シン仮面ライダー観ただけの人
令和5年3月17日金曜日。
夜9時からのレイトショーに馳せ参じてきた。
終わったあと各々のハケるスピードは、万引き犯より早かった。
これが観たかった、と血湧き肉躍るシーンに溢れていた。
とにかく怪人を倒してくれ、と画面越しにヒーローを応援し、絶大な暴力に自己投影して止まなかった童心を思い出した。
好きなヒーローやその世界観を自分の手で作り直しても良いと言われたら、僕だったらギンガマンだな、と皮算用。
思い入れのある話数の印象的なシーンをオマージュして、自分だけのベストを作れたら、最高に楽しいだろうなと想像する。
船長のフックで地割れが起き、沈められる兄さんが剣だけを地表の弟に授ける場面は必須だし、映画の尺では不自然かもしれないが、もちろん兄さんは復活を遂げる。
サヤの木登り、毒入りオレンジジュース、ひゃっくりの時限爆弾、ゴウキの初恋、尺八の蜘蛛の巣に、宇宙商人。
私にしかわからない、原体験である。
利己的創作意欲に燃えながらも、非凡さを見せつけられる。
何といっても絵力。
飽きのこない脚本と構成力。
そして全力のファンサービス。
凄いものを見た、という感慨は強烈に残る。
深夜2時現在、眠れずにいるのが証拠だ。
予習してもしなくても、面白いと思う。
凄まじく斬新なカットの連続だった。
平成ライダーしか知らない私だが、間違いなく一番好きなライダーはシン1号2号になった。
造形も戦い方も俳優もキャラクターも好みである。
浜辺美波も良かった。
大画面でみると、その華奢な美しさ、儚さがより際立っていた。
仮面ライダーに守られるヒロインとしては他にないクオリティだったと思う。
にわかなので、あまり調べずに「観る」とだけ決めて行ったため、入場者特典があってまたさらに気分が上がってしまった。
あまり他の作品を落として褒めるのは良くないと思うが、ブラックサンに期待を裏切られた身としては、ある意味救われた。
これから暫くはウキウキで過ごせそうだ。
ブルーマンデーに挫かれるな、本郷!