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気付けば美人配信者に囲まれてた  作者: 霜惣吹翠
2,ギャルと体育大会編
24/83

陽キャを懲らしめる会

未だに頭が疼く。

四限前の休み時間、俺は席座りただ一人、苛立っていた。

「でさ、あいつが俺と間違えて久留間の頭を棒で殴ちまったんだ!」

「なにそれ~」

茨田が陽キャと笑っている。

茨田がクソ陽キャ、マッシュルームクソ野郎と楽しそうに話している。

「やばい、やばいってなって」

「それで~?」

茨田が明らかに俺へチラリと見下すような視線を送ってくる。しかも彼氏にバレてない。

その煽られ方もいいけど、横にいるクソ野郎のほうが目立つ。

「茨田と関、仲いいよな」

「それなー」

「なんか付き合ってるらしいぞー」

「いいよなぁー」

盗み聞き。

アイツらの情報網なら確かだろう。

「それで久留間、めっちゃ顔赤くしたから、急いで逃げたんだ」

「まじ~?」

「そしたらさ、あいつ転んでさ……」

ああ、腹立つ。

いつもだ。最近は来なかったが、いつもだった。

あの陽キャは四限前の休み時間になると、必ず茨田と話に来るんだった。昼食をどこで取るとか話に来るんだった。

最近は補修があったから、まったく音沙汰がなかったが。

「とはいえ、ムカつくな」

「もぐもぐ……どうしたんだい?」

「いや、あの陽キャ、ムカつくよな」

「別に悪いことしてない気がするよ?」

「何言ってんだ。今、アイツがしてるのは空腹に飢える大勢の前で美味い肉を見せびらかすようなものだぞ」

「な、なんだって!? それは許せない。わかった、フランスパンで懲らしめてくるよ」

金太郎はどこから取り出したのか、フランスパンを取り出し、素振りし始めた。

だがそんな仕返しは楽過ぎる。

「大野、待て。俺がやってやる」

「そうかい? じゃあフランスパンを――」

「違う、もっといいやり方がある」

「うん?」

美女と付き合う彼氏、クソ陽キャ。

こんなけしからん奴をぶちのめす方法、再起不能にする方法。

それを俺は知っている。

しかもその方法は俺にしかできない。

「でさ、教頭がなんか逃げたとこにいて、久留間が叫んだんだよ。“こいつら捕まえろ”ってポヨ」

「へ~?」

「でも俺、バスケ部だから教頭の股の間潜って、逃げてやったんだポヨ」

「え、ええ~?」

よし、やってやったぞ。

アイツの語尾、ポヨにしてやった。

「おー、さすが理だね――」

「おい、理、俺にもやらせろよ!」

「それなー」

なんかあっちにいた奴も来た。

じゃあやってみるか、いろいろ。

――じゃあ、いくぞ!

「だべさ、おんどらがゴロって来るんばったんだわ、ひぃーたろぉ?」

「は、はぁ??」

「ぐるんでさ、ぼるとがぐるってごわんばったんわ?」

「何言ってんの?」

――意味わかんねぇ。次、俺!

「それで顧問に呼び出し喰らって、めっちゃ怒鳴られたワン。ふざけてるよな、ワンワン!」

「なにそれ?」

――もっと弄ろうぜ?

「結局、全部あいつに○○○擦り付けて、俺は×××ってやったぜ」

「まるまるまる、ばつばつばつ?」

――大喜利かよ? ちょっと貸せ!

「………」

「????」

――ああ、なんかあれだ。ゲームのコントローラーを友達に奪われたみたいになってる。てか、人集まりすぎだろ。

「もうあんなのは懲り懲りパパス、もうしないパパス」

「パパス?」

「それで、今日の昼どこ行くパパス?」

パパスはちょっと微妙だろ。それだったらポヨのほうが。

もっといい語尾ないかな。

「あの、退いてくれないですか?」

「今いいとこなんだよ!」

あれ、天音戻ってきた。

「座れないんですけど?」

「今度は、ございまするとかどうよ?」

あれ、なんか天音の顔が曇ってきてる。嫌な予感が。

「そろそろ授業始まるよー?」

「三人に勝てるわけないだろ! とかどう?」

おい、ヤバい。これはヤバい。逃げないと。あれ、逃げられない。気づいたら男共に囲まれて動けない。

「……」

「だったらポポにしようぜ?」

「あーそれいいなー」

そんなことしてる場合じゃない。

もう天音はすでに拳を――――――――あ。

「はい、それじゃ、授業するから席座れー……ってなんだこれ? 窓ガラス、全部割れてんだけど、てか男子いなくね?」

「――みんな体調不良です」

「え?」

「体調不良です」

「あ、うん」

微笑んで報告する天音に、教師も目を逸らすしかなかった。

決して窓から下を覗くことはなかった。

――天音以外は。


なんか最近、殴られるの多いな。

てか今のは巻き添えじゃねえか、完全に。


なんか前置きのつもりが、長くなってしまった。


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