,,,しかもいい匂いだし。…と、それよりも。

 ショオン「さて冒険だ!・・・何か遠くに気配を感じる、敵かな!?」

 リリア「魔力感知ね。敵かそれとも人…いえ、魔人。」

 ショオン「魔人?」

 気配がする方へ歩きながら聞いた。

 リリア「主に私達の事を指すの。・・・まぁ私達のは強さが違うから"人,,じゃなくて"神,,の方だけど。」

 魔神?そこまで?・・・とか思っていると前の方に人影がいくつか見えた。あれは確か…

 ショオン「ゾンビ?でも気配は感じなかったぞ。それに気配のする方はまだ先だ。」

 リリア「あぁ。そういえば前にゾンビ倒した時は魔力感知を覚えるより前だったわね。ああいう自我のないものや弱いものは魔力が無かったりするの。逆に魔力が多ければ多い程強いということ。って言ってもそれはただの個体としての強さ。そこから技量とか入れると変わってくるわ。」

 なるほど、分かりやすい。俺はどれ位あるの?・・・とは怖くて聞けなかった。それにしてもリリアだ。何でも知ってて頼りになるなぁ…。1人だったらこうはいかなかった。むしろとっくに死んでたと思う。…俺が感心していると

 リリア「さぁショオン!敵を倒してみたいのでしょう?まだこっちに気付いてないみたいだし、やつらで試してみましょう!もう使いこなせると思うし、力を出そうと思えばそれに応えてくれるわ!とりあえずそれで倒せると思うからやってみて!」

 とりあえずで倒せるもんなの?・・・って言ってもなぁ、どうしたらいいのか分からない。

  ・・・よし、とりあえずリリアがやってた動きを真似してみることにした。右手を出して力を込める。すると奴らの下から上に、ゴオォッという音ともに闇の柱みたいなものが舞い上がった。

 ショオン「・・・うわぁ」

 消えた後に見に行ってみると、ゾンビが跡形もなく消えていた。地面もえぐれていた。

 リリア「凄いわショオン。私の時より威力が強くなってる。」

 そうなの?そういえば恋人になってから何倍も強くなってるとか言ってたな。それにしても倒した感がしない、何かもっと、こう……

 ショオン「・・・武器とかないかな?あれだと戦ってる感じがしないんだ。」

 リリア「武器?・・・それなら魔力で生成出来るけど…でも莫大な魔力が必要よ。まぁ、私にとってはたったの極小の量だけど…何より生成する場合、モチーフがいるわ。そう簡単に作れるものじゃ…。」

 どんだけ~!だよ。リリアの魔力は。・・・モチーフ…モチーフね。生憎だがゲームなどで沢山武器を見てきた。それを想像しながら生成してみる・・・・・・。

 ショオン「・・・そら、出来たぞ。」

 いかにもな格好いい片手剣が出来上がった。

 リリア「・・・え?嘘・・・どうやって…あ、待ってねショオン。・・・”封,,!」

 武器が白く光り、ヒィィィィィンという音がした。

 ショオン「何をしたの?」

 リリア「形を留めたのよ。そうしないと手を離したりすると消えちゃうから。これで消えなくなったわ。仮に壊れても魔力を注いで再生できるわ。」

 ・・・まじで言ってる?絶対それも凄いことだよね?リリアの力すご…。

 ちなみに消費した魔力は時間経過とともに回復するらしい。これはまぁ分かる。でもえぐれた地面とかも見てないときに再生するらしい。…解せぬ。

 気配のする方に向かってる途中、見た事ない生き物を見かけた。・・・あれ?ゲームで似たようなの見たな。

 ショオン「あれってもしかしてゴブリン?」

 リリア「!どうしてわかったの?」

 ショオン「・・・あ~、なんとなく。」

 ごまかす俺にリリアはそれ以上追求してこなかった。・・・本当にいるんだな。

 リリア「消す?」

 ショオン「消さないよ!」

 恐い事を言う。群れているけどゾンビと強さはそんなに変わらないでしょ。襲ってくるならともかく、倒す理由は特に俺にはなかった。…ゾンビはね、前に襲われたから。

 気配のする場所が近づいてきた。・・・見えてきた、…気配の正体を一目見た俺は物陰に隠れた。・・・え?なにあれ?俺の身長の3倍はあるんだけど!・・・久しぶりに恐怖を覚えた俺はリリアに助けを求めた。

 リリア「よしよし。・・・あれはただの古代のゴーレムよ。強さは…私からしたらゾンビと変わらないわ。でも一応このエリアの中ボスよ。」

 ただの?あとリリアを基準にしたらダメだよ。・・・う~ん、いきなり中ボスか…でもこの武器を試してみたい。顔だけ出して奴を見てみる。全体的に茶色で古びて見える。顔らしきところは大きな目玉が一つ埋まっているだけだ。

 ショオン「・・・俺でも勝てると思う?」

 リリア「私の力を持ってるんだもの、容易い事よ、・・・不安なら私が倒そうか?」

 ・・・そうだった。

 ショオン「いや大丈夫。俺にやらせて。」

 リリア「安心してショオン。あなたには指一本触れさせないわ。」

 ?・・・でもリリアがそう言うなら信じよう。

 腹をくくった俺は武器を構え敵に向かって走り出した。

 俺に気付いたゴーレムは腕を回転させ始めた。するとピピピピ…という音と共に腕の先のあいた穴から何かをいくつか飛ばしてきた。・・・え?ミサイル?・・・俺は回避するために横に走る…だがミサイルも追ってくる。追尾型かよ!さっきの音はロックオンした音か?・・・いやそんなことより、もうだめだ!死 ーードドドドドッ!!ーー

 ーー?あれ?痛みがない。・・・無傷!?確かに当たったのに・・・

 リリア「・・・ね?言ったでしょ?私がショオンに結解を付与しておいたわ。そう簡単に破れないわ。さぁ、今のうちに反撃よ!」

 そういう事?あれだけの攻撃でも無傷!?・・・ゴーレムの方は…ミサイルのチャージか?

 ショオン「・・・分かった!」

 今のうちにゴーレムに近づく。するとゴーレムはチャージをやめたのか、腕を振り回して攻撃してきた。・・・なるほど攻撃圏内に入ったから近距離攻撃に移った感じか。

 俺はそれを何とか避ける。・・・さてどうしたものか、と悩んでいると

 リリア「ショオン!目玉を狙うのよ、恐らくそこが弱点だわ!」

 なるほど。・・・俺はヤツの目玉に向かってジャンプした。ちょうどいい、漫画で見た技を試してみるか。剣に魔力を込める。闇のオーラが出てる剣で再現する。

 ショオン「”神千斬り,,《かみちぎり》!」

 目玉から順に体を斬り刻む。・・・着地してゴーレムを見る。黒い炎で燃えている。ゴーレムは次第に消えていった。倒せたのか。

 リリア「凄いわショオン!なに今の技…?とんでもない技量だけど・・・ショオンが考えたの?」

 ショオン「…あぁ!もちろん!」

 ここはもちろん俺が考えましたよ?という顔をする。

 リリアがすごいほめてくる。・・・いや凄いのはあなたの力だからね?それよりも気になったのが。

 ショオン「ゴーレムが消えた場所に落ちてないか?」

 リリア「あぁ、素材ね。倒すと落とす敵もいるわ。」

 ほほぅ!素材!そういう要素もあるのか!

 ショオン「貰っていこうよ何か作成したりする時必要になるでしょう?」

 リリア「それはもちろんいいけど…よく知ってるわね…どこでそんなーーちょっ!待ってよショオン~!」

 俺はワクワクしながら拾いに行く。何かよく分からないものばかりだ。レア度とかあるのか?・・・それにどこしまえば…あ、そうだ!

 ショオン「リリア、異空間に移せる?」

 食べ物を消した時のあれだ。

 リリア「もちろんよ。」

 後ろから来たリリアはさっそく移し始めた。するとすぐに素材達がシュンっと音を立てて黒い空間に消えた。・・・ん?待てよ?

 ショオン「ねぇ、もしかして食べ物のとこに一緒に入れちゃった感じ?」

 リリア「ううん、ショオン嫌がるかなって思って素材専用の空間も作っておいたわ。」

 なんてヤツだ・・・お見通しなの?俺は愛おしくなってリリアを撫でまくる。リリアは俺の腕の中で幸せそうな顔をする。

 リリア「ショオン、そろそろ街へ向かいましょう。」

 ショオン「そうだった。」

 俺はマップを開く。少し寄り道をしてずれていたが、方向自体は合ってるみたいだ。

 それに俺達が通って来た道が新たに地図に埋められていた。楽しいなこれ。今後、マップを埋め尽くすのもいいな、と思った。

 道中、襲ってきた魔物を倒しながら街へ向かった。主にゾンビ、ゴブリンだった。剣で敵を倒してた俺は、ふと気にってリリアをチラッと見る。・・・少し浮いてる状態でその場から動かず、腕や指だけを動かしていた。それなのに魔法の威力はとんでもなく、敵を瞬殺していた。・・・えげつない。俺に気付いたリリアは手を振って微笑んだ。・・・怒らせないようにしよう。

 街が見えてきた。・・・って、でかっ!前の町と比べものにならないぞ。

 ショオン「え、でかくない?」

 リリア「普通はこれくらいよ。どちらかというと城ね。名前は”アラン城,,だったかしら…。でも恐らく中は敵ばかりよ。気を付けていきましょう。」

 ショオン「アラン城か…。分かった。ちなみにボスとかいるかな?」

 リリア「多分…王宮の方にいると思う。」

 ショオン「よし!ボスも含め、全員倒して無力化させよう。じゃないと安心して眠れないしな。」

 リリア「分かったわ!」

 俺達は城内へと入った。ーーーー

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