7
やっぱり謎技術があってもメイドの女忘れてきた感はハンパ無くって、2人でチェックしながら散々修正した
シャンデリアはなんかうねうねと動いた
メイドは光学迷彩を利用したなんちゃら生物とか言ってたけど、このショップに生息してたかったら1ミリも動くんじゃねーぞ、光るタコ!
メイドも「新タイプの奴なんです、これも新人クラスじゃ使えないんですーー」とかあさってみたいな事言ってる
暖炉に置いた姫かわいい鏡は「覗くと奈落へ転移します」だって!
おい!お客様が会計前に勝手にどっか行ったら困るだろ
私達はお互いの心の平穏を保つ為にポテトとコーラを口にしながらショップを見てまわった
メイドはショップに勤務した事ないからか、勉強ばっかりしてきたからかわかんないけど
いいショップにしようとか言う気持ちはガンガン伝わってきたが、方向性がすっ飛んでた
「絨毯も柔らかな毛先からゆっくりMP奪うんですよ」
「ねぇ、ショップでそんなもん奪ってもしょうがないじゃん?奪うのはお客様のこ、こ、ろ」
あっれ、私今めっちゃいい事言った!
メイドが「これだと戦闘能力皆無ですー」とか訳のわかんない褒め言葉を口にしながら涙を流して喜んでいる
おーおー、ショップって勤め始めると奥が深いよね
とりあえずポテト食いなよ
トイレにいた透明なねちゃねちゃしたヤツはメイドが
「この子達だけはどーしても置いてください!ダンジョンの自浄作用がなくなります」
って泣きを入れてきたから置いてやった
ただし、色は壁紙に合わせてピンク、ビジュー感出すためにディスプレイ用のキラキラ光る石とラメをつっこんでおいた
変わったルンバだけどトイレくらいメイドのペットならしょうがない
アイツ友達とかいなさそうだもんね
「ご主人様、そろそろ召喚しましょう、召喚!」
こんだけ、内装しっかりしてくるとこいつのご主人様呼びがますます浮いてくる。
「あのさー、悪いけど店長って呼んでくれる?
もしくはミカリさん!
アンタがメイドカフェにこだわってんのも、プライドがあるのも分かるけど
ショップにも雰囲気ってもんがあるわけ」
「はい!ミカリ様!召喚しましょう!召喚!」
わープライドなんかなかったし
メイドの勢いに押されるまま召喚とやらをする事になった。
又DPの説明をはじめたが、ウチはDPを気にしなくていいのでさっくりカットしてもらった
要するにスタッフの派遣らしい
正直、前の前の店舗で派遣の販売員とケンカしてからあんまいいイメージないんだよね
よくわからないけどそう言うのとは違う?
ダンジョンマスターに永遠の忠誠を誓う?
おっもいわぁ、私はアンタ以上に重い女面倒見れないから。
「普通が1番だよ
やる気があれば、普通が1番」
「ふぇぇ、もったいない
チュートリアルでLVが関係無いからDPで召喚したい放題ですよ!
これなら、エンシェントドラゴンでも、ベヒモスでも呼び放題なのに」
「外国語出来る人材とかも、イセカイ人とかもこだわってないから!
普通が1番」
メイドはまだぶつくさ言ってる
銀座にある系列の旗艦店を見学に行った事があるんだけど、あそこの販売員かっこよかったー
みんな店長クラスのスタッフ揃えてるってわかってるけど
かゆい所に手が届く、さりげない心遣いとか。がちのプロって感じ
あんな人達も最初は新人だった訳よ、最初は地道にねって
まぁ私より凄い販売員がいても困るって言うのもある。
「いでよ~~、ゴブリンメイジ~~」
って、何その求人のかけ方?




