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41、レオとコトハ2(祭りデート1)

つおい


「当たれ!!」


「ハッズレ~、お兄ちゃん下手だねぇ~」


件の催しというのは私の国でいうところの縁日や祭りに近い、ぶっちゃけ出し物や出店で出してる料理なんかも似た様なものだ………結局同じ人間なので似たような発想に行き着いてしまうのだろう………とアンニョイな気分もそこそこに、目についた的当て屋に入って早速遊ぶ私達、先にレオ様が遊ぶも一瞬で持ち玉が無くなってしまう、一応、売店で買った安物の何がモチーフなんだかよくわからないお面で顔を隠してるので屋台の人にも気づかれていないようだ、レオ様を的当て屋の店主が揶揄う。


「………くぅ……すみません……」


「あとは私に任せてください、仇は必ず取ります」


「お?、次お姉ちゃんがやるのかい?、女の子はここからだよ」


「良いんですか?………こんなに近くて」


「………へぇ~、自信たっぷりだね………取り敢えず一回こっから投げてみようか……」


「んじゃ、お言葉に甘えて………ーーそら!!」


「なッッッッ!!?」


「ど真ん中もらい~」


「ーーおお、凄いですコトハさん!!」


的当て屋の店主はさっきレオ様が投げていた地点より近い位置に私を誘導する……女子ならばこのくらい近くなくては当たらないというハンディだろう、私は一応忠告する、そんなに近くて良いのかと、しかし店主は聞く耳を持たない、ただの強がりだと判断する………その判断が命取りだ、ボールを軽く上に放り投げた後、空中でキャッチ、そのまま流れるように投げ、ど真ん中の5の数字が書かれた板を撃ち抜く。


「や、やるようだね嬢ちゃん……じゃ、じゃあ今度はこっから投げてもらおうかな……」


「あれ?、次はあそこじゃないの?、今度はやけに遠くないおっちゃん~♪」


「そ、そんな事ない、気のせいだよ~」


一投目で真ん中を撃ち抜かれるとは流石に想定外だったのだろう、店主は慌てて私を的から遠ざける……もはやさっきレオ様が投げたとこより二、三歩遠い地点だったので、店主に遠すぎないかと鼻歌混じりに抗議する私、店主は苦笑いを浮かべながら適当に返答する。


「ま、この程度、近かろうが遠かろうが、私には関係ないけど……ーーね!!!」


「なッッッ??!!」


私は再度、ボールを軽く上に放り投げた後、空中で握り直し、的にむかって投擲、見事、1の数字が書かれている的を撃ち抜く、まるでさっきの再現だ、その後も投げ続け、全弾命中、的を全て撃ち抜いた。


「くぅ……持ってけ泥棒……」


「さ、さすがコトハさん!!」


「いやぁ~、アッハッハッハ、こんなもんお茶の子さいさいですよ~ちょろいちょろい~」


店主は涙目で景品を差し出してくる、尊敬の眼差しで見るレオ様に気を良くする私。


「あ~、んじゃこれだけで良いよ」


「へ?、良いのかい?」


「うん、そんな大荷物持って歩くの大変そうだし」


「お、恩にきるぜ……」


山のように出てきた景品から何個かもらうだけの私に目を丸くする店主……だってこれから祭りを楽しもうって時にあんなに持ってたら絶対めんどくさい。



「それじゃあ次どこ行きますか」


「そうですね~どこ行こうかな~」



今しがたもらった狐のお面を頭に引っ掛けていると、レオ様に次はどこに行くかと問われる、まだまだ祭りは始まったばかりだ、何処から回ろうか思い悩む私。

つおい

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