表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/56

従者桜木花子と召喚者、津井儺祥那。最終話。

 祥那は人の左腕と刀剣を抱えて戻って来た。

 腕の持ち主は花子。

 その刀剣を作り出したのも花子。


 幾ばくかの竜種の犠牲を出しながらも、召喚者と転生者は生き延びた。


 そして移民も。


 飛び立とうとした宇宙船はマサコやエミール、本当に駆け付けた武光によって撃破されたが。

 中身を知ってマサコは嘔吐した。


「生命反応は無かった」


 そして1つだけ無事に回収された宇宙船と、後から浮島に着陸した黒い仔山羊の中に、文化や種、アマルティアが匿っていた移民達が乗っていた。


 それから帰還までにと其々がデブリ回収へ。

 マサコも武光も、エミールも祥那も、たった1人の未帰還者を探しながら、宇宙に広がったゴミを回収した。




 そして花子が見付からないまま、デブリ回収の終わりを告げられ。

 武光とマサコが無色国家の企みを暴こうとする間、祥那はホムンクルスの研究所へと辿り着いた。


「ショナさん、マジっすか」

「魔王、失敗したら殺しますので、良いですか」

「はい、どちらにせよです。是非、宜しくお願い致します」


 もう既に桜花で悲嘆を殺しているので、桜花の能力は確実だった。


 そして魔王は2人と1匹に分離し、名付ける事で魔王と言う存在は失われた。

 そうして次は花子のホムンクルスへ、桜木花子と名付ける事に。


 息はしているが目覚め無い。

 パーツが足りないと思った祥那は、同じ位置で桜花を使い腕を切り取り、本物の花子の腕を付けて貰った。


 それでも花子は目覚めなかった。




 そうして無色国家の企みが暴かれると同時に、神々の同盟が結ばれると。

 先ずはマサコが消え、次に武光が。


『僕は残りますし、ショナさん、僕に譲ってくれて大丈夫ですよ』

「僕も残りますから、学生時代を是非謳歌して下さい」


 目覚めぬ花子の世話を穏やかに出来る筈も無く。

 公務に次ぐ公務で、花子に会えぬ日も有った。


 改善点が多過ぎて、時間が足りない。

 まだ、まだ桜木さんの幸せになれる世界には足りない。

 だからきっと目覚めないんだ。




 ネイハムは忙しく働く祥那に代わり、目覚めぬ花子の世話をした。

 寝る時間になれば泉へ入れ、起きる時間には病院へと戻し、仕事の合間に話し掛ける。


《今日は双子達の入学式ですよ、もう中学生なんです。でも君は年を取りませんね、泉の力でしょうかね。もう起きて良いんですよ、誰も怒ってませんし、私もエミール君も祥那君も君を愛してるんですから、大丈夫。戻って来て大丈夫ですよ、前にも話しましたが、ルーマニアも……》




 毎日毎日、エミールか祥那かネイハムが愛していると告げても、ルーマニアが諸外国と国交を復活させ、花子と同じ性質持ちが世間に受け入れられても。


「今日は僕の誕生日祝なんですよ、一緒にお祝いしましょうね、もう10年……」




 誰がどんなに愛してると言っても、目覚めず、老いもせず。


『ほら、ハナさんと僕の子供ですよ。家族ですよハナさん……』


 そうしてエミールやネイハムすらも亡くなった頃、今度はロキの手元へ。


『召し上げたら目覚めるかもって待ってたんだけど、魂が無いんだね。そっか、大変だったね、良い子良い子、じゃあね。本当にさようならだ』




 花子は何処に居たのか。

 それは異世界、真っ白なフィンランドの基地の中。


 そこでマティアスと呼ばれる看護師長と出会い、帰還の方法を探る中、子を成し、ひっそりと慎ましく暮らしました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ