#21 漫画の英雄
シンク「なんで、漫画を読まなきゃいけないんだよ!俺は強くなりたいんだ!」
東限「前、お前には体力づくりの基礎を教えた。次は想像力だ。」
シンク「そうぞうりょく?」
東限「獅子神から聞いたが、お前は同じ屍人と遭遇して火力で負けたらしいな。」
シンク「炎は俺の方が熱かった。」
東限「そうじゃねぇ。お前はパワーで押し負けたんだ。」
シンク「パワーで負けた。」
東限「あぁ、お前はあの時、怒りで目先の復讐にしか興味がなかったんだ。」
シンク「それは!」
東限「お前には想像力が足りねぇ。どうやって怒りを抑えるのか。そして、どうしたらパワーで勝てるのか。」
シンク「それでなんで漫画?」
東限「お前は漫画読んだことあるか?」
シンク「本は嫌いだから、ない。」
東限「それだよ。漫画に限らず本は色んな言葉や感情を教えてくれる。だから、様々なジャンルを読め。そして漫画を読ませる理由はもう1つある。」
シンク「それは?」
東限「お前はなんで、スポーツ選手が叫ぶと思う。」
シンク「うーん、わからない。」
東限「あれはな、シャウト効果ってんだ。重い物を持ち上げる時とかに、叫ぶことで通常では出すことのできない力を出すことができる。そして、人間の発した言葉が己の奥に眠る潜在能力を覚醒させる。」
シンク「かくせい。」
東限「それを言霊とも言うんだ。」
シンク「ことだま。」
東限「まぁ、難しいことを言ったが、要は必殺技を作れってことだ。」
シンク「必殺技か。」
東限「お前は漫画で感情、言葉、構え。その全てを学べ。」
シンク「感情、言葉、構えか。」
東限「じゃあ頑張れ。」
シンク「り!」
シンクは漫画喫茶に入った
シンク「とは、言ったものの何を読めばいいんだろう。」
女性「あの、漫画好きなんですか?」
シンク「ん?」
女性「あ、すみません。いきなり話しかけちゃって。」
シンク「あぁそんなんすね。漫画は別に好きとかじゃなくて。読んで来いって言われたんだけど、何読めばいいのかなって。」
女性「そっかぁ、私のおすすめ布教していい?」
シンク「ふきょう?わかんないけど教えて!」
女性「これとこれとこれかな!」
シンク「おぉいっぱいだね。」
女性「ごめんね、こんなに私ったら。」
シンク「いや、むしろありがとう!あっ、お姉さん名前聞いてなかった。」
女性「ん?あっごめんなさい。私、柳田 早苗。」
シンク「早苗さんか。俺はシンクよろしくね。」
早苗「シンクくんね。私、結構ここに入り浸ってるからまた会えたらいいね。じゃあ、読んだら感想聞かせてね。」
シンク「り!」
シンクは借りたルームに行き教えてくれた漫画を読んでみる
シンク「なんだこれ!すごい!絵が動いてるみたい。ここのパンチかっこいい!主人公の父親が黒幕!まじかぁ。主人公がトラウマを乗り越えてパワーアップとか熱いなぁ。」
シンクの心がバトル漫画で熱くなる
シンク「この女の子、主人公に恋してるのかぁ、もっとガンガンいけ!嫉妬ってなんだろう。」
恋愛漫画で心が切なくなり
シンク「なんでそんな廃墟行くんだよ。うわぁ!この化け物、骸より怖ぇじゃん!」
ホラー漫画でビビりまくった
シンク「はぁ、色々読んだなぁ。えっ!?もう1日経ったの!?漫画って時間奪うなぁ。」
プルルルル!
シンクの携帯がなった
シンク「ん?もしもし?」
東限「進捗はどうだ?ちゃんと読んでるか?」
シンク「うん!めっちゃ面白い!」
東限「そうか、それは良かったな。じゃあ、もう1日居ろ。」
シンク「でも、あいつが現れるかも。」
東限「何を学んだ?」
シンク「え?」
東限「漫画で何を学んだ?」
シンク「アクション漫画で心が熱くなって、恋愛漫画で切なくなって、ホラー漫画は怖かった。」
東限「そうか、必殺技の件はどうなった?」
シンク「あっ!」
東限「もう1日、居ろ。」
シンク「でも!」
東限「いいか、俺は人が死のうがどうなろうが興味は無い。ただお前を強くする、それだけだ。」
シンク「そんなの!」
東限「じゃ、」
ツーツー
シンク「切れた、どうすれば。」
早苗「あっ!シンクくん。今日もいたんだ。」
シンク「ん?あっ早苗さん!あの漫画読みました。全部!」
早苗「え!もう読んだの?凄いね。どうだった?」
シンク「全部面白かったです。」
早苗「そっかなら良かった。」
シンク「他におすすめないですか?」
早苗「おすすめかぁ、なんかあったかなぁ。」
早苗は本棚を見渡す
早苗「うーん、あっ!これ懐かしい。」
シンク「なにそれ?」
早苗「これ、弟が好きだったヒーロー漫画なの。」
シンク「グレネードマン?」
早苗「うん、でもね。10年前に両親が離婚して、離れ離れになっちゃったの。」
シンク「そうなんだ。」
早苗「うん、元気にしてるといいんだけど。」
シンク「これ、読んでみてもいい?」
早苗「ん?あっうん!どうぞ。」
シンク「ありがとう。」
早苗「じゃあ私も、なんか読もうかなぉ。」
シンクがルームに戻りグレネードマンを読んだ
シンク「ヒーローは、溢れる炎を仮面に隠す。悲しみの炎も怒りの炎も爆発するのは勇気だけ。か。」
シンクはグレネードマンに釘付けになる
シンク「火は炎に勝てない。その常識を覆すのは勇気の炎!爆発する灼熱の拳!必殺!」
シンクはその言葉に感情が爆発する
シンク「これだ!」
プルルル!
獅子神「シンク。東限さんと訓練中にすまねぇ。また、奴が出た可能性がある。」
シンク「り!」
トモル「いやぁ、やっぱ木造はよく燃えんなぁ。」
シンク「見つけたぞ!」
トモル「あ?おぉ!また来たのか?でも、どうすんだ?お前のライターここにあるぞ?」
獅子神「そうだった!どうする、シンク。」
シンク「どうすれば、」
読んでいただきありがとうございました
誤字等がありましたら報告よろしくお願いします
キャラクター紹介
柳田 早苗
シンクが漫画喫茶で出会った女性。
おすすめの漫画を教えてもらった




