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永遠の愛の森

龍地球には三つの大陸が存在する。


龍の胴体尾だったと伝えられる大陸・暗黒大陸クーフェ。


龍の右翼大陸・(いにしえ)の水大陸。


そして龍の左翼大陸・アランミューア。


物語はアランミューア大陸の南部に位置するひとつの王国から始まる。


シーフー山脈に囲まれた王国は、人間の国王により統治されている。


王国の名はアールド王国。

わずか建国百年と他国に比べ、比較的歴史の浅い王国だ。


生活に安定した土地であり、流れる川には水と魚。

王国の東の森には実と動物。野原には農業と畜産業。


一万の国民にとり、アールド王国は住み良い環境である。


その場にいる限り……。


アールド王国を南、シーフー山脈を越えると、混沌と破滅の王国ラッドビードが存在する。


爬虫類系の亜人種族、蜥蜴亜人(リザードマン)亀亜人(タートルマン)蛇亜人(スネークマン)等の爬虫類系亜人が支配する無秩序の王国だ。


当然のごとく、両国は異種族の為に、お互いを疎遠しあっている。


東の森の奥深くには、サーカッシュの洞窟があり、十龍の一龍、闇龍(ダークドラゴン)キーカンバーの住処がある。


王国の西には、悪名高き盗賊都市バルキルが、徒歩五日程の距離に存在する。アールドの国民なら誰しも、好んでバルキルには行かない。


北には徒歩半月とかかるトムクス城塞王国があるが、かなりの遠征になるので、余程の用がない限り誰も行きたがらない。


アールド王国に居住地する民の誰もが、アールド王国を愛し、生活に満足をしていた。


ここアールド王国は、アランミューア大陸で、数少ない平和な王国であった。


やはり国王の政権が安定しているからだろう……。


その国王の名は、ルイ・アールド三世。


齢六十を越える老年の王だ。


この老年の王の、今は亡き祖父が、アールド王国の建国王である。


アールド王国の学問の書に、建国王の伝説が二つ知るされている。


一つは、アールド王国の前に設立されていた吸血魔城の主を、南の爬虫類系亜人の王と共に倒し、王国を建国した。


そして二つ目は、幼なじみの女性と東の森で、永遠の愛を誓いあった所以がある。


学問の書には、その森の名を、永遠の愛の森と記しており、国民はその森の一角に建てられた教会で、式を上げるのが常識となっていた。


その永遠の愛の森で今日、一組の男女が式を挙げる事になっていた。


春の日差しが、森に建てられた教会の門の前まで照らす。


王国より近くとはゆえ、東に一日歩けば、闇龍の住処がある。


闇龍の被害があるとすれば、夜の狩りの時だけだろう…。


風のせせらぎが木々をざわつかせ、小動物達が枝から枝へと移る。


白銀の甲冑を着た騎士や、法衣を着た者、ドレスを身に纏う女性達の談笑が、森の音を掻き消す。


数は約、五十人。ほとんどの者が王国に使える侍女、それに爵位を持つ男女だ。


普通の結婚式にしては、人数は多い方である。


だが、不思議な事に新婦になる女性の客は誰一人としていなく、すべての招待客は新郎になる男の知人であった。


新婦の事を知らない招待客は不思議に思ったが、丸太のテーブルに並べられた料理や酒が、その疑問を掻き消した。


そして人々の視線が、教会の入り口へと集中した。


教会内での儀式を終え、新郎新婦が腕を組み、外へと出てきたのだ。


人々は歓喜に拍手をし、二人を祝福する。


新郎は白銀の鎧と白のマントを纏っている。


茶味のかかった髪が日差しにより、輝く。


アールド王国騎士団第二隊長の座につく、二十一の青年。


名をアスト。


そして横で照れ笑いを見せる純白のウェディングドレスを着た女性。


ミレアと呼ばれている。


ミレアの髪は腰まで伸び、これまた日差しがミレアを美しく際立たせていた。


この場にいる者は誰一人として、ミレアの出生を知る者はいない…。


夫となるアストでさえも……。


人々は踊りや食事を楽しみ、時間と共にやがて王国へと帰路していった。


二人の門出を祝い…。


そして森に残されたアストとミレアは、王国の習わしにより、教会内の一室で初夜を迎える事となる。




この永遠の愛の森で、二人は初めて互いの身体を重ねる事となる……。



某携帯から引っ張って来ましたが、読み直すと、誤字脱字がヤバい。

誤字脱字、文面がめちゃくちゃでしたら教えてください。修正してきます。

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