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第8話 ポーションってすごい

ここはエルストラ王国の最南端の森林地帯だそうだ。

歩いて半時間くらいのところにエクゲートという小さな村がある。

マテウスさんは週に2回ほどその村で勉強を教える悠々自適の暮らしをしているそうだ。

孫のランジュちゃんは15才。マテウスさんは70すぎだという。70にしては若く見える。


俺が27才だと言うと二人とも驚いていた。

日本人は異世界にきても若く見られるのかなと思ってたら、後で鏡を見て驚いた。

顔色も肌つやもすっかりよくなっていて、まるで10代後半の頃の自分だ。

視力も良くなったし腫瘍も消えた。体の調子がものすごくいい。


どうやら治療に使われたポーションのおかげらしい。

さすが異世界だ。凄い効き目だ。

原理はわからないけど健康ってありがたいと俺はしみじみと思った。


あの日、ランジュちゃんは森に薬草を摘みに行って魔物に出くわしたそうだ。

森に魔物が出ることは皆無で、マテウスさんにはとても感謝された。

俺はどうしてあの森にいたか説明に窮した。

嘘をつくのは良くないが、正直に話しても信じてもらえるんだろうか。


もしかしたら「なんだ異世界トリップ人か。あーあ。まったく掃いて捨てるほどいるよ」な世界かもしれないけど、そうじゃなかったら「なにい、異世界から来ただと? 信じられん。とにかくとっ捕まえろ!」な世界かもしれない。

どうしよう……


結局「遠いところから来たが、森で遭難して、良くわからないのです」ってことにした。

うん。嘘は言ってないけど。ごめんなさい。

「それはお困りでしょうし、お礼の意味でもここに滞在してください」と言われた。

迷ったが、ありがたく申し出を受けて、ここにしばらく置いてもらうことにした。

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