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プロローグ『一気に解決! お悩み相談室にゃん!』のその①

「待ちに待った三作目。

 にゃあまん『謎の館が邪魔にゃのにゃん!』がいよいよ始まるのにゃん!」

「ふぅ。やっとかぁ。もう出ないのかと思ったわん」

「と、その前ににゃ」

「なに? なんかあるのわん?」


「メリークリスマスにゃん!」

「メリークリスマスわん!」


「そうそう。すっかり忘れていたわん」

「というわけでにゃ。

 クリスマスと三作目を記念して、小話を一つにゃ。

 タイトルは、『ミーにゃんのあくなき挑戦!』にゃん」

「ちょ、ちょっと待つわん。話の内容は知らないけど、

 三作目よりもそっちのほうが感動的な気がするわん」

「お話的にはミーにゃんのいう通りかもにゃ。

 さてさて。実際はどうにゃのか。期待は深まるばかり、ってことでにゃ。

 早速、始めるのにゃん!」


『ミーにゃんのあくなき挑戦!』


「ミーにゃん。これってにゃんか、おかしいようにゃ気がするのにゃけれども」

「そんなはずは。良ぉく吟味して、検討に検討を重ねたのわん」

「んにゃことをいってもにゃあ。おかしいのは間違いにゃいもん」

「とぉっても信じられないけどぉ。

 まぁミアンがそこまでいうなら、アタシも我を張るつもりは毛頭ないわん。

 どれどれぇ。ちょっと見せ……ああっ! こらあっ!」

「にゃ、にゃに? にゃんでウチを怒るのにゃん?」

「にゃんでもクソもないわん!

 前にもちゃんといったじゃない。

 野菜を煮込む時は丁寧に『灰汁あく』を取れって。

 いぃい? ミアン。

 アタシたちにどんな苦難が待ち受けていたとしてもよ。

 どこまでもどこまでも灰汁なき味を求めるのわん!」


 おしまいにゃん!


「いやあ、思った以上に良かったのにゃあ。

 ミーにゃんの勇ましさ。あの熱意。

 特に最後にゃ。ミーにゃんが啖呵たんかを切るところにゃんて感動モノにゃん」

「あのねぇ……」

「ああでも、ふと今、思ったのにゃけれども、

 タイトルは、『ミーにゃんの灰汁なき挑戦!』のほうが判りやすかったかもにゃあ」

「ふん。今更、遅いわん」

「……にしてもにゃ。一心不乱に灰汁にゃき挑戦を続けるミーにゃんの雄姿。

 今想い出しても、ほれぼれとするのにゃあ。ぐすん。泣けてくるのにゃあ。ぐすん」

「ちょ、ちょっとぉ。こんなので涙ぐんでどうする、っていいたいわん」

「ぐすん。にゃってにゃってぇ…………おや?」

 きょろきょろ。

「ミアン、なにやってんの?」

「イオラにゃんが居にゃいのにゃん。

 三作目のお話が始まるっていうのに、一体どこに行ったのにゃ?」

「そういえば」

 きょろきょろ。

「ひょっとしたら、フィーネのとこにでも行ったんじゃないかなぁ。

 三作目には自分が出ていない、ってスネちゃってたわん」

「にゃら、いいのにゃけれども……」

「どうしたの?」

「実はにゃ。居にゃくなる前のイオラにゃんの様子が、にゃんとも妙にゃったのにゃ」

「妙って?」

「うつむいてにゃ。にんまり、と笑っていたのにゃ。

 あれはにゃにか良からにゅ企みを思いついた顔にゃん」

「まさかぁ。この期に及んでなにをするっていうの?

 なにをしようと、もう間に合わないわん」

「ふぅぅむ。それもそうにゃん。

 にゃら、早速お話を……って、そうにゃそうにゃ。

 ミーにゃん。いうのをすっかり忘れていたのにゃけれども」

「なに?」

「三作目ではにゃ。それぞれの話の終わりに、またこうやって話そうと思うのにゃ」

「一作目では①とか②とか、話の途中でも喋っていたっけ。まっ、いいわん。

 なら今度は、プロローグが終わったあと、ってわけね」

「そういうことにゃん。

 さてと。にゃら、ミーにゃん。そろそろ」

「うん。判っているわん。

 いぃい? ミアン。いっくよぉ。

 せぇのぉっ!」


『にゃあまん「謎の館が邪魔にゃのにゃん!」始まり始まりぃっ!』


 プロローグ『一気に解決! お悩み相談室にゃん!』のその①


「ミーにゃん!」

 今日も暑くにゃりそう、にゃ予感の朝、ウチもまた熱くいきり立ったのにゃ。

 ネコ人型モード……ネコ人型のままでも出来そうにゃ……とにゃって両手でちゃぶ台を突くと、手のひら近くでウチを見つめる親友に向かって前のめりの格好に。

「んもう。ゆらさないで欲しいわん。

 なぁにぃ? モワン。どアップな顔をこっちに向けたりして」

 ミーにゃんは泰然とそういい放つや、ちゃぶ台に横たえていた身体を、ぐいっ、と起こしたのにゃ。『正座でもして聴いてくれるのにゃん?』と半ば期待していたら、これがまた、にゃんともおかしにゃ振る舞いをおっ始めたのにゃ。

 背中の翅を、ぱたぱた、と動かして浮き上がった、に続けてにゃ。声をかけることにゃく、視線を気にすることにゃく、ぱっ、ぱっ、ぱっ、と高速移動しては、ウチの顔や身体の至るところを目でナメ回すように眺めているのにゃん。

「ふむふむ」

 一通り見回したわん、といいたげにゃ様子で、ウチの顔の前でとまったミーにゃん。左手を右肩の脇に挟み、首を傾げたまま右手のネコ差し指でほお杖を突いているのにゃ。はたから見れば、にゃにやら考えていそうにゃ仕草、にゃのにゃけれども……、『アホレベルがウチと対して変わらにゃいあの頭で一体にゃにを』と恐怖を覚えにゃいでもにゃい。それでも、目に映った動作と続けて口にした言葉から、ウチを観察……ウォッチングでいいにゃ……していたと気がついたのにゃ。

「ふむふむ。身体の上側は茶色地に黒の縞模様だけど……、顔の下部分とか足の先、それにお腹なんかの、要するに下側部分は真っ白なのよねぇ。他の部分が暗い色だけに一層、引き立つ感じで素敵だわん。

 でも……一番素敵なのは、やっぱりこの肌触りだわん。フサフサした毛の集まりから生み出された、あのモワンモワンな感触。なにものにも代えがたい魅力があるわん」

(長いつき合いにゃのに、にゃにを今更の感想にゃん)

 ウチは薄焼きせんべいよりも、薄い目をしたのにゃ。

 ミーにゃんはウチにくっついては離れ、離れてはくっついて、を繰り返している。

 くっついている時は、目を瞑ってウチの顔に自分のほおを当てて、すりすりぃ。恍惚とした表情にゃ。でもって離れている時も、にゃんともいえにゃい、うっとり、とした目つきでこちらを見つめている。そしていつの間にやら……。

 たらぁりぃ。

「ミーにゃん。口元からヨダレがたれているのにゃよ」

「へっ? ……本当だわん。アタシとしたことが」

 ずるぅり。

「とすすって、これでよし、と。

 ああでも、モワンって良ぉく見たら、モワンモワンな身体の割には顔が小さくて可愛いわん。

 そういえば、背中でごろごろしている時も、骨やお肉の感じというよりは、ふわっ、と柔らかい羽毛の上に乗っかっているみたいで快適そのものだったし、とすると……、

 そうか! 謎は解けたわん!」

 ミーにゃんの双眸が煌めいたのにゃん。

「太っているんじゃないわん。肌触りのいい長い毛が見た目以上にわんさかと生えているのよ。あそこまでの柔らかさを生み出した最大の理由はそこにあったんだわん。

 ふふっ。そうよ。そうに違いないわん」

 隠された真実を暴いたかの如く、満足そうにゃ顔のミーにゃん。一方、ウチのほうはといえばにゃ。多分、不満顔で口をとがらせているはずにゃん。

「ミーにゃん。ウチのウォッチングはそれくらいにして、そろそろ話を聞いてもらいたいのにゃけれども」

「話? なんのことわん?」

 口ではそういいつつも、そっぽを向いて視線を合わせようとしにゃい。誰が見ても、とぼけているのは一目瞭然。

(にゃら、こちらからいうしかにゃいようにゃ)

「お悩み相談室をやりたい、っていったのはミーにゃんじゃにゃいの。

 それにゃのに、にゃあんでウチが相談員にゃのにゃあ!」

「はて?」

(またにゃん)


 ミーにゃんは、よっぽど気に入ったのにゃろうにゃあ。いや、それとも、『自分は知的生命体である』と酔いしれているのかも。にゃってウチがにゃにかいうたんびに考え込む仕草を繰り返しているのにゃもん。にゃんとにゃく心配にゃ。見かけでやってるにゃけにゃらまにゃしも、本気の本気で考えているとしたら……、ウチとにゃんら変わらにゃいオツムのレベルにゃもん。今に、ぼぉぉん、と頭が吹っ飛ぶのに違いにゃい。

 吹っ飛んにゃら、どうにゃるのにゃろう。イオラにゃんに頼めば、ぽん、とくっつけて、『はい、修理完了』とにゃるのか。はたまた、『もうダメね。新しい頭に取り変えなくっちゃ』とにゃるのか。ウチとしては是非ともこのままで居て欲しいのにゃけれども。

 本当、気が気でにゃい。心配は募るばかりにゃ。


《うふっ。どっちがいい? ミアンちゃん》

《あのにゃあ。……っていうか、にゃあ、イオラにゃん。

 誰がお話に割り込んでもいいといったのにゃん?》

《もちろん、ワタシ》


 とまぁ親友が心を痛めているのを知ってか知らずか、

(まぁ知らにゃいにゃろうにゃあ)

 ミーにゃんは、『はて?』のあとにこんにゃ返事を。

「なにをいっているの、モワン。相談室なんだから、相談員が居るのは当ったり前だわん。

 幾らネコだからってそれくらいは判ってもらえないと困るわん」

「じゃにゃくて!」

 ウチのイライラは怒髪天を突く思いにゃ。

「いい出しっぺのミーにゃんがどうしてやらにゃいのか、それを聴いているのにゃん!」

「なにいっているの? アタシは相談室の室長。椅子にふんぞり返っているのが役目だわん。でも、それだと現場担当が居ないわん。そこで親友のモワンに白羽の矢を立てたってわけ。判ったぁ?」

「にゃから、にゃんでウチがぁ!」

「それだけモワンを頼りにしているってことよ。モワンはアタシにとってかけがえのない親友。家族も同然の間柄だわん。きっと出来る、やってくれると信じているの。期待しているのわん」

「…………んもう、ミーにゃんたらぁ」

 イライラが、ぱぁぁっ、とウソのように消えてしまった。でもって代わりに、ぱぁぁっ、とほおが赤く染まったのに違いにゃい。単純といわれようがにゃんといわれようが構わにゃい。それくらいミーにゃんの言葉がウチには嬉しかったのにゃん。


 ウチが化けネコとして生まれ変わって間もにゃく、ミーにゃんが生まれたのにゃ。にゃもんで、イオラにゃんから同い年とされた。物心がつかにゃい前からのつき合いで、オマケに棲んでいる場所もおんにゃじとくれば、どうしたって相手を思う気持ちは深くにゃる。ウチにとってミーにゃんは身近で親しい存在にゃ。守ってあげたいと思っているのにゃ。

 とまぁそんにゃわけでウチにとってミーにゃんは大事にゃ大事にゃお姫様。にゃもんで、ごり押しであろうがにゃんであろうが、『こうして』と頼まれれば、折れるしかにゃい。ましてや『家族同然』とまでいわれたのにゃもん。断われるはずがにゃいのにゃ。


 ウチのだんまりを暗黙の了解と認めたのにゃろう。

「まぁいざとなれば、アタシがなんかいってあげるから」

 気休めのようにゃ言葉を吐くも、『本当にゃの?』ってウチが確認する間は与えずに、

「それじゃあ納得したところで、

『お悩み相談室』の始まり始まりぃ!

 だわん!」

 ミーにゃんは声高らかに宣言したのにゃ。

(納得はしていにゃいのにゃけれども……、しょうがにゃい)


《ねぇ、教えて。ネコなのに、どうしてそんなに我慢強くなったの?》

《日々をともにすごした、おふたりからの賜物にゃん》


 ウチらが棲む、ここ『イオラの森』って、『天空の村』の中にある森の一つにゃ。でもって天空の村はどこにあるかといえば……、今はゴーストプラネットとにゃってしまった惑星ウォーレスの上空。元々はウォーレスの大地の一部にゃったらしい。外見が空に浮かぶ孤島といったところから、いつの頃か、『天空の村』と呼ばれるようににゃった。この天空の村と惑星ウォーレスとの間には暗雲が横たわっているのにゃ。にゃんでも強い毒性を帯びていて、墜ちたものは実体霊体問わず、みんにゃ直ぐにぼろぼろとにゃって消滅してしまうそうにゃ。にゃんともまぁ怖っかにゃい雲海にゃん。

(思えば危にゃっかしいところにウチらは棲んでいるのにゃあ)


《ちなみにワタシは大丈夫だったわよ》

《墜ちたのにゃん!》

《むしろ、そのあとが大変なの。ガムラ様からは、『ちょっと試しに、で、やる奴がどこにおる!』とか、『多大な霊力をムダに消費しおって!』とか怒鳴られて。かと思えば、他の大精霊たちからも注意されたり号泣されたり。

 ふぅ。さんざんよ。もう二度とやらないわ》

《イオラにゃん。あんたがミーにゃんの創造主にゃって良ぉく判ったのにゃん》


 まっ、物騒にゃ話はこれくらいにして。

 イオラの森の中も幾つかの森と広場とに分かれていてにゃ。その一つ、『湖の広場』に生えているイオラの木は、村の中で最も長生きしている大木。精霊が宿る霊木にゃん。でもってこの精霊こそが、ウチが良く口にする『イオラにゃん』。あの性格から考えて、ネーミングが面倒にゃったのにゃろう。自分の名前を宿主の樹木とおんにゃじとした。この森が『イオラの森』と命名された由縁もここにあるのにゃ。


《あら。違うわよ、ミアンちゃん》

《にゃら、どういうわけで?》

《はっ! と思いついたの。

 そのぉ、なんというか……そうそう、インスピレーションっていう奴ね》

《イオラの木にゃってことは、これっぽっちも考えにゃかったの?》

《当ったり前じゃない。ほら、良ぉくワタシの目をごらんなさい》

 きらきらきらぁっ。

《……本当にゃん》


 はるか昔、村を襲った脅威から森に生きる多くの命を救ったことから、霊体実体を問わず、『村の守護神』と呼ばれ、慕われているのにゃ。


《当時、村の守り神だった『森の精霊』がね。五にんが五にんとも、村を守る為に力を失って、『精霊』という個体さえ、保つことが出来なくなったのよ。当然、大地に根を張ったワタシにその分、お鉢が回ってきたってわけ。強力にもなるわ。精霊のままでいられたのだって、村の生き物をなんとか守れたのだって当然なのよ。

 ……ということで、判るでしょ? ミアンちゃん。ワタシが『守護神』と呼ばれたのは、ワタシ自身が、どうのこうの、というよりは自然の成り行きなの。なりたくてなったわけじゃ》

《あのにゃあ。話の腰を折るようにゃ発言はご法度にゃよ。大体あんたは喋りすぎにゃ。ちぃとは口を慎みにゃさい、っていうか、もういいから黙っていにゃさい》

《……んもう、ミアンちゃんったらぁ》


 命を失ったウチを完全にゃ化けネコとして生まれ変わらせてもくれた。そのイオラにゃんがイオラの木に咲く花の化身として造り出した妖精が、にゃにを隠そう、今ウチとお喋りをしているミーにゃんにゃのにゃ。

(ふぅ。長ったらしい回想はこれくらいにしておくかにゃ)


《えっ、もうおしまい?》

《うんにゃ》

《もっとワタシを称えてもいいのよ。ほらほらぁ》

《やる気がにゃくにゃった。

 にゃってウチがにゃにかいうたんびにあんたが自分で潰すのにゃもん》


 イオラの森のど真ん中にあって、『ウチらのホームグラウンドにゃ』と勝手に定めてもいる『遊びの広場』。この広場のまたまたど真ん中、柔らかにゃ草むらが生い茂る『遊び場』に、いつも使っているのとは違う面談用の小っちゃめにゃ『ちゃぶ台』……これもまた精霊のゲンじいにゃんが造った木造りのお手製にゃ……を運び込み、『お悩み相談室』を開催したのにゃん。


(どうせ、誰も来にゃいと思うにゃ)

 今回、『悩みがあるのにゃら相談に乗るにゃよぉ』と声をかけたのは、ウチとミーにゃんが立ち上げたサークル『ミーにゃん同盟』の面々。いずれの友にゃちもウチとおんにゃじアホにゃ。にゃもんでやっぱり、『ウチとおんにゃじにゃ。悩みにゃんてあるもにょか』とたかをくくっていたのにゃ。

 ところがにゃ。いざフタを開けてみたら、…………プライバシーを守る為にゃろうか、ちゃぶ台とは少し距離を置いての、一列に並んで順番待ちといった状況。『本当のアホはウチにゃけでは?』と前足が汗で濡れる思いにゃ。


《『アホでもいい。たくましく育って欲しい』なんてね』

《イオラにゃん。あんた、にゃにをいっているのにゃん?》


(ええと、ネコ型がふたりで、翅人型は三にんにゃ。……このままにゃら)

 並んでいるのは全部で五にん。ウチとミーにゃんを合わせて計七にんが、ミーにゃん同盟の現在の数。ついでにいえば、霊体の型としては二種類にゃ。ネコ型と翅人型とに分かれている。

 ネコ型は実体を持つ普通のネコとおんにゃじで四つ足で立つ。でもにゃ。『ネコ人型モード』といって、前足二つを手として使い、後ろ足二つにゃけでも立てるのにゃ。霊毛で覆われているから霊服は着用しにゃい。

 一方、翅人型は二つ手に二つ足。背中の二枚翅は拡げることも、仕舞うことも出来るのにゃ。こちらは霊服を身に着けている。両腕と両腕をもろに出していて、さにゃがら移民が持ち込んにゃとされるタンクトップやパンツにも似たスタイルにゃん。この世に現われたのは霊体が最初で、実体ある生き物は、ずうぅっ、とあと、とのことのにゃ。天空の村の蝶がみんにゃ二枚翅にゃのは、ミーにゃんのようにゃ翅人型の霊体が原型とにゃっているからに他にゃらにゃい。


《ちなみにワタシは変幻自在》

《ぐにゃぐにゃ型にゃろう?》

《前から思っていたんだけどぉ。その表現、なんとかならないのかしら?》

《にゃらにゃい》


 とまぁウオッチングはこれくらいにして。

 相談する側、される側。どちらも相手の顔が良く見えるようにと陽射しを横に……まにゃ朝にゃもんで……ちゃぶ台を挟んでの一対二とした。二はもちろん、ウチとミーにゃんの仲良しペアにゃ。

 お座りの仕方は会議の時とにゃんら変わらにゃい。

 ネコ型は地べたに尻を着けて、左右の肘から先をちゃぶ台の上に乗せる『ネコ型』『ネコ人型モード』共通の格好にゃ。

 一方、翅人型は小さいもんにゃから、ちゃぶ台の上に座ってもらうことに。もちろん、肘を突きにゃがら話すのに手頃にゃ石が乗っけてあるのも、いつも通りにゃ。


 ウチは、『今日の為に』とミーにゃんが用意……、

(一体どうやって手に入れたのにゃん?)

 ……してくれた木づちを叩いてみたのにゃ。

 こんこん!

(小気味のいい音にゃ)

「最初の方ぁ、どうぞにゃん」


《はぁい!》

《守護神がお悩みしてどうするのにゃん?》


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