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5、魔力との違い

作者も違いを明確にはよくわかって無いです、過程が違うから違うものとして扱ってるって覚えとけば良いと思います。


「すみません、弟が迷惑をかけて、好奇心旺盛なので王宮の外に出てしまい、うまく下町まで抜け出してしまったようです……」


「……すまなかった……」


「まぁこの年頃の子は何にでも興味津々ですからね、仕方ないですよ」


ハルバートと夕飯を食べていると彼の兄やら母やら、王族達が続々と出てくる、流石に緊張してきた、不意に謝ってくるハルバートの兄、レオ・ガルシア、無難な返事をしておく私。


「おや、貴女は確かサンセット家の……」


「はい、養子のコトハです………もうサンセット家とは無関係ですけどね……」


「どういうことですか?」


「………義父母が死に、妹のアイシャが家を継いだのですが、彼女に家から追い出されてしまいまして……」


「なぜ?、今までずっと一緒にいた家族なのでしょう?」


「ーーーそう思っていたのは私だけのようです、魔力が無く、能無しの血も繋がってない私なんかを家に置いとく義理は無いと、追い出されてしまいました」


「サンセット家を追い出されたとなれば、婚約は……」


「……破棄されました」


女王ヴィクトリア・ガルシアとは何回か会っているのですぐにサンセット家のコトハということに気づかれる、彼女相手に誤魔化したところでどうせ後々知られてしまうので洗いざらい喋る私……いや、もしかしたら心のどこかでは誰かに話したかったのかもしれない。


「困った事をしてくれますね」


「ーーーええ??!!!、魔力を持ってないって……じゃああれは一体何をしたんだ!!??!」


「え?、あれって?」


「俺に絡んできた男達を倒したあれだ!!」


「ああ、あれはただ『十二天将白虎』を呼び出しただけですよ」


「ジュ、ジュウニテンショウ?、そういえば肩に何か乗っていたな………召喚獣の一種か?」


「まぁそんなところですね」


「ば、馬鹿な、召喚魔法は魔力がなければ使えないはず!!!」


「えっと召喚魔法とは似て非なるもの、私、陰陽師って言って魔力と似てるんだけど違う力『気』を使って式神を呼び出せたり、陰陽術を使えるんですよ」


「キ?オンミョウジュツ?」


「う~ん、説明が難しいんですよねぇ~」


女王ヴィクトリアと話してるとハルバートが横入りをしてくる、確かに好奇心旺盛な子のようだ、彼の疑問に答えるもむしろ答えるたびに彼の疑問が増える堂々巡り、自分自身、魔力を持っていないので、魔力と気の違いなど見た範囲の何となくでしかわからないのだ、それを言語化するのはかなり難しい。


「非常に興味深い話ですね、詳しくお聞きしてもよろしいでしょうか?」


「え、えっと、私の主観が大部分ですがよろしいですか?」


「構いません!!」


なんかハルバートの兄、レオ・ガルシアの変なスイッチを押してしまったようだ、ハルバートよりは落ち着きはあるが、目をキラキラさせて聞いてくるレオ、どうやら好奇心が強いのはレオも同じなようだ。


「え、えっと見たり聞いたりした限りだと、魔力は基本的に自身の体内に魔力が入っているツボのようなものがあって、そこから魔力を出し入れしている……みたいな感じですよね?」


「ええ、俗にいう魔臓器、目に見えず、心臓の横にあるとされている魔力の源、魔力の生成と貯蓄、そして全身に行き渡らせる役割を担っている、この臓器の魔力の生産量、貯蓄の最大量は生まれた時に決まっていて、一応、少しは鍛えることもできるが、そこまで上下しないとされています」


「普通の臓器は鍛えようがないのに、目に見えない臓器は鍛えようがないですからね、それが魔力、対して『気』というのは全身の細胞からエネルギーを絞り出してる感じですね………レオ様、見て貰えばわかると思いますが、私には#全く魔力を感じないでしょう?__・__#」



「…………そう………ですね、人間であるならば多少はあるはずの魔力を全く感じません………」


「おそらくですが、ジパング人は別の進化を辿ったのでしょう」


「別の進化?」


「なぜそうなったのかは分かりませんが、いうなれば魔臓器を粉々にして、本当に小さい、感じ取れないほど小さくなった魔臓器が身体中に散らばっていて、小さい細胞一つ一つが小さい魔臓器のような役割を担っている…………といった所でしょうか?」


「ほぅ、なるほど」



「魔力と違って気には二種類ありまして陰の気と陽の気、基本的に二つを混ぜ合わせて初めて陰陽術や式神を召喚できるようになります、まぁ使う術によってどちらかの比率が上下しますが………今は割愛させていただきます」


「に、二種類?」


「肉体から搾り出すエネルギーを陽の気………まぁ、いくら全身の一つ一つが魔臓器と言っても一つ当たりから絞り出せるエネルギーはたかが知れてますので、それを必死に集めても大した量にならないです、そこで登場するのが自身の精神エネルギーの陰の気を混ぜ合わせ、起爆剤がわりにして、エネルギーを増幅させ、式神を呼び出したり、陰陽術を使えるわけです、そしてこの二つは魔力と違って鍛えることができます」


「ええ??!!、な、なぜだ??!!」


「……なるほど、我々と違って細胞の一つ一つが魔臓器なのだとしたら体を鍛えれば鍛えるほど筋肉と一緒に強く大きくなっていくわけですね、そして並行して精神も鍛えて絞り出せるエネルギーを増やす、そして結果、気というエネルギーを増やせるというわけですね………」


「そういうことです」


「面白い………」


「す、すごいなレオ兄様、俺にはチンプンカンプンだ」


「二人とも、客人をあまり質問攻めにするものではありませんよ」


レオとハルバートに質問責めにされている私に助け舟を出してくれる女王ヴィクトリア。


つおい

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