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タイトルをつけようがないただ妄想のままに書いた小説

作者: 弥生ちとせ

男と男の娘が付き合う話なんですが、安心してください。男の娘、女の子にしか見えませんから。


という冗談は置いといて(一応本当のこと)、このページを開いていただきありがとうございます。

それではお楽しみください!

俺の彼女は男だ。

と、そんなことを言っても分からない人がほとんどだろう。

簡単に言えば、女装男子。つまりは男の娘だ。

今のご時世男が男と付き合うことや好きになる事はホモだと言う人がいる、というか言われる。

ただ、聞いてほしい。

俺の彼女は一度着替えればそこら辺の女子よりも可愛くなる。

仕草も、格好も、言動も。

完全に女の子顔負けなのだ。


そしてこの物語は、そんな彼女との付き合い始めるまでの話。


俺はなんの部活にも入っておらず、学校が終われば家に帰れる。そんな帰宅部万歳の俺の趣味はアニメとゲーム。家に帰ればそれしかしないし、他にするとしてもツイッターで情報収集するくらいだ。幸い学校にはそういう様な人が沢山いたから友達には困らなかったし、充実した日々を送れていた。

そんなある時、ゲームの攻略に行き詰まったのでツイッターを開く。フォロー数が多いせいか、いつもタイムラインは話題が尽きない。ゲームの話やリアルの話、そこまで重要ではないものはスルーし、他に必要なものがないかを探す。その時ある画像が目に入った。

それはとある女の人の自撮りで、恐らく本人が撮ったものだろうと思われる。夏用セーラー服にポニーテール、黒髪貧乳の清楚系で自分の好みを実物にしたようなものだった。

俺はすぐさまリツイートといいねを押し、コメントを投稿する。

『尊すぎます!可愛いです!』

語彙力が無くなるくらい俺は興奮していた。それと同時にその人に恋をした。好きだという感情が湧き出てきたのだ。

数分後に返信が来たという通知が入る。もちろんしていたゲームをやめ、すぐに確認しにいった。その返信は

『ありがとうございます!可愛いと言ってもらえて嬉しいです!』

という内容だった。いわゆるテンプレ文章というものなのだが、返信してもらえた、それだけで嬉しかった。

そしてもう一度その人の自撮りを見る。やはり可愛い。ただ一つ、もう一度確認して疑問が浮かんだ。

(あれ、この後ろにある写真…見たことある気がする)

少し拡大してみると、画質は粗くなったが確かに見覚えがあるような写真だった。下の方にある本棚の小説の背表紙の並べ方も見たことがある。並べ方のパターンとしてはよくあることかもしれないが、よく遊びに行く友人の部屋と似ている。

この疑問を解くために、その友人にラインで写真を送ってもらう。もちろん後ろにある写真と本棚を写したもの。

そこで疑問が確信に変わった。間違いない、友人の部屋だ、と。

そして自撮りと部屋の写真を友人、田口瑞希のラインに送る。そして『この写真ってお前だろ?』と聞いてみる。

一瞬にして既読がつき、その数秒後には返信してきた。

『ぼ、僕じゃないよ…!』

否定をしてきたが、部屋がこんなに一致していたら疑いようもない。なので次は

『めっちゃ可愛いじゃん、俺の好みだよ。』

と送る。すると

『ごめん、僕嘘ついてた…でも…可愛いって言ってくれてありがとう』

と返ってきた。元から瑞希は気弱な方だったから言っている様子が目に浮かぶ。

『じゃあまた明日学校でね!』

と連続してメッセージが届く。それに俺は

『了解、また明日』

とだけ送り、明日の会話を楽しみにしていた。

そして翌日

「おはよう!宏くん!」

学校の昇降口で後ろから声をかけられる。

「おはよう、瑞希」

俺も挨拶を返し、靴を脱いで下足箱に入れ便スリに履き替える。

「あのね、宏くん」

「おう、なんだ?」

「昨日は嘘ついてごめんね」

「あ〜いや、大丈夫。俺気にしないからそういうの」

俺はズケズケと人のプライバシーに入っていくような人間だからそういうの気にしない。まあ自慢することではないが。

「それでね、昨日宏くん僕のこと可愛いって言ってくれたよね?」

「ま、まぁ…な…」

少し苦笑いする。

「だからね、今日僕の家こない?」

「あ、いいよ。行く行く。」

これは絶対俺の前でコスプレしてくれる奴だ、あの可愛い姿を次はこの目で…!

「あ、今邪な考えしたでしょ」

「あー、いや、悪い。」

悪い顔が出てしまっていたようだ、いかんいかん。

「あ、そうだ。宏くんこのこと絶対に誰にも言わないでよね。」

人差し指を口の前にあてて頬を膨らませる。

もういっそのこと女に生まれた方が良かったんじゃないのか?と思うくらい男の娘。意味が分からない?大丈夫、俺も分かってない。

「あと一つ言いたいことあるんだけどね、放課後待ってて欲しいんだ。」

「待ってて欲しいっていうか…待たなきゃ俺一人で瑞希の家に行くわけにもいかんだろ」

「あ、そうだね!ならいいや!じゃあまた放課後ね!」

と、それぞれの教室に入る。昼休みは瑞希が図書委員でいないから図書室に行かない限り会わない。そのことを気にしてか俺と瑞希が会うのは朝のホームルーム前と放課後だけ。

(そういえば瑞希があんなにはしゃいでるの久しぶりに見たかも)

窓際の席の俺はそんなことを思いながら右手で頬杖をついて窓の外を俯瞰に眺めた。

あっという間に時間は過ぎもう放課後

しかし、終礼が終わってから既に30分は過ぎている。二年生の階層に人はもう俺しかいない。

しかし言われた通り待っとかないといざ来た時に困るし…

そんなことを考えていたら背中をちょんちょんとつつかれた。

「瑞希大分時間かかったな。」

と振り返るとそこには昨日ツイッターで見た女の子がいた。

頭の先から足の先まで一通り見る。いい匂い、ポニーテールにシュシュ、夏セーラーミニスカニーハイ…俺の好み盛りだくさん。

「どうしたの?顔赤いよ?」

と女の子が俺の顔を覗くように顔を近づけてくる。

「あの…瑞希…だよな?」

とりあえず確認をする。

「もっちろん!」

瑞希がウインクをしてきた。あ、今なら成仏できそうだわ。

その時だった。昨日からずっと思っていた気持ちが口から出そうになる。言いたいけど言ってはいけないような気がする。

頭の中で葛藤している俺を見た瑞希が心配そうにまたのぞき込む。

「ど、どうしたの?大丈夫?」

今すぐ萌え死にそうなレベル。

「好きです!付き合ってください!」

言えたぁぁぁ!それでもまだ顔は爆発しそうなくらい熱く、

心臓は喉から出てきそうなくらいバクバクしてる。

「全然いいよ!」

ニッコリ笑顔で返事がくる。

「え?」

「ん?」

「今…なんて?」

「え、聞いてなかった?」

「いや、聞こえてたけど…」

「うん、全然いいよって…」

「告った本人が言うのもなんだけど、俺なんかと一緒でいいの?」

「うん!だってヒロくんイケメンだし優しいし守ってくれるし!」

俺は本能のままに抱きしめた

「尊すぎるよ瑞希…結婚しよう」

「え?」

「あっ…」

流れで本音が出てしまった。

それと同時に瑞希の顔が一気に赤に染まる

「ヒロくん、一応私…いや僕男だからね!ね!」

「いや、この際瑞希ならいいかなーって」

「そ、そんなこと言わ…」

瑞希が言葉を止めた。

そして

「結婚までは分からないけど私でいいならずっと一緒にいてね!」

と言ってくれた。

この時にはもう瑞希を男として見れなくなっていた。一人のか弱い女の子、俺の彼女なんだとしか考えれなかった。

それから俺は抱きしめる手を戻し、自分を落ち着かせる。

「じゃあ瑞希、帰るか。」

「うん!」

「というか瑞希の家行くんだったな」

「うん、あのね、ヒロくん。家まで手、繋ご?」

「お、おう」

それぞれの鞄を持ち、昇降口まで行く。そしてそこから瑞希の家までは一度も手を離さなかった。


そんなこんなで色々あり、付き合い始めて早一年。受験生となった俺達は、一人暮らしの俺の家で二人で住むようになっていた。もちろん瑞希の親の了承も得て。


これからも楽しみだ。

最後まで読んでいただきまして、心より感謝申し上げます。

待っていてくださった方々へ。

なかなか小説を書く暇もなく長らく投稿出来ていませんでした、すみませんでした!そしてまた読んでくださってありがとうございます!

この作品が始めてという方々へ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。自分は他にも投稿しておりますが、未完結のものがあります。その作品については今後続編を書く予定ですので、遅くなると思いますがよろしくお願いします。また、今後も新しい作品を書いていこうと思いますので、よければその際もよろしくお願いします。

それではこれにて失礼致します。

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