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12、レオに謎の襲撃者

私tueeeee




「……派手にやってるそうだね、ハルバート」


「あ、レオ兄さん!!!」


学院を歩いていると、レオ様に話しかけられるハルバート様………オルク様に話しかけられた時とは大違いで、嬉しそうに会話するハルバート様。


「ーーー最近、オルクの行動は目に余るからね、お灸に丁度良かっただろう……彼には気をつけるんだよ、何をしだすかわからないからね」


「はい、わかりました!」


「……セバスチャンさん、コトハさん、ハルバートの事をよろしくお願いします……」


「「承知しました」」


「レオ様、そろそろ……」


「そうか………それでは失礼します」


雑談かと思いきや、オルク様について忠告しにきたみたいだ、忠告が終わった後、護衛に催促され、立ち去るレオ様。


「良いお兄さんですね」


「自慢の兄さんだ!」


誇らしげにするハルバート様可愛い。


「ーーー?!!」


「どうした?」


「………すいませんちょっと気になることが出来たので、ハルバート様を頼みます」


「……わかった、すぐに戻ってこいよ」


ーーーーーーーーーーーー


sideレオ


「…………弟のハルバート様が心配なのはわかりますが、過保護すぎますよレオ様」


「はは、悪い悪い」


「ーーー全くッッッ??!!」


「ーーーエヴリン?」


雑談しながら歩いてると、いきなり付き人のエヴリンが床に倒れる。


「……レオ・ガルシア……命を貰い受ける」


「ーーーなッッッ??!!」


いきなり現れた謎の男は手にするナイフで襲いかかってくる、学院で、しかも昼間に襲われないだろうという油断を突かれた。


「ーーーッッッ」


「ほぉ、避けたか………温室育ちにしては良い動きだ」


不意をつかれたが、それでも何とか回避に成功する、しかし避けきれず頬に切り傷を負う僕。


「……学院内で襲うなんて正気か?、僕を殺せたとしてもすぐに警備のものが駆けつけるぞ」


「ご心配なく、瞬殺して、逃げれば良いだけの話だ」


「舐められたものだ、そう簡単にやられるわけがーーーッッッ??!!、か、体が痺れて動かない?」


なぜか体が痺れて動かなくなる……そうか、あのナイフには麻痺毒が塗られていたんだ……。


「ひ、卑怯な……」


「戦場に卑怯もクソもない、殺したもん勝ちだ……それじゃあ死ね!!!」


「ーーーッッッ??!!!」


男はとどめの一撃を振りかぶり、僕は痛みに備え、目を瞑ることしかできない………。


「ーーーガッッッッ??!!!」


「………?」


目を瞑った後、悲鳴をあげる男、不思議に思い目を開けるとなぜか距離をとっている男。


「………誰だ、貴様……」


「助っ人登場」


男と僕の間に人影が一人いた、自分を男から守るように立つ人物、こちらから顔は確認できないが、どこかで聞いたことある声、麻痺毒のせいで頭が回らず、誰かわからない…………。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

sideコトハ



(……今の動き、この女……できる……)


「大丈夫ですか、レオ様」


「あ、あなたは………コトハさん……ど、どうしてここに……」


謎の男を警戒しながらレオ様の様子を伺う、どうやらまだ命の危険はなさそうだ。


「そりゃ、王子様の近くで気配消しながら尾けてる奴がいたら気になりますよ」


「ーーーーッッッ何??!!、俺の気配に気付いたというのか?」


「で、ですが近くで魔力を使っていれば誰だって気づく………あ」


「気付きましたか、そうです、こいつは魔力を使ってない………前に聞いたことがある、体内の気をコントロールし、自然と一体になり、標的に自分の存在を全く気付かせず接近して命を取る暗殺者がいると………」


「まさかこの国の奴で俺のことを知っているとは、博識じゃないか……いや、その目と髪、まさかお前、ジパング出身か?」


ハルバート様と話してた時に気づいた、レオ様の周りを尾けていた奴がいたので気になって来てみたら、ビンゴだった……魔力が全ての判断基準のこの国では、感知不可能のジパングでの戦闘方法や技術は死角のようだ、わかっていても常にそれを警戒することなんてできはしない。


「だったら何?」


「ほぅ、それなら話が早い、俺の仲間にならないか?」


「はぁ?」


「どうせお前も今まで魔力がなくて苦労してた口だろ?、この国は魔力が全てだからな………俺の仲間になればおいしい思いができるぜ?」


「………確かに苦労はしたよ、だけど、あんたみたいに誰かを殺す仕事なんて願い下げだ」


「……後悔するなよ小娘?」


仲間になれと言ってくる男、無論断る私、返答を聞いた男から撒き散らされる殺気。


「気をつけてくださいコトハさん!!、ナイフに麻痺毒が塗ってあります!!!」


「チッッッ……」


「小細工が好きみたいだね……」


………なるほど、レオ様がさっきから立てないのはそういう事か………自身の武器の秘密をバラされた男は舌打ちをする、不意に男はナイフで斬りつけてくるが、全て捌く私、元々、陰陽師はスポ根系だ、体力がなければいけない、陰陽術で強化する前から体術はそこそこ自信がある。


「思った以上にやるな……」


「こっちのセリフだよ………『式神召喚、十二天将・朱雀』」


私が呟くと火の粉を舞わせながら現れる影、炎を纏いながら巨大な鳥が現れる。


「ーー何ッッッ??!、何だその化け物は??!!」


『……神火不知火』


「ーーーーッッッッッッ???!!」


炎の槍が飛翔し、相手の男へ命中する、炸裂する炎の衝撃波。


「……やるね、直撃する瞬間に捻って着弾点をずらしたか」


「貴様、陰陽師だったのか……」


心臓狙いだったのだが、間一髪のところ、着弾点をずらす男、しかし、その代償として腕が炭化して崩れ落ちる……。


「……陰陽師にコトハという名前……まさかお前、安倍晴明の十二天将を受け継ぎ、金毛九尾とかいう京都を荒らした化け狐を封印した最強の陰陽師、殺生路言葉か?………確か、件の九尾と相打ちで死んだと聞いていたはずだが……」


「……だったらどうした?」


「どうやら分が悪すぎるようだな」


「ーーーーッッッ、逃したか……」


男は煙玉を床に叩きつけ、その煙に乗じて姿を消す…………追えなくもないが、今はレオ様達の手当てが先だ。



つおい

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