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42、レオとコトハ3(お祭りデート2)

つおい


「こりゃたまげたな」


ジパングの祭りとほぼ同じと言ったが前言撤回しなければならないだろう、確かに多くの出し物は似たようなもの、これは紛れもない事実だと思う、しかし随所にこの国なりのアレンジが入っている、例えば焼きそばだと思っていたものが、よくよく見てみるとどちらかといえばパスタに近い気がする……そして、今、レオ様が遊んでいる出し物は存在そのものがなかった。


「速い、速い、速いぞ!!、珍妙なお面をつけている四番!!、そのまま一着でゴーール!!!、」


「ーーーよっし」


………真ん中が楕円に繰り抜かれた少し歪なドーナツ型の運動場、疎に存在する障害物、白線が引かれ、馬達が走る、騎手と馬が一心同体になり、我先にとゴールを目指して疾駆する…………まぁ平たく言えば乗馬レースというやつだ、まさか祭りでこれをやってるとは誰が想像できよう…………いや、この国の人からすると私の感覚の方が不思議なのだろうか、見たところかなり盛況で人気があるようだし。


「見てましたか、コトハさん!!」


「一着でしたね、おめでとうございます」


一番最初にゴールしたレオ様が自慢げに戻ってくる、乗馬は貴族の教養の一つだから上手くて当然だが、それを差し引いてもレオ様は速かった、どうやらボール投げはやったことの無い競技だから慣れてないだけだあったようだ、まぁ運動神経が良いのと制球力はまた別の話だからな。


景品を手にそのまま次の出し物や出店を回る私達。


「そろそろ帰りますか?」


「………楽しすぎると、時間を経つのを忘れてしまいますね」


出店を右往左往した私達、気づけばもうすぐ今日が終わる時刻だった。


「…………」


「………そんなにしょぼくれないでくださいよ、またくれば良いじゃないですか、今度は私が奢りますよ」


…………祭りの終わりに少し寂しげな様子を見せるレオ様、存外楽しかったのでまた今度と誘う私。


「ーーー!!、また一緒に回ってくれるんですか?」


「ま、まぁ、予定が合えば」


適当な私の言葉に意外な食いつきをみせるレオ様、私の手を握り締め、顔の前まで持ってきて、念押ししてくる……私は少し腰を引かせながら一応予防線を張っておく、そのまま祭りの戦利品を見せ合い、雑談をしながら帰路につく。


つおい

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