#7 多少の休暇
冴子さんの事件が終わり翌日
獅子神は天理のところに訪れていた
獅子神「まったく、今度からは、直接渡さなくても良いもんにしろ!」
天理「いやぁ、すまないねぇ。これで欲しいキャラをゲットできるよ。」
獅子神「ネットゲームの許可は降りてねぇからな。データは消させる。」
天理「そんなことをしたら、協力関係はなしだよ?」
獅子神「ちっ!それは困る。」
天理「ふっ!だろう?ならネットゲームの事は黙っておくんだね。」
天理 心の声「やっぱり馬鹿だねぇ!僕からネットを取り上げるとか言われたら、こっちは、言い返せなかったのに。扱いが容易いよ、獅子神。」
獅子神「お前、何考えてる。」
天理「ん?別に何も。昨日一緒にいた彼、シンクくんだったかな?彼は一緒じゃないのかい?」
獅子神「んあ?あいつ、今日は非番だからな。」
天理「へぇ、屍人でも休暇があるんだねぇ。てっきり対策課で無休の兵器として扱われているものだと。」
獅子神「もう気が済んだか?話しに来たわけじゃねぇからな。じゃあな。」
天理「待ちたまえ。獅子神刑事。」
獅子神「まだなんかあんのか!」
天理「君は、知ってるかい?昨日起きた。人身事故を、」
獅子神「事故?知らねぇよ。骸と関係ねぇなら、こっちに情報、基本来ねぇし。」
天理「いやね、どうやら。運転手は事故を起こしたと思ったが、そこに死体はなかったそうだ。」
獅子神「気のせいか、骸かってことか。」
天理「骸、そうだね。あるいは”屍人”かも?」
シンクは非番の時に必ず行くところがある
そこで1日を過ごすことは珍しくない
カランカランカラン!
店主「いらっしゃい。」
シンク「来たよ!黒いマスター!」
店主「あのね、シンクくん。何度も言ってるけど、黒いマスターじゃないから。黒威ね?」
シンク「ごめん、マスター。」
黒威「ちゃんと覚えてね。」
シンク「うん!それにしても、いつでも空いてるね。ここ。」
黒威「うーん、確かにねぇ。最近はなかなか来てくれるお客さんも少ないしねぇ。」
シンク「そっかぁー。」
カランカラン!
慌てた様子で1人の女性が入ってくる。
女性「すみません!遅れました!」
黒威「いいよ。暇だしねぇ。」
女性「急いで着替えてきます!」
シンク「誰?今の子。」
黒威「彼女は、澄野 香ちゃん。ちょっと前から、うちでバイトしてる子だよ。学校が近いらしくてね。」
シンク「へぇ、そうなんだぁ。」
澄野「すみません。あっ!いらっしゃいませ!」
シンク「どうも。」
黒威「シンクくん、いつものでいい?」
シンク「うん、お願い!」
黒威は手馴れた手つきでミルクセーキを作る
黒威「はい、お待たせ。」
シンク「ありがとう、いただきます!」
ゴクッゴクッゴクッ!
シンク「プハーー!おいしい!」
黒威「そっか、それは良かった。今日はどれくらい居るの?」
シンク「特にやることないから、ずっと居ようかな。いい?」
黒威「見ての通り暇だから。好きなだけ、いなよ。」
澄野「黒威マスター?この方は?」
黒威「この子はシンクくん。うちの常連だよ。」
澄野「常連?私初めて会いましたけど。」
黒威「あぁ、それはね。」
プルルルルル!
シンクの携帯がなり始める
シンク「ん?獅子神さんからだ。もしもし?」
獅子神「シンクか?悪いな、事件だ。今から来れるか?」
シンク「わかった!」
シンクが電話を切る
シンク「ごめんマスター、呼ばれたから行くね!」
黒威「あいよ、行ってらっしゃい!今日もツケとくから。」
シンク「じゃあね!」
カランカランカラン!
澄野「あの、マスター?」
黒威「あぁ、話の途中だったね。彼は、警察官なんだよ。だから休みの日しか、ここに来れないんだよ。」
澄野「警察官なんですね。」
シンクは喫茶店を出たはいいが迷っていた
シンク「あっ!場所聞くの忘れた!」
シンクは無事現場に到着した
獅子神「シンク、来たか!悪いな休みなのに。」
シンク「マスターにはいつでも会えるから!」
獅子神「そうか、ならいいんだが。」
シンク「何があったの?」
獅子神「どうやら、車に轢かれたような死体が見つかって、しかも同じような死体が3箇所で見つかったらしい。どう考えてもおかしい。」
シンク「くるま。」
獅子神「死亡推定時刻は昨日の23時頃らしいが、路地裏に飛ばされてたせいで、発見が遅れたらしい。」
シンク「ここの隙間か。」
獅子神「1番おかしいのは、車に轢かれたとして。その車がないところだ。近くの防犯カメラもチェックしたが、人が急に吹っ飛んだように見えたし、骸関係に間違えねぇ。」
シンク「だから、俺呼ばれたのか。」
獅子神「さっき天理が言ってたことも、関係してるかもな。」
その日の夜
とあるレストラン
大柄の男「全員揃ったか?」
中性的な男「2人来てないかもです。」
遅刻してきた男「ごめんごめん!遅れたぁ。」
気性が荒い男「てめぇ!遅れるとは何事だ?俺でもいるってのに!てか!そこ!イチャイチャすんな!」
イチャイチャしてる女性「だってぇー。ねぇ、レン?」
レンと呼ばれる女性「そうねぇ、アイ?」
遅刻してきた男「俺、最後?」
気性が荒い男「あと一人来てねぇよ。まぁ、そいつ。来たことねぇけどな。」
大柄の男「じゃあ、1人いないが始めるか。
我ら、キズキル=リラの集会を。」
読んでいただきありがとうございました。
また新キャラが出てきて新たな物語が始まりそうです。頑張ります!
キャラクター説明
黒威 渉
シンクが訪れる喫茶ノワールのマスター。