37、その後
つおい
あの後、オルクの死体は国に回収され、調べられたら、あらまびっくり、出るわ出るわ、職権濫用、違法行為の数々が明らかになったらしい、まぁ、今まで色々絡まれていた自分からすると全然驚きはない、むしろ予想通りすぎる、むしろ予想外だったのは………。
「何でついて来てるの?」
「好き勝手に生きろと言われ……貴女のために自分は命を使い切る事を決めました!!!」
「………そ、そうすっか……」
……自分で言った手前、断りづらい………。
「それで……その、ひとつお願いがありまして………」
「何?」
「その、名無しのままだと不便なので………自分に名前を頂けませんか?」
「へ?」
……なんかいきなり名前をつけてくれとか超絶重い事を頼んでくる………。
「えーと、そのー」
「…………」
流石にそれは断ろうかと思ったが、目をウルウルさせて上目遣いをしてくる、ダメだ断りづらい………。
「わかったからその目で見てくるのやめて」
「やった」
「えーーと、名前だったね……」
耐え切れず了承してしまう私。
「そうだな………弥勒……なんてどう?」
「ミロク……ですか」
「嫌なら他のを考えるけど……」
「いえ、嫌ということはありません、ただ不思議な響きの名前だなって……一体どういう理由で名付けたんです?」
「え?、あーー、えっと、君、369って数字つけられてたでしょ?」
「はい」
「それを私の国だと#三六九__ミロク__#って読めるんだよ」
「なるほど……」
「まぁ、安直すぎる名前だし、気に入らなくなったらいつでも改名してもーーー」
「ーー大切に使わせてもらいます!!」
「そ、そう……」
安直すぎる名前だったのでダメかと思ったら、思いのほか好印象だ…………。
つおい