第三話 おお、至高の存在よ!
「この薬草は高く売れるわね、リョータさん」
レイナは嬉しそうに何度も言った。
「うんうん。よかったねー」
ジュラーハの冒険者ギルドで魔物退治と素材採取依頼を受けた俺とレイナは、素晴らしい成果を持ち帰ってきた。主にレイナが。
今回の依頼はギルドで掲示されていた常時依頼で、倒した魔物のランクや採取素材の希少度で報酬が決まる。
二人で夕日に明るく照らされた石畳を歩く。
「ふふふ~ん。希少素材ゲット~」
俺の教えた「希少素材ゲットの歌」を歌いながらレイナはご機嫌だ。
ステ盾防御とレイナの剣の連携でさくさく魔物を倒し、滅多に見つからない薬草を見つけ出したのだ。初めて行った森でレア植物をゲットするなんて、レイナの採取能力はどうなっているんだ。
「あら、どうしたのリョータさん。もしや、私が高級レア素材をゲットしたので羨ましいのでは」
レイナが得意げだ。
最近はこういう冗談も言うようになった。
「ちちちち違うしー。そんな素材俺だって即効見つけられるしー、っていうか、見つけてたけどー、レイナに採らせてあげようと思って言わなかっただけだしー」
男には明らかに無理でも見栄を張ることが必要なのだ!
「ふふん。そういうことにしておいてあげるけどわ」
俺はかつて「得物を捕まえた猫のような」という表現を聞いたことがあるが、まさしくレイナの今の表情がそれだと思った。
ものすごく自慢気で生意気でとても可愛い!
「きっと素晴らしい回復ポーションになるわね、リョータさん」
そして俺のつまらぬ対抗心など一瞬で打ち砕くこの笑顔。
レイナに素材採取を教えてあげられたことを感謝すべきだな。
「もちろんだぜ。きっと冒険者か村人か。命を救うポーションになるよ」
そう言うとレイナは嬉しそうに胸を張った。
そうだレイナ。カップは俺には関係ないさ!
だが、明言はしないぜ?
大きさがマイプレシャスならば、君のはマイスプレマシーだ!
ちなみにスプレマシーの意味はなんだか忘れた。
あ、そうだ。
ランゲージで確認すればいいのかな。
久々に使ったなこの魔法。
おお、至高の存在よ!




