プロローグ
「はぁ…こんなつまらない世界なんて、滅びたらいいのに」
何ともなしに呟いたが、別に俺はそれでもいいと思った。…家族に会えなくなるのは辛いが。
事件を起こし刑務所に服役していた俺は、十数年出れないことを知り、刑務所生活内で絶望していた。
「好きなゲームが10年も出来ないなんて耐えられるかよ,,,このクソッタレ!…はぁ…
…ん?何か空の色が変だな……何だあれ?」
窓の外を見る。数多の隕石の様な物が見える。
しかも地上に向かってきてる気がする。
「な…何だありゃ!やばいんじゃねぇか!?」
ここの奴ら誰も気づいてないのか!?伝えた方がいいか?
いやでも、伝えたところでどうしようもないだろあんなの。
「はっ…!」
俺が言った事を思い出した。〈はぁ…こんなつまらない世界なんて、滅びたらいいのに〉
「あ……もういいか…生きるの、やめよう。」
皆に迷惑をかけ続けるのはもう苦しかった。生きるのも死ぬのも、別にどちらでもよかった。
むしろ内心、ほっとしたのかもしれない。窓の外を見る。隕石が頭上の上まで来ている。
ごめんな、皆…。ありがとう。
「次に生まれ変わったら、美少女の女の娘になりたいな…ハハッ…
バカなこと言って……」
あっ…ドッッ!ーーー
ーーーその日、世界は壊滅した。ーーー
隕石の衝突によるものかは分からないが・・・
この時、‘’現世界,,と‘’別世界,,が混ざり合った。・・・ ”一瞬だけ,,
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‐‐‐何か一定のリズムで音が聞こえる。それにより意識が戻る。
風?気持ちいい。それに背中にひんやりと冷たい感覚がある。目を開ける。
視界いっぱいに青が入ってくる。・・・空だ。眩しくて目がチカチカする。
上体を起こす。風が吹いている…何があった?俺は生きているのか?…何も思い出せない。
すぐ右を見ると海が広がっていた。なるほど、波の音だったのか。どうやら寝ころんでいた様だ。自分の体を見る。服を着ていた。・・・何・・・してたんだっけ。ーーーーー