表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/64

21

「うふ、うふふ、うふ」


結局、ローズさんはシャンデリアを1台お買い上げしてくれた


家具は売り物のつもりでは無かったけど、

どうせ謎技術でまた発注出来るし、

何よりローズさんがどうしても欲しいって言って聞かなかった


ローズさんの人生も、お部屋もこのシャンデリアでキラキラするなら

きっとそれはM’s cuteの正しい売り物ってことにしよう


ローズさんはずっとシャンデリアを見上げながら笑っている


このシャンデリア、ローズさんの執務室におくらしいんだけど、お仕事になるのかな?




--

リンの場合


王都の薬師ギルドの執務室でその報告を聞いた時、私は悪い予感しかしなかった


薬品につけた白い布を顔にかぶせるだけで、肌が10以上も若返るなど怪しいことこの上ない


この世にポーションや魔力回復薬など確かに短時間で大きな効用を出す薬は存在する

しかしそれらは先人たちが長い時間と労力をかけて、有効性、あるいは有毒性を検証した結果、安全と判断された物なのだ

そうした薬の影には無数の検証や失敗やなんらかの犠牲が隠れているのだ


そして最終的には私達薬師がその身を持って検証にあたってきたのだ


もちろんこの私も数多くの薬を検証してきた


おかげで私の体にはどんな薬や魔術をもちいても癒すことのできない毒が全身にしみわたっており、

今はいくつかの薬でようやっと体を動かして職務にあたっている


そんな経緯もあり、この度の調査には無理を言って同行させてもらった

私の様に薬で不幸になる女が不用意に増えるのを阻止しなければいけない


王都から馬車で半日かけてスノークの街へ、

さらにそこから馬車で2時間、


そこには報告書通りに3人の女達が出迎えた


部屋に薬の匂いはしない

女達の指は薬のシブで汚れてもいない

それどころか爪にはまじないであろうか、キラキラと光る魔石粉の様なものが見てとれる


ますますもって怪しい




いっとう頭の軽そうな女がこの店の主人らしい


「ウエルカムドリンクでーす


今日はハーブティーにしてみました」


この私にハーブティーとは


ハーブごときの毒には私はやられないよ

さあ、化けの皮を剥いでやろう


私は見たこともないほど薄いカップに口をつけた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ