35、捕縛
つおい
「……こんなところか」
「く、クソ………」
観念したオルクと手下の獣人を縄で縛る事に成功した。
「………なぜこんな事をした?」
「………」
「ダンマリか」
「セバスチャンさん、そっちの獣人とハルバート様を連れて少し離れてもらって良いですか」
「………何をする気だ?」
セバスチャンさんが詰問するも何も返答しないオルク、私は二人に獣人を任せ、下がらせる。
「質問するだけですよ」
「………殺すなよ」
「了解しました………『式神召喚、十二天将・貴人』……『もう仲間はいないか?』」
「フン……ーーー!!、い、い、いません??!!」
「ーー?!……なぜこんなあっさり………」
十分距離を離したのを確認、私の質問に糸も容易く返答するオルク、驚愕するセバスチャンさん。
「その昔、故郷の貴族には不思議な力があったそうです……気を言葉に乗せて国民を従わせる力が………実は私の名前はそれが由来です」
「そうか……待て、ならなぜもっと早く使わなかった?」
「……これを使うにはかなりの集中力が必要でして、戦闘中に使うのは無理なんですよ、下手に使うと仲間にまでかかってしまうので」
「……なるほど」
「試運転は済んだ、次は本命………『何でこんな事をした?』」
「そ、それは………ーー痛ッッッッッッッッ」
「「ーーー??!!」」
本命の質問をする私、返答しかけたオルクが苦しみ出す、驚愕する私達。
「………ダメだ、死んでいる……恐らく、理由を喋ろうとしたら死ぬように呪いをかけらていたんだ……」
「………すいません、私が事を急いたから……」
「いや、こういう呪いは記憶を覗く魔法や解呪の魔法を使用した瞬間に発動するのが普通だ、いくら時間をかけても結果は変わらない」
「そう……ですか……」
つおい




